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VV116:経口レムデシビル vs ニルマトレルビル-リトナビル 非劣性試験
レムデシビルの経口剤
VV116 は 経口のレムデシビル です。
標準薬は ニルマトレルビル-リトナビル です。
SARS-CoV-2のB.1.1.529(omicron)変異型による流行期に、第3相、非劣性試験を行いました。
対象者は 有症状の成人で 軽度から中等度のCovid-19
ハイリスク因子を有する患者です。
主要評価項目は 28日目までの臨床的回復の持続時間としました。
臨床的回復の持続は、Covid-19に関連するすべての標的症状が2日間連続して、各症状の合計スコア(0~3のスケールで、スコアが高いほど重症であることを示す)が0または1に緩和されたことと定義されました。ハザード比の両側95%信頼区間の下限が0.8以上であれば非劣性と判断しています。
結果
![](https://assets.st-note.com/img/1672457240644-oRm5OtfUvK.png?width=1200)
822名の被験者が無作為化され、基準に従って51名が除外されました。
残り771名が解析対象です。割り振りは下記の通りです。
VV116:384名
ニルマトルビル-リトナビル:387名
![](https://assets.st-note.com/img/1672457422575-vNiwDG6cm2.png?width=1200)
VV116のニルマトルビルに対する非劣性が主要解析で確立しています。
(ハザード比、1.17;95%信頼区間[CI]、1.01~1.35)
これは最終解析でも維持されました。
(VV116 4日 vs. ニルマトルビル 5日;HR 1.17;95% CI、1.02~1.36)
最終解析では、症状の持続的消失(11のCovid-19関連標的症状の各スコアが2日間連続で0になること)およびSARS-CoV-2検査が初めて陰性になるまでの時間は、両群間で大きな差はありませんでした。
どちらのグループでも、28日目までに死亡したり、重度のCovid-19に進行した参加者はいませんでした。
有害事象の発生率は,VV116投与群がニルマトルビル-リトナビル投与群よりも低かった(67.4% vs. 77.3%).
結論
軽症から中等症で進行リスクのある成人の Covid-19 において、VV116 はニルマトルビル-リトナビルに対して臨床的回復の持続時間に関して非劣性であり、安全性に関する懸念も少なかった。
Basically translated by DeepL
雑感
これは期待が持てる結果ですね。
有効性は ニルマトルビル-リトナビル とほぼ同等で、併用禁忌の問題を回避できる経口剤です。
治療薬はピンからキリまでありますが、ある程度の選択肢があるのは望ましい状態と考えます。