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紀伊国屋ホールという場所
昨日は数年ぶりに新宿紀伊国屋ホールに足を運んだ。
オフィスワンダーランドの50回公演『沖縄の火種~1947年のナツコ』の受付手伝いの為である。
一昨年出演予定だった演劇はラゾーナ川崎に会場変更になったので
結局ここに来るのはもう5.6年ぶりだろうか。
椅子が新しくなった以外は裏回りも楽屋も以前と変わっていない印象を受けた。
歴史や匂いのある特別な劇場。
知人の俳優たちの雄姿を観ながら、お客さんの感動や喜び、拍手を客席側で受けて、嬉しくなった。
同時に、過去にこの会場に5回以上立たせてもらったことにも改めて感謝。
コロナ以降、舞台芸術というジャンルが受けた数々の苦難を思うと、
そしてそれは決してまだ完全に終わったものではないことを思うと、
演劇に携わることに対して、複雑な気持ちになる自分がいる。
舞台に出て表現することは変わらず好きだ。
感動を与えることのできる俳優の仕事は貴重で幸せな仕事だ。
それは、もちろんそうなのだけど、今の世界が抱えている問題や痛みは、前にも増して、図りしれないほど深く、大きくなっている気がする。
芸術が癒せる範囲を超えているのでは?
いや、だからこそ芸術が必要なのだろうけど。
演劇を通して世界と向き合うのも、以前よりずっと強い決意が必要な気がしている。劇場を守ることも。舞台を創ることも。
覚悟がないとできない。そして、言葉にしなくても、覚悟は見えるものなのだ。
そんなことを感じた。