ボイスメモ復旧奮闘記
スマホ(アンドロイド)が雨に濡れに濡れて挙動がおかしくなった後電源が切れ、それ以降全く起動しなくなり、とりあえずお米と一緒の袋に入れておくと乾燥していいとのことで、そうして放置していたのだが、1日たって電源を入れようとしても画面に何もつかず、バイブの雰囲気的に再起動を繰り返しているような状態。カメラのレンズの内側にもまだびっしり水滴がついている。よく調べたら、なんかもういろいろ水没後にしたらダメなことをひと通りしていた。
とりあえずこのスマホの内部ストレージに入っている1年半分くらいのボイスメモのデータが欲しい。曲のアイディアが詰まっているのでなんとしても取り戻したい。
日頃適当にスマホを扱っていたツケが来てしまった。
とりあえずスマホを使えないと困るので、携帯会社のサービスを使って同じ機種の交換機を頼んでそれが届いたのだが、2週間以内にこの壊れたスマホを返送しないと4万円の違約金が請求されるとのこと。
この2週間以内になんとかしてデータを取り出そう、ということで、4日ほど放置して自然に復活するのを待つ。イヤホンが水没したときもこの方法でなんとかなったりなんなかったりした。
復活を待つ間、スマホ直ってほしすぎてスマホが直った夢まで見てしまった。
しかし状態は改善されず(電源を入れるとたまにロゴマークくらいまでは出るようになったがすぐに切れる)、いろいろネット記事や動画を見漁っていたのだが、電源がつかないと自分でのデータ取り出しはまず不可能で、復旧業者に頼むと基盤修理ということになり最低3万はかかる見込み。そしてそれをやったとして全てのデータが戻ってくるかは不明。ちなみに携帯会社の復旧サービスだと安いのだが、電話で問い合わせたら写真と動画のみで音声ファイルは取り出せないと言われたので断った。
絶望的な状況だ~となったのだが、YouTubeのとある動画で、水没したスマホをパカッと開けただけで電源が入った(多分内部の水分がとんだのか?)事例があったのでダメ元で自分も開けてみた。そして内部をドライヤーのクールで気持ち乾かして充電器に繋いでみた。
なんと起動した!
操作もできる!おおーと思いボイスメモのデータを探したがなぜかない。消えてしまっている。水没するとデータがとぶこともあるらしい。不幸中の幸い中の不幸。パソコンに繋げてフリーソフトで消えてしまったデータの復旧を試みたが、データ復旧系のフリーソフトはほぼ使いものにならないらしく(どれも評価はステマで異様に高い)、実際今残っているデータを見れるだけで消えたデータは全然復旧できなかった。
そこで考えたのが、同じ機種を中古で買って、そっちを携帯会社に返送し、壊れたスマホはとっておいてお金に余裕ができたらその時信頼できる業者に頼んで直そう、というもの。
ポンタポイントを使って買えそうなお店で探してみたらポイント内に収まる値段だった。
壊れたスマホはもともと液晶画面もバキバキだったので、簡単そうだから自分で液晶画面だけでも中古で買ったスマホと交換でもしておくかとも思った。
そういう感じでいこう、と思ったのだが、違和感。
ずっとボイスメモのデータは内部ストレージに保存されてると思ってスマホを使っていたのだが、実はSDカードに保存されていたのではという可能性。
SDはとっくにスマホから取り出してパソコンで見てみていたのだが、ボイスメモのファイルはなかった。
調べたらSDカードの復旧はRecuvaというフリーソフトで自分でできる可能性があるようだ。
そこでRecuvaをインストールし、削除されたデータを復元してみた。
そしたらなんと出てくる出てくる探していたボイスメモの山!!!
500くらいあるボイスメモをパソコン内に保存できた。
いろいろあったがよかった…。
雨で壊れた時一番心配だったのが曲のアイディアを録音しているボイスメモと、歌詞とかを書きためているメモ帳で、メモ帳のほうは新しく届いたスマホで前に使っていたメモ帳アプリで見てみたら自動的にバックアップされていて全部残っていたので、もうここ1年半のボイスメモにあるメロディーは捨て、ここにある言葉から新しくメロディーを編み出せという何かから僕へのメッセージだと前向きに考えていたのだが、努力の結果ボイスメモも無事帰ってきた。
だから今までと変わらない地続きな日々になりそうだ。安心感もあるが、少しな~んだという気持ちだ。
そして結局戻ってきた500くらいあるボイスメモをちゃんと聞くことはあまりないのだろう。
なんにせよ、やっぱりなるべく早くアイディアは形にするのがいいとの教訓を得た。いいにしろ悪いにしろ。あと可能性があることはなんでもやってみること。
それと、普段音楽をスマホからBluetoothイヤホンを繋いで聞いていたのだが、新しく届いたほうのスマホがなぜかBluetoothを全く認識せず(電源入れた瞬間から画面に小さいホワイトスポットもあった)、ほぼ音楽を聞かない日々を一週間ほど送ったのだが、この日々もよかった。
自分にとってカナル型イヤホンは地味にストレスが溜まるのと、音楽の聞きすぎもよくないことがわかった。無音、自然音が心地よかった。
あとたまに凛として時雨のTKのギタープレイを確認したくなるのだが、スマホのしょぼいスピーカーで聞く凛として時雨のロンドンでのライブ映像がすごくよかった。ハイファイなものをローファイで楽しむ、懐かしい感覚だった。
それとは関係なくバンプのファンが作ったダンデライオンのアニメもちゃんと見たのだが感動してしまった。
あとDACOTA SPEAKERというバンドの見えない空気という曲が勝手に頭に流れてきた。10年くらい前に聞いた(たまに思い出した時にも聞くが)世間的には無名のバンドの曲が今も自分に染み付いてることが嬉しかった。
しかしそのBluetoothの繋がらないスマホはやっぱり困るので携帯会社に連絡して取り替えてもらい、3台目の同じ機種が届いた。
ちゃんとBluetoothが繋がった。何を聞こうか迷ったが、迷ったときはやっぱり自分はブッチャーズだ。このあたりの音楽はもう聞きすぎて意識的に離れようともしてるのだが、久しぶりに聞いて良すぎて鳥肌が立った。なんでこんなにいいんだろう。今年の7月になってから初めてブッチャーズの7月を聞いた。
ありがとうスマホ
ありがとうRecuva
ありがとう文章
ありがとう音楽