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【DNA検査】家族の秘密・自分そっくりの知人は姉妹だった


新しい地への引っ越し

2004年、ラッシェルは夫と子供と共に、ワシントン州・シアトルからバージニア州・ヴァージニアビーチへ引っ越した。西海岸から東海岸への引っ越しだ。新天地には家族も知り合いもいなかった。

ラッシェルは小学校の教師だが、新しい職場でシャノンという女性にそっくりだと言われはじめる。その女性は現在は違う小学校で教えているが、ラッシェルのいる学校で過去に実習生として働いていたことがある。

シャノンのことを知っている多くの人から姉妹のようにそっくりだと言われるのものの、ラッシェルにもシャノンにもそれぞれ双子の姉妹がいた。

5年が経過した2009年。ラッシェルはついにそのシャノンという女性と会うことになる。共通の友達がケニーチェスニーのコンサートにラッシェルとシャノンを誘ったのだ。2人はコンサート開始前のわずかな時間に言葉を交わし、一緒に写真を撮った。周囲が言うとおり、2人は鏡を見ているようにそっくりで、すぐに仲良くなる。

DNA検査キット

それからさらに10年が経過した2019年。小学校の授業で、祖先についてのプロジェクトをしていた時、DNA検査キットでテストを受けてみることを校長から勧められる。

ラッシェルは自分が養子であることを知っていたが、産みの母親はどんな人だろうといつも思っていた。この時はDNA検査が自分の人生を変えるとは思ってもいなかった。

残念なことにDNA検査の結果分かったのは、トレイシーという従姉妹がