2020.05.27 いちごジャム④
なんか小粒のいちごが手に入りやすかったような気がする今シーズンもとうとう最後、と思われるいちごジャム。ていうか今年は結構いちご頑張った。頑張って、いちごを潰した。
これとか↓
これとか↓
というわけで今回も潰した。いちごは栃木県産とちおとめ。
レシピは前回と同じで、刻んだいちごに砂糖を入れてシロップが出たら分け、リンゴペクチン液と果肉だけ先に煮つつ果肉を潰し、シロップを半分ずつ加えて煮詰める。
そしてまた出来上がった、ただのいちごジャム。ただの、美味しいいちごジャム。
前回の記事でも「ここまできたら買えばよくね?」と冗談めかして言ってるけど、いや冗談ではあるんだけど3割くらいは本気でもある。なんなら悩んでもいる。
手作りジャムとしてこの「ただのいちごジャム」を貰ったとして、なかなか褒めようがないよね。気心の知れたジャム煮仲間なら「すごい!完璧にただのいちごジャム!」とか言えるかもしれないが、気心の知れたジャム煮仲間とは。やはり手作りジャムとして一般的にウケるのはゴロゴロいちごジャムだろう。偏見だろうか。
「売り物みたい!」というのは手作りお菓子の褒め言葉としては有用だが、なんとなくジャムにはあまり一般的ではない。「売り物」という言葉がお菓子だと高級洋菓子店をイメージさせるのに対して、ジャムでは「アヲハタ」を思い浮かべるから?そして「アヲハタ」と言えば廉価なジャムとして有名だから?
いや、「アヲハタみたい!」と言われたら僕は嬉しいのだけど、アヲハタみたいなのにアヲハタよりもはるかにコストがかかってるのでアヲハタには届いてないし、そもそもあなたはアヲハタのことをどれだけ知っているの?などと思ってしまいそう。こじらせが酷い。
「売り物みたい」ではなく「売ってくれ」と言われることはたびたびある。これ以上ないお褒めの言葉で、とても嬉しいです。
しかし、ジャムを販売するには食品衛生責任者講習を受講したうえで専用の設備(生活用キッチンと共用不可)を用意して保健所の許可が必要なので、そもそも販売すること自体が法に触れるのでお断りしている。まあ、少量を個人間でやりとりするだけならたぶんバレないのだけど、そこはジャム煮ストとしての念持である。
一方で、タダでお譲りするからといってその量があまりに多くなると、それは本来の食品衛生管理の理念からするとアウトなのでは?と思わなくもない。いちおう、緊張感を持って衛生管理しているつもりではあるけど。
人に褒められたくてジャムを煮てるのか、と言われると、いやまあぶっちゃけ半分くらいはその通りである。僕は果物とともに承認欲求を煮詰めている。だからアマチュアながら人にウケのいいジャムを作るというのは無視できない。しかし今回のような「自分が作りたいジャムを作る」というのもアマチュアの醍醐味であり、「ジャム煮は趣味」と断言できる所以でもある。
いや、ややこしいことを申し上げましたが、誰かが作った手作りジャムを召し上がる機会があれば、シンプルに美味しければ美味しいと伝えるのがいちばん喜ばれると思います。僕も例外なくシンプルに喜びます。あと、「コイツちょっとわかってるな」と思われたければ、「色がきれい」「透明感がある」などと見た目を褒めるのがコツです。ジャム煮ストは多くが色や見た目にこだわっているので。
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