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VRの私と現実の私

結構な闇を含む内容です。閲覧注意。









あなたはリアルとバーチャルを分けていますか?分けていませんか?

私は完全に分離させています。
オフ会やVketRealには参加しません。

43.フレンドとオフ会などで実際に会ったことがありますか?

オフ会には参加しない主義です。
VketRealにも参加してません。

ゆっくちゃんはバーチャル世界の存在なので、現実では存在できません。
Boothで現実世界のアバターが売られるようになったらオフ会行けるかも。

『VRChatterへ50の質問』に回答してみた|yukku🍀ゆっく

私のようにオフ会に全く参加しないタイプのVRChatterはどれぐらいいるのかが気になっています。


具体的に統計を取ったわけでもないので全く信憑性は無いですが、私が観測した範囲内では、オフ会やVketRealに参加したくないVRChatterは少数派のように見えます。

まあX (旧Twitter)で、VketRealやオフ会などに行きたいけど行けない人や、行った人はポストするけど、元から行く気がない人が「行くつもりはない」とわざわざポストすることは少ないと思うので、可視化されていないだけかもしれません。


他に参考になりそうな資料として、リアルとバーチャルのアイデンティティについて、バーチャル美少女ねむ氏がレポートを公開しています。

ただ、ここから読み取れたのは「物理世界の家族や友人にソーシャルVRのアイデンティティを開示する人の割合」であって、「ソーシャルVRの友人に物理世界のアイデンティティを開示する人の割合」はわかりませんでした。


なぜリアルとバーチャルを分けているのか

私がリアルとバーチャルをここまで分離させている理由、それは「リアルの私とバーチャルの私が別人だから」です。


一般的に、「VRChatではアバターで外見を変えることは出来ても、中身を変えることは出来ない」という言説が主流です。

ここで言う「中身」とは、コミュニケーション能力だったり、その人の行動パターン、価値観や性格などを表していると思われます。


では、本当に外見が変わっても中身は変わらないのでしょうか?

私はそうは思いません。なぜなら、私自身が外見が変わることで中身が大きく変わった人だからです。正確に言うならば、他人から確認できるレベルの「中身」は大きく変わっています。


VR上での私のイメージってどんな感じでしょうか。なんとなくの予想ですが、「明るい人」「感情豊か」「コミュニケーション能力が高い」といった言葉が出てきそうな気がします。

実際、VR上の私に対しては全て当てはまりますが、これが現実世界の私に対してだと全て当てはまりません。

現実世界ではコミュニケーションに対してとても消極的ですし、感情が全然顔に出てきません。


では、なぜこのような違いが生まれるのでしょうか?

私が思うに、自分の外見他人の外見の2点がここまで中身を変えているのだと思っています。


まず自分の外見について、私は心の性別と体の性別が一致していません。

じゃあ心は女性なんだね!と思うかもしれませんがそれもピンと来ず、少なくとも男性ではないというところだけが確信として持てているだけに過ぎません。

また、好きな性別に関しては女性も男性もどちらもアリなようなナシなような…という曖昧な感じです。

なので、女性として生きるか男性として生きるか考えた時、性転換した時に発生しうる可能性のあるトラブルと、男性として生きるストレスを天秤にかけた結果、私の場合は男性として生きていく方が良いだろうという合理的な決断に基づいて性転換を行わないことにしています。

実際、性転換手術を受けて後悔する人は少なからずいます。

ただこれは、様々な可能性、リスクとリターン、メリットとデメリットを加味したうえでの合理的な判断としての男性として生きていくという決断であって、感情的には一刻も早く男性の体を手放したいと思っています。


こうなると何が起きるかというと、現実世界とVR世界で自己肯定感が大きく異なるという現象が発生します。

現実世界でありのままの自分を受け入れようにも、ありのままの自分が自分じゃないなら、肯定しようもありません。
逆に、VR世界で自分らしいアバターを身にまとうことで、自然とありのままの自分として自分を肯定することが出来ます。

