あの天とじ丼

私は時々食べたくなる「天とじ丼」がある。
学生時代に時々通っていた三宮の地下街の端の方にあるカウンターに6席程度しかない決してきれいとは言えない小さなお店だ。
隠れ家みたいな雰囲気と人情があるから好きになった。もう今では70歳を超えているであろう大将が1人でやっていて、たまにお会計を間違えるのはお愛嬌ということにしてほしい。

友人を何人か連れて行ったし結婚する前だったが妻も連れて行った。父親も連れて行った。みんな満足してくれたからうれしかった。きっとそんなうれしかった思い出があるからまた行きたくなるんだろうとこれを書きながら思った。「あの店に行けばうれしい気持ちになれる」そんな感情だろうか。

就職で関東に出てきて10年ぐらいが経った。ピザがおいしいお店や握らないお寿司、常連と呼ばれるようになったビアバー、ホッピーを飲みながら焼き鳥のたれを堪能する赤提灯のお店に安くてまずい居酒屋など、いろいろとお店を知ることができた。

でもあの天とじ丼に代わるお店は見つけられていない。見つからないかもしれないし見つける必要もないのかもしれない。そんなお店を探しながら飲み歩いているのかもしれない。でもそんなお店にきっといつか縁があって出会えると信じている。そう考えながら過ごしている方が幸せな気がするから。


これはnote初投稿記事です。今後の目標は月に1つ投稿です。
2022年の終わりごろにアカウントを作成して「今年(2022年)中に最低1つ投稿する」という目標を達成できず、すでに2月末までは仕事が忙しいのが見えているので先ほど宣言した目標さえも達成できるかどうか怪しいなと、すでに言い訳を考えてしまっているところですが。

「初投稿は今後の作者の方向性を宣言する重要な投稿になる」という思い込みがありなかなか重い腰を上げられなかったんですが、そんなこと言ってたら一生腰が上がらないから適当なものでもいいからまずは「何か書く」ことにしようと考え方を変えました。その結果ふと「あの天とじ丼また食べたいなぁ」と頭に浮かんだので思い出を書きました。
私はシステムエンジニアをしているのですが、学生時代に初めて何か作ったアプリケーションは自分の方向性を決めるようなものではなく「勉強がてらこんなのあったらいいな」という動機で作ったものでした。結果的にはそれが方向性を決めていたとはいえ、それと同じぐらいの考え方でいいんじゃないか、といった具合です。

「文章を書く練習がてら自分の考えや想いを整理して言語化してみよう」
これだ。これが今の自分の感覚と合ってる。この感じで続けられるかやってみよう。だめだったらまた考えよう。そうだ、それぐらいでいいんだ。

「何か書きたい」という欲求を無料で叶えさせてもらえるこのサービスと、みんなのフォトギャラリーでどなたかが使っていいと言っていただいている画像、あとは職業柄ですが開発や保守をしているエンジニアの皆様に感謝しながら、ひっそりとそれでいてゆっくりと自分のペースで思ったことを言葉にしていけたらいいなと思います。

さて、お正月ですし酒でも飲みますか。

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