フランスにある島で1週間生活
フランスのマダムたちが夏のバカンスに訪れる島。オレロン島。
サーフィンしてもよし、ビーチバレーしてもよし、友達とサイクリングしてもよし。夏のシーズンのみ営業する店が多いこの島で、夏以外の季節に一人の日本人がその島に降り立った。
僕は普段、42tokyoに通ってる学生だ。今回、オレロン島にある42のリゾート施設、Forty2に1週間滞在するために申し込んだ。僕にとって今回の旅の三大イベントのうちのひとつだ。世界中の42の学生が集まる場所でサーフィンしたり、ビーチバレーしたり、サイクリングしたり、一緒に飯を食ったり、、、色んなことをこの1週間経験できるんだって思うとわくわくがとまらなかった。その施設につくまでは。
フランス西部の大西洋に面した美しい港町、ラ・ロシェルからシャトルバスで2時間、オレロン島内にある施設に向かった。車内は僕一人だけだったが、色んな行き方があるからもう先に42の学生が施設にいるんだろうと思って気にならなかった。施設につくとスタッフの人が出迎えてくれた。とても気さくな方で、軽く施設の案内をしてくれた。人の気配はしなかったが、申し込む時に写真で見たビーチバレー用のコートや卓球台もあるし、ドミトリーは使用してる形跡があったからあんまり気にしていなかった。だが、案内の最後にスタッフの人にこう言われた。「1週間あなた一人!貸し切りよ!」
今から振り返って思うと当たり前の話だ。ただでさえ、大半の学生は課題に追われてるだろうし、しかもオフシーズンとなればなおさら学生がいないことは明白だった。 そんなこんなで、日本人観光客のいないと言われてるこの島で1週間、ぼっち生活が始まった。
1日目 朝、少し作業した後、ずーーーっと高校の友達たちと電話した。ひとりぼっちで過ごすことから気を紛らわすために。んでその日の夕方、今度は42の友だちに電話した。その友だちと話してて思った。ひとりぼっちだからってこんな時間の使い方して良いのか?それじゃあ普段の日常変わんないじゃないか。変わったのは住む家がバカでかく広くなったのとシェフが朝昼晩、3食作ってくれるぐらいだ。今日1日、心の奥底で思っていた本音があふれた。どうせなら5日間スマホを禁止して自分を見つめ直す時間にしよう。そう思い、いろんな人に宣言した。
これは余談だがdiscordで課題提出のスケージュールやフランスの友だちと会う予定を決めるためにパソコンを使った。内緒❤️
2日目 日の出とともにで起きた。時計を見ると8時!?ヨーロッパの日の出は日本よりとても遅いみたいだ。今日はとても天気がいいので、歩いてForty2の近くにあるビーチに行った。砂浜を歩いたり、海を眺めたり、波の音を聴いたり。とても心地が良かった。帰宅後、夕ご飯を食べた。1日目はスタッフたちはは離れたテーブルで一人、ご飯を食べていたが、せっかくスタッフの人たちがいるんだから輪に入ればええやん。と思い、アイコンタクトをとって笑顔でスタッフたちがいるテーブルの席に座った。スタッフの人たちは快く受け入れてくれた。言語が通じなくても少し通じ合えた気がしてとても嬉しかった。夕食後、ベットの中で頭の中で1日を振り返ることにした。普段より時間が長く感じる。時間が経つと段々、人を想う時間が多くなっていった。家族や中高の友達や42の友だち、三重の馬の調教師してるおっちゃんまで。そしてその時間は僕にとってバカでかく家がおっきくなることよりも、シェフが3食作ってくれることよりも、幸せな時間だった。
3、4日目 天候に恵まれず、ゆったり本を読んだり、洗濯物を干したり、紙に書いたりしてのんびり過ごした。
5日目 今日は久々に天気が良かったので、サイクリングした。オレロン島でボワイヤール要塞の写真を取りに行った。その日の夜、食堂に行くと奥のテーブルに若い人たちがいた。カタコト英語で話しかけてみるとどうやら8人組のスイスの42の学生たちがだった!!しかもそのうちのひとりはNorminette開発した人やった。違うキャンパスの学生が来ただけでとても嬉しかった。
6日目 今日は昼から8人組のスイスの42の人たちとビーチでお酒飲みながら海水浴するためにショッピングにドライブに行った。僕は酒も飲めないし、海水浴の用具も持ってへんし、ましてや話してる言語もちゃうのに、なんでかしらんけど車内におるだけでめっちゃ楽しい。そうこうすると日本で言うイオンみたいなところに着いて、それぞれ分かれて買い物した。買い物中、1ケース12本入りのロング缶、シャンパン6本買ったり、ほんで施設にコップならあるのにシャンパン用のグラスを買ったり、映画でしか見たことない高級ホテル仕様のバスローブ買ったりなど『どんだけきあいはいってんねん』とツッコミたくなったけどどう言えばええかわからんし、翻訳使ってわけわからん空気になるのだけはごめんだ。海外に来てまで滑りたくはない。そんなこんなでビーチについた。天気は満天の空やった。スイス人たちは酒飲んで、パンイチで海に飛び込み、その後はバスローブを羽織って、グラス片手に、砂浜歩きながら、海を眺めていた。スイス流のビーチでの遊び方を心得た。僕が思い描いていた経験が最後の最後にできて、本当よかった。
7日目は特に書くことがないため省略する。
今回の1週間で気づいたこと 2つある。1つ目はは日本で当たり前だと思ってた生活がこの上なく恵まれてること。2つ目ははゆったり、自分のペースで生きていいことだ。旅に出る前の自分はなんか漠然と生き急いでいた。あれもしないと。これもしないと。あ、これもしなあかんやんって。こなすことが目的になっていた。けど今回の1週間、砂浜を散歩したり、日の出まで海を眺めたり、サイクリングなどを通してゆったり味わうことの大切さを学んだ。日本に帰って、なにかしら追われることもあるやろうけど自分のペースで丁寧に生きていきたいと思う。
ここまで読んでくださってありがとうございます。次はオランダの田舎で1週間、テント生活した話か、パリ郊外のバーで食べたそば粉入りのクレープ食べて死にかけた話を書こうかな。笑
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?