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小説牴牾(もどき) {みんなおなじ #1}
序章 俺とジジィ
「はああああぁぁぁぁぁぁ~↓」
俺は”株式会社Infinitely”の面接に向かうべく、
次も満員であろう電車を待っていた。
(ったく、俺もあんなふうになるのか)
俺の周りは皆、屍で溢れかえっていた。
皆、社畜と化したのであろう。
「すみません。通していただけますか?」
(んだよ…回り道すれ…ば…いいだ…ろ?)
そこには魔道士が立っていた。
いや、正しくは『魔道士みたいな老人』が立っていた。
「お主は今、『回り道をすればいいだろ』と思ったな?」
(んだよ…クソジジィがぁ)
「全く、人を『クソジジィ』だなんて考えおうて…」
「へぇ?」
「俺、そんなこといったか?」
「お主がそう考えておる。」
「あんたは霊能者か何かか?」
「少しずれとるな。」
「人は皆、『妖怪』だとか『クソジジィ』とか『霊能者』とか言うが、」
「お前さんと変わらない『人間』じゃ。」
「全く、無礼なものだ。」
『8番線よr:"=!_~|"¥*#$すぅ~』
ごっゴン がっゴン ・・・
(あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ)
「やべっ!電車行っちまったじゃねぇか!」
「おいジジィ!どうしてくれるんだよ!」
「面接に遅れるじゃねぇかよ!」
「お主はどこに面接しにいくのじゃ?」
「”Infinitely”だよ!文句あるか!?」
「そこなら儂が連絡しよう。」
ジジィは徐ろに携帯電話を取り出しボタンを押した。
「もしもし?儂じゃが。」
(あの一流企業”Infinitely”に絶大な影響力があるのか?このジジィ)
to be continued…