DLsiteに作品を公開するまでの経緯
コイカツ!&コイカツスタジオ
ご存知の方も多いと思いますがILLUSIONというエロゲメーカー(現在は廃業)が発売していたコイカツ!というゲームがあります。
このゲーム手軽に3Dのキャラメイクができ、バニラでもそれなりに、modを利用すればかなりの精度で版権キャラの再現も可能。さらにキャラスタジオというソフトを使えば思い思いのポーズを取らすことも可能という絵(画)が描けない、3DCGもできない者にとってはまさに夢のゲームでした。
本編ゲームはすぐ飽きましたがmodを入れたキャラメイク&スタジオは発売から数年経っても全く飽きることは無く、後に発売されたエモーション・クリエイターズやコイカツ!サンシャインも購入しましたがこれらはほとんどプレイすることなくもっぱらコイカツスタジオばかり弄っていました。
最初は◯◯◯な一枚絵を作って満足していましたが次第に絵にストーリーを持たせたくなりアドベンチャー・ノベルゲームを作ることを思い立ちます。昔某ノベルゲーツールでゲームを作っていたことがありますが絵がまともに描けなくて結局途中で挫折。そんな私ですがコイカツ!により再びノベルゲー作り熱が再燃するのでした。
ノベルゲームを作る
個人レベルで(ノベル)ゲームを作りそれを公開する。一昔前ではPC(Windows)版でリリースするのが当たり前でしたが現在ではスマホ版も視野に入れて…というかユーザー数では勝るだろうスマホ版の方に重点を置くべきかも知れない状況になっています。
割と手軽に二次元絵が生産できる、今度こそノベルゲーを完成させることができるのではないかということで従来のWindowsアプリ化だけではなくスマホでもプレイできるようにしたいとぼんやり思い始めます。
前に使用していた某ノベルゲーツールはすっかりコミュニティも衰退していて現在使うには少々物足りない感じ。ノベルゲーツールをいろいろ調べた結果Windowsアプリ化もスマホアプリ化も簡単らしく基本的に全て無料ということでティラノスクリプトを選びました。
シナリオ&ティラノスクリプトのタグを書きながらコイカツスタジオでイベントCGを作成するという感じの手法で小規模なゲームをいくつか作成します。現在当サークルがDLsiteで公開している作品の元になっている作品もあります。
ティラノスクリプトでのApk化
小規模な作品をいくつか作ったところで作品のアプリ化テストを行うことにします。WindowsのEXE化は非常に簡単なので迷うことはなかったのですが
問題はスマホアプリ化。iOS端末は昔のiPod Touch(第5世代)しか持ってないし基本反Apple派なのでここではスマホアプリ化=Android用のApk化ってことでご理解ください。
そもそもAndroidアプリなんて制作したこともなかったのでどうやってApk化するのかも知らない状態からだったのですが、公式ページでの手順を踏んでチャレンジ。
手順をざっくり説明すると
という流れ。多少ややこしいところはあるものの何とかApk化成功。これで一応Windows&Android両方でのリリース体勢は整います。
※実は後々Apk化で超泥沼にハマるのですがその話はまた別の機会に
コイカツスタジオとの決別
手軽に高レベルな二次元画像を作成できるコイカツ&スタジオは素晴らしいものですが、いざ公開前提の自作のゲーム等に使うとなるとILLUSIONの規約やModの著作権的に面倒なことになりかねません。
現在ILLUSIONは消滅してしまいコイカツ関連の権利の所在は不明です。リートン(AIエージェント)によると以下のようになっているようです。
コイカツスタジオで出力したCGを自分の制作物に使用し(販売前提で)公開するのは非常に危険なニオイがプンプンします。
結局コイカツ&スタジオはツールではなくどこまで行ってもゲーム。いくらコイカツで凄いCGを生み出せるようになろうがゲームが上手扱いにしかなりません。極論を言うとコイカツスタジオを極めた先には未来に繋がるものが自己満足以外何も無いのです。自分でコンテンツを作ろうと考えた時点でおぼろげながら将来の収益化も視野に入れています。残念なことにコイカツスタジオで生み出したCGを利用し収益化を図ろうとすると基本法律的にグレーって言うか真っ黒になってしまいます。
ではゲーム(コンテンツ)を制作するとしてCGはどうするか?
自分で描く
何度も挑戦しその度挫折した絵師チャレンジ。今更自分で描く技術を磨くのは茨の道ですし、動画やVR立体視表現も考えているので却下
AI出力に頼る
ここ数年でもの凄い進化を遂げている画像のAI出力。絵が描けない自分にとって選択肢の一つではありますが、AIは環境構築や自分の思惑通りに出力するのがそれなりに大変そうですし、出力した物の著作権の所在や扱いが現状微妙なのでガッツリ使うのには躊躇します。世間ウケもあまり良くなさそうですし。全く利用しないわけではありませんが使うとしても背景画像内のポスターや絵画などちょっとしたもの限定。何より先に述べた動画やVR立体視表現はまだまだ厳しいんではないかということでこちらも却下
3DCGソフトで作成する
自分で描くのと同様にこれまで何度もトライ&挫折した3DCG。しかし動画とVR立体視表現を視野に入れるとこれが最適な方法であることは間違いないので今度こそはと思い挑戦
ということでコイカツスタジオと決別し3DCGでの出力をすることを決意します。目標はコイカツスタジオと同等のことが3DCGソフトでできるようになること。
問題は3DCGソフトの選別。プロや企業の使うような高機能かつ高価なものを購入するのは厳しいので選択肢は限られます。
まず候補に挙げたのがMetasequoia。昔Ver3時代にMMDモデルを作ろうとライセンスキーを購入し勉強したことがありますが挫折。再び学び直す道もありましたが現行のVer4にするにはまたライセンスキーを買い直さないといけないし、基本モデリングソフトなのでレンダリングやアニメーション出力に弱いなど今の自分のニーズには合ってない感じだったので除外。
となるとやはり統合型3DCGソフトであり無料で使えるBlenderしか実質選択肢はありません。Blenderも過去挫折経験のあるソフトですが、何となく3DCGができたらなぁ…と思いながら明確な目的もなく挑戦していた昔と違い今回はコイカツスタジオを再現するという目的があるのでモチベは違うはず。ということでBlenderへの再挑戦が始まりました。
Blenderの学習、幾度となく壁にブチ当たりましたが何とかコイカツスタジオ
の再現っぽいことができるようになり、ひとまずノベルゲーのCGを賄えたり動画やVR立体視を表現することはできるようになりました。この辺も紆余曲折があったわけですがその辺についてはまた別の機会に。
まだまだ背景素材や人物モデルの数が少なかったり作り込みが甘いという問題がありますので完全にコイカツスタジオの代替になったとは言い切れませんがその辺は数をこなしていくうちに解消できればと思っています。
ゲームをDLsiteで公開
Blenderで作成したCGや動画にテキストを加えティラノスクリプトで制御。それだけでは寂しいので音素材を作ったり商用利用可のものを買ったり借りたりして一本のノベルゲーを完成させます。
元々コイカツスタジオベースの自作品の一部切り抜きというか補間的な話で、昨今は長めの話よりも短くサックリ読める話の方が好まれる傾向があるという思い込みで短めの話となりました。
作り始めの頃は公開先や販売とかは特に考えていませんでしたが制作が進むにつれ同人ゲームとして販売してみたいという思いが強くなり、1ユーザーとしてたまに利用していたDLsiteで販売してみることにしました。
それがDLsiteで公開している第一作目です。Android版のApkも同梱したかったのですが先に述べたApk化の超泥沼によって断念します。
公開・その後
割とエロいいゲームができたような気がしていたし、いきなり結構な数売れちゃうんじゃ…なんて思っていた時期が私にもありました。
正直ナメてました。サッパリ売れません。慌ててCi-enや各種SNSアカウントを作り宣伝してみましたが、どのアカウントも拡散力など皆無なので全く宣伝にはなりませんでした。そもそも自分的にはそれなりのものを作ったつもりなので何故売れないのかわかりません。
宣伝が足りないのか、キャラ(デザ)が悪いのか、ストーリーが悪いのか、3DCGが駄目なのか、ゲームのボリュームが足りないのか、ノベルゲーという形態が悪いのか、価格が高いのか、はたまたそれ全部なのか…こういう自分の考えしか出てこず結局何も解決しないところが個人サークルの限界及び欠点なのかも知れません。隠れオタですし当然リアル知り合いにエロゲ制作していることなんてカミングアウトできないのでプレイしてもらっての感想も聞けませんので八方塞がりです。
とりあえずモヤモヤを抱えたまま第二作目のリリースを決行します。
今度は自分が衝撃を受けた割には世間的にイマイチ流行っていないと思われるスマホ+VRゴーグルで観れる3DVR立体視コンテンツ。
本当はゲーム、というかリアルタイムレンダリングである程度操作できるものにしたかったのですが現在の私の技術力では難しいのでプリレンダリングしたものを眺めるという形態に。
それでも今度こそは…とそれなりに自信があったのですが…前作以上の大爆死。もう何が悪いんだかサッパリです。
あまりCi-enの方ではこういった愚痴や弱音的なものは書くべきではない感じなので平静を装っていましたが実際はかなり心折れています。ま、こんなことばかり考えていても仕方ないので売れない理由はハッキリしませんが心が完全にヘシ折れるまで頑張って制作&リリースを続けてみるつもりです。
まだまだ茨の道は続くと思われますが、よろしければ私の心が完全にヘシ折れる前に当サークルと作品の応援をして頂けたらと思います。
また、体験版も用意していますので是非プレイし、忌憚のないご意見をお聞かせ頂ければとも思いますのでよろしくお願いします。
#DLsite #Blender #ティラノスクリプト #コイカツ #コイカツスタジオ