2020.08.11 桃ジャム(あかつき)
桃は煮ると美味いので煮るべきと毎年叫んでるのだけど、1玉300円もするような高級品をジャムにしろ、とはさすがに思わない。それはそれで美味しいだろうし、1玉300円がジャムの材料として高いかというとそうでもない気もするが、どちらかというと高い安いではなく単に「ジャムに向いてるから」という理由でおすすめの品種が、あかつき。
まず色がきれいに仕上がるし、ジューシー過ぎないので取り扱いやすい。甘味酸味渋味のバランスが良く、砂糖と合う。でもって、わりと安い。数がたくさん出るのでさらに安売りされたりもする。難点といえば、あんまりハウス栽培されないからだと思うけど、店頭に並ぶ時期が少し遅めでやきもきするくらいだろうか。(伝わらないと思うので補足すると、白鳳とか川中島白桃のハウス栽培?早生品種?が6月頃から並んで「桃だ!煮たい!」「いやいやあかつきまで我慢だ…」という時期が1か月ほど続くという…伝わらないと思いますが。)
なんとなくご存知と思うが桃は刻んで空気に触れると変色しやすい。これはジャムとしての仕上がりの色にも影響するので、この変色を抑える必要がある。一般的には刻んだそばから酸化防止剤としてレモン汁をまぶす方法がとられることが多い。なお桃は甘味が強く酸味が弱いため、味の調整にもレモン汁は欠かせないのだから最初から入れとこうという面もある。
今回は、レモン汁はもちろん刻んだそばからまぶすのだけど、別の対応として刻みかたを大きくしてみた。変色は表面が空気に触れることで起こるので、表面積が小さくなるようにするためだ。そのうえでレモン汁をまぶし、煮る際に潰すという方針。
大きく、といっても半割とかじゃ後で潰せないので、適当に1〜2cmくらいの厚みのくし切りにする。そこにレモン汁をまぶし…というよりも、レモン汁を入れたボウルに刻んだ桃を逐一投入&撹拌していくことで、可能な限り直接空気に触れる時間を短縮する。効果の程はよくわからないけど。
桃&レモン汁の重さ量り、その40%の砂糖を加えて混ぜる。ここはガシガシ混ぜて水分を出す。
その横で、剥いた皮をひたひた程度の水で煮出す。
これは赤色を取る目的なんだけど、あかつきは身の赤みが強くて果肉から出るシロップだけで結構赤いので、別に入れなくてもいいかもしれない。
追加の水分を入れたらその分だけ煮詰めるのに時間かかるし。まあ皮にペクチンが含まれるという話もあるので、目的によるか…。
で、砂糖に浸けてシロップが出た桃を、マッシャーで潰す。鍋に入れて煮ながら潰すのでもいいと思うけど、ていうか本当はそうしたかったんだけど、琺瑯の鍋をステンレスのマッシャーで傷付けるのが嫌という理由で先にマッシュした。
包丁で細かく刻むよりも潰したほうが繊維が出てトロミが強く仕上がると思う。逆にゴロゴロ食感を残したかったら包丁で刻んだほうが良さそう。
桃ジャムはあまりに美味いので、はっきり言って何にでも合う。
トースト、スコーン、ヨーグルト、バニラアイス、シフォンケーキ、チーズ…
あと、オールフリーに混ぜると美味い。いや、ビールでもいいし、やったことないけどワインとか普通にいけそうですよね。