初詣

 元日。初日の出や初詣、初売りと何かとイベントが多い日だ。こんな日は廃墟探索に限るということで、自宅から100km近く南下して上総の山奥の廃集落に行くことにした。これが僕の初詣だ。年始の休みでなければこんな冒険はできまい。実は廃ホテルに行った後なので、着いたのは確か12時頃だったか。元日だというのに登山道には乗用車が7、8台は止まっていた。奇特な人達がいるものだ。

素直に登山道に向かう
幸い冬は出ないらしい

 しかしながら、1km程登った所でグーグルマップを確認したらどうやら登山道からは行けないのか山向こうの集落から入るように案内されたのですぐに下山して、山の周りをグルっと一周して人が住む集落から侵入を試みた。

オフ車でも無理だろう倒木
道中に点在する箱罠

 別の道もあったのだがグーグル先生に案内されたのが酷道だったためバイクでの走破を断念して集落まで歩く。結局2kmくらい歩いただろうか。集落を抜けた登山道は崩落していて通行止めになっていたが、後には引けぬと行けるところまで行ってみた。道中薪を割るような音が響いていたが、多分竹が乾燥して割れる音だろう。

これはまだ良い方で奥は完全に道が崩落していた。
愛車と廃トイレ

 どうやら登った登山道は山の峰を進むルートで、件の廃集落は崖の下を降ったところにあって滑落でもしない限り辿り着けないらしかった。先人の知恵でブログからグーグルマップで地点を指定できることに気づいたのは精魂尽き果てた山中で、水も食料もないので日を改めることにした。ルートを見たら登山道から逸れた道から行くらしい。完全にリサーチ不足だ。
 余談だが、道中の人がいる集落には引っ越しのトラックが来ていて、あと10年もすれば上総の山中は廃集落だらけになるのだろうと思う。


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