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レコーディングの話②

2日間のレコーディング合宿が終わって、家に帰り着いた。でもヒロミチにとっては、ここで終わりではない。メンバー3人が揃ってやらなければいけないことを無事に終えただけであって、ボーカルはほぼ何も録っていないし、ギタリストにも仕事が残っているのである(両方オレ)。バンドによっても違うけど、レコーディングって結構そういうものなのです。特に、12曲も入るアルバムを作るのなら。

さて、レコーディングエンジニアである須藤さんと、ボーカルギターであるヒロミチと、2人で録音作業をしようという場合に、実はとても安上がりで最適な場所が東京都内にあって。

それはヒロミチの自宅。一応ギリギリ最低限の録音機材を一通り置けるスペースがあって良かった…(東京の住宅事情)というのはおいといて。普通の家とちょっと違うのは「防音室」があること。

組み立て式のほんの0.8畳の小さな防音室なんだけど、これを買ったおかげで弾き語りの練習は全部家でやれるようになったし、ストレス発散、甥っ子とのかくれんぼ、反省部屋…そしてバンドのレコーディングにまで使えるというね。お値段はお高いけど(でも破格で手に入れたんだけど)、とっくに元は取ったと思える、いい買い物でした。

そんな我が家での須藤さんとの録音作業を写真と動画でご紹介。

オレの部屋がレコーディングスタジオと化した瞬間。須藤さんの後ろ姿。この左側に防音室があります。
オレの部屋がレコーディングスタジオと化した瞬間、その2。これは1stアルバムの時。奥に見える、写真をベタベタ貼ってあるのが、我が家の防音室。
ギター練習中かな。きっと真剣です。
防音室内の様子。あらためて見ると狭いね。二人入ると扉を閉められないので、これは歌ってるフリを須藤さんに撮ってもらった写真。

"Sunny Pine Field"のタンバリンの練習をしてるところと思われます。


須藤さんもよくお酒を飲むので、我が家のキッチンがちょいちょいこんな状態になります。

こんな感じで、ほぼ全ての歌と、2本目、3本目のギターなどを、我が家で録っていたわけです。

参考までに、小さな防音室というのはとても暑い。そりゃそうだ、音を遮断する工夫をしてある空間というのは、当然空気をできるだけ漏らさないように出来ている。自分が発した熱気が、あっという間に充満する。夏場は部屋の冷房をガンガンに効かせていても、練習なら5分歌い続けたら嫌になるし、気合いを入れたレコーディングでもせいぜい15分、30分に1回は扉を開けて空気を入れ換え、休憩を入れないとやってられない。というか、どんなやり方をしても汗だくになることは避けられない。過酷な世界です。

しかしそこを軽快なトークと残酷な進め方でうまくまとめてくれるのが須藤さん。言われるがままに何回でも何回でも歌い、己の限界へ挑戦し、汗まみれのヘトヘトになった結果出来上がったのが"Talk! Talk! Talk!"なのです。

とにかくレコーディングにおいてはUnderbug第4のメンバーとも言える須藤さんに対して感謝の念が絶えません。何を言っても対応してくれて、色んなアイデアを出してくれました。

そんなこんなで、我が家での作業は5日計15時間くらいで終わったと思う。最終日は飲んでる時間の方がだいぶ長かった。

そしてここから先は須藤さんのミックス・マスタリング作業にお任せする、という流れ。メンバーと随時確認を取ってもらいながら、ね。

みんな"Talk! Talk! Talk!"を聴いて、どんなことを感じたのかな。どんなバンドのどんな作品にも色んな物語があって、色んな想いが詰まってると思うんだけど。Underbugのこの作品が人々の心に何を残すのか。やっぱり気になるし、訊いてみたいと思うよ。

以上、"Talk! Talk! Talk!"のレコーディングの裏話あれこれでした。作品と共に楽しんでもらえたら本望です!

ヒロミチ

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