アンダーアーマーの起毛トリコットって何?
突然ですが、皆様、わからないけどなんとなく想像したこんな感じかなーってイメージで終わらせてしまう言葉ありませんか?
このnoteを再開したきっかけに、アンダーアーマーの商品説明を見て、みなさんがこんな商品だよな、と想像できるようになってほしいという思いがありました。
一番良いのは実際商品を見てご購入いただくのがいいと思うのですが、このご時世、外出に二の足を踏んでしまう方もいらっしゃるでしょうし、店頭展示品の購入に抵抗がある方がいらっしゃるのも事実だと思います。
ですので、商品説明の文面からイメージを掴んでいただいて、それでもわからないことがあれば、お気軽に私どもにお問い合わせください。
で、今回のテーマです。
起毛トリコットってなんだ?
アンダーアーマーの商品説明を見ていると下記のような記載があることがあります。
裏地に起毛したトリコット素材を使用し、暖かさと快適な着心地を提供する
裏起毛のしなやかなトリコットニット素材で柔らかい着心地と暖かさを実現
裏地は起毛トリコット仕様
この説明でどういった商品かわかるあなたがいたら教えて下さい。
私でも想像しきれない文章があります。
起毛?トリコット?
起毛?裏起毛?あったかそう?あぁ、パーカーの裏地が起毛だよね。
トリコット?何?
一般の方だとこんな感じかと思います。
まず言葉の定義から確認。
起毛
布表面の繊維を針や突起物でかき出して織物・編物の厚さを増す加工です。風合が柔らかくなるほか、保温性を高める効果もあります。片面起毛と両面起毛があります。ごく短い起毛により、桃の表皮を思わせる外観と感触を持つポリエステルやナイロンなどの織・編物があります。
この結果、滑らかな肌触りと高級感を持ち、今様のドレッシーでフェミニンな婦人服ファッションなどに歓迎されています。
引用:日本化学繊維協会様HP(https://www.jcfa.gr.jp/about_kasen/knowledge/word/24.html#:~:text=%E5%B8%83%E8%A1%A8%E9%9D%A2%E3%81%AE%E7%B9%8A%E7%B6%AD%E3%82%92,%E3%82%92%E9%AB%98%E3%82%81%E3%82%8B%E5%8A%B9%E6%9E%9C%E3%82%82%E3%81%82%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82&text=%E3%81%94%E3%81%8F%E7%9F%AD%E3%81%84%E8%B5%B7%E6%AF%9B%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8A%E3%80%81%E6%A1%83,%E3%81%AE%E7%B9%94%E3%83%BB%E7%B7%A8%E7%89%A9%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82)
要約:生地表面を毛羽立たせて風合いを柔らかくして保温性を高める。
イメージとしたらこのような感じでしょうか。
裏起毛と呼ばれる少しぼわぼわとした風合いの生地になります。
では次、トリコット。
そもそもトリコット(経編)って?
生地には下記の通り、織物と編物があります。
編物は一般的に織物に比べて伸縮性があり、柔らかい生地をつくることができます。
経編生地は丁度、織物と緯編の中間の性質を有しています。
経編の特徴としては高速生産に適している、編組織の多様性、ファインゲージといったことが上げられます。
経編(トリコット)機で生産可能な商品は非常に多様です。
衣料から非衣料まで、幅広い分野において経編ニット生地が使用されています。
衣料では水着やアンダーウェア、ファンデーションといったストレッチ素材を中心に広く使用されており、
非衣料分野では、車両関係資材、メディカル用資材、農業用資材など、様々な商品が開発・生産されています。
引用:株式会社 今井機業場様HP(http://www.imaikigyo.ecweb.jp/production/whats_tricot/)
要約:編み物の一種で伸縮性に優れた生地を早く生産することができる。
こちらが起毛とトリコットの言葉としての意味となります。
起毛トリコットとは?
上の要約を組み合わせると、
伸縮性に優れた生地を毛羽立たせ、風合いを柔らかくして保温性を高たもの
となります。
では答え合わせ!!
起毛している!
よく見ると編み方も特徴的!
伸縮性ある!コンプレッションほどビヨンビヨンするわけではないけど、しっかり体の動きに合わせて伸縮してくれ、つっぱらない!
で、この2枚の画像の生地は薄い!
一番最初の一般的な裏起毛画像は厚い!
もし今後、アンダーアーマー商品の商品説明で、
起毛トリコットと出てきたら上記のような特徴をイメージし、2枚の画像を想像していただければ、大方間違いはないと思います。
なお、この起毛トリコットはアウターに使用されることが多いので、季節柄もうすぐお目にかかることも少なくなってくると思います。
裏地に起毛したトリコットという記載があったとしても一般的な裏起毛を思い起こさないでください。
もし今年の冬に起毛トリコットの大幅な仕様変更がありましたら再度ご報告いたします。
今回始めて私自身も細かく言葉を調べてみたのですが、面白かったです。特にトリコットがどういうものなのか。デンビー編みコード編みアトラス編み等、もし調べなかったら一生出会わなかった言葉かもしれません。
トリコットに関しては下記の川田ニット株式会社様のHPが特に興味深かったです。やっぱりその道のプロフェッショナルってすごいですね。
最後に、前回の記事にスキをいただきありがとうございました。本当にモチベーションになりますので、今後も引き続きスキは継続で、気が向けばフォロー、サポートお願いいたします。
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