自己肯定感が大きく異なるということは、他人とのコミュニケーションにも大きな影響を及ぼします。


現実世界では自己肯定感が低い上に、現実の体に合わせたペルソナを被っているため、まともに自己表現が出来ませんし、そもそもコミュニケーションを取るほどの気力がありません。

VR世界では自己肯定感が高い上に、わざわざ自分から乖離したペルソナを被る必要もないため、自然と自己表現が出来ますし、コミュニケーションも自然と出来ます。


この2つの場合を比較した時、自分自身を構成する根本的な中身は変わらないかもしれませんが、他人から見える「中身」はまるで別物と言っていいほど異なります。

これが外見が変わることで中身が変わる理由の一つ目です。


次に他人の外見について、これも私に影響を及ぼします。

また重い話になるんですが、私は中学校でいじめを受けていました。あまりにも辛い記憶で脳が記憶を消去するぐらいの出来事であり、中学校でいじめを受けていたという事実と、辛かったらしいという記憶しか残っていません。

ただ、記憶の消去が起こるぐらいの出来事を経験して何も影響がないわけがなく、軽い男性恐怖症という形で爪痕を残すことになりました。

軽いレベルなので声とかは大丈夫なのですが、例えば電車で隣に男性が座るなど、パーソナルスペースの中に男性がいる場合は軽く恐怖を感じてしまうようになりました。

じゃあ男性が8割ぐらいを占めているVRChatは大丈夫なのかという話ですが、声だけならば全然大丈夫だったので、大半の人が美少女アバターを身にまとうVRChat世界は現実世界よりも遥かに過ごしやすかったです。

逆に言えば中身が女性でも男性アバターで近寄られると恐怖を感じてしまいます。


そんなわけで、現実世界では男性とコミュニケーションを取ることがやや困難です。だからといって私の体は男性なので、女性の集団に混じるのも気が引けます。

結果、そもそも現実世界ではコミュニケーションを取ろうとすら思わなくなります。


逆に、VRChatでは美少女アバターが大半を占めていて、現実世界の性別を気にするのはナンセンスという暗黙の了解も相まって、非常にコミュニケーションが取りやすいのです。

これが外見が変わることで中身が変わる理由の二つ目です。


これらの理由から、自分の外見他人の外見という外見的要素が、私の「中身」に大きく影響を及ぼしています。

奥深くにある価値観は同じだとしても、他人から見える「中身」、つまり私にとって「明るい人」「感情豊か」「コミュニケーション能力が高い」という「中身」はVR世界限定のものなのです。

それ以外にも細かな影響として、私は心のなかで感情が大きく揺れ動くものの顔に全然出ないタイプなので、ジェスチャーで表情が変えられるVRChatとの相性が良かったり、人の名前を覚えるのが苦手なので上にネームプレートがあるのが助かったり、と細かな点でもVRChatの仕様と私の性格がマッチしています。

最初に話した「リアルの私とバーチャルの私が別人」というのはこういった理由があってのことです。

「VRChatではアバターで外見を変えることは出来ても、中身を変えることは出来ない」という言説も、一般的には正しいのかもしれませんが、私にとっては当てはまりませんでした。


VRChatではオフ会文化が盛んですし、VketRealに続いてVRC大交流会というイベントも開催されるようになりました。

VR世界で仲良くなった人とリアルでも会いたいという方が自然だと思いますし、マーケティング的にもリアルイベントとして開催したほうが色々と都合が良かったりして、今後は更にVRとリアルの融合が進んでいくような気がします。

そんな中、頭の片隅でも良いので、VRと現実を完全に分離している人もいるということを意識していただけるだけでも嬉しいです。





最後に、冒頭で引用していた文章をもう一度読むと、違った感想が出てくるかもしれませんね。

43.フレンドとオフ会などで実際に会ったことがありますか?

オフ会には参加しない主義です。
VketRealにも参加してません。

ゆっくちゃんはバーチャル世界の存在なので、現実では存在できません。
Boothで現実世界のアバターが売られるようになったらオフ会行けるかも。

『VRChatterへ50の質問』に回答してみた|yukku🍀ゆっく

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