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メルカリで見た風景2

『アンバサダー』


私はメルカリアンバサダーだ。
だが、やる気はない。
100ポイントだかをもらえると言うキャンペーンに参加してしまい、成り行きで登録してしまっただけだ。
最初からまったくやる気がないのは、それなりの理由がある。
まず、そもそも商品紹介しろと言われても、メルカリだからね・・・・・・。
例えばの話だが、もしも、自分が紹介した商品が、詐欺だったらどうする?
詐欺じゃなくても、あれこれ見落としがあるかもしれない。
説明にない瑕疵があるとか、稼働しないとか、色が全然違ってたとか、この辺りはメルカリでは非常によくある話だ。
そんな『いつものこと』が発生すれば、ご購入者様はがっかりされるだろう。
『騙された』と、思うかもしれない。
紹介した、私に、だ。
つまりさ、無理だと思うんだ。
お店が売ってるわけじゃなく、私はその出品者様の商品を直接見てるわけじゃないのに、「絶対おすすめです!」なんて言うのは。
しかもそれ、出品者様には一切確認せず、勝手に紹介しちゃうってやつだもの。
それと、もしもやる場合、それは報酬目当てだよね?
1万円の商品が売れると200円もらえるシステムだから、300円の商品を紹介して、売れても6円しかもらえず、1件の上限は1000円。
結局のところ、高額商品を狙って、商品紹介記事を作成しなければならないのだ。
さらに、

1.作成、公開しても、当然、売れなければ報酬はもらえない
2.自分の紹介記事とは別ルートで売れた場合も報酬はもらえない
3.出品者様が突然商品を半額に値下げするなどし、報酬が少なくなる可能性がある
4.まとめ販売や再出品で、紹介が無効になる可能性がある

ちょっと考えただけでも、これだけ思いつく。
現実には、報酬はあまり期待できないと言うことだ。
それでも可能性があるとすれば、5万円以上のハイブランドバッグに絞って紹介する、などだろう。
おそらく鑑定サービスが利用され、詐欺問題は回避できる。
けど、それをやるためにはアンバサダー本人がお洒落キレイな人気インフルエンサーでないと、多分あまり成果がないような?
ってなわけで、私のような者には縁のない話なのだ。
根本的な問題として、メルカリで本当に良いと思うものを紹介って言うの自体、非現実的だと思うよ。
店舗で同じ物がたくさん販売中ならわかるけど、メルカリは基本、1点しかないことが多い。
それが本当に良い品なら、誰にも教えず自分でこそっと買ってしまうはず。
だからメルカリアンバサダーは、皆に良いものを広めて公益に繋げたいって思いよりも、報酬を狙おう!を動機に動いてゆくことが推察される。
その人たちの『おすすめ』を、私はまったく信じる気になれない。
では、何か公益に繋げることは無理なのか?と考えると、それは全然可能だ。
過去の実際の取引で、思わず推したくなる素晴らしい出品者様が、少なからずいたと思う。
そのような推し出品者様の販売中の商品を紹介すれば、これは需要があるはずだ。
世間の皆が本当に知りたいのは、『良い商品はどれか?』じゃなく、『信頼できる出品者は誰か?』なのだから。
ただ、おそらくこれは、運営者が望まないことなのだろうな、と言う予感がする。
この風潮が高まると、アンバサダーは商品を紹介するのではなく、人を判定するのが仕事となってゆく。
詳しく書くのはアレなので止めておくが、泥沼が広がる光景が見えるのだ。
こんな風に余計なことが、登録前にあれこれ頭に浮かんでしまった私は、100ポイントもらって終わりにする!と、決めた。
そしてこの制度は、一応得をする人もいる。
高額商品を売っている人は、閲覧数を確認してみると良いかも。
最近、妙に増えてないだろうか?
私は異常に増えた。
どこかで誰かが、紹介してくれているのかもしれない。




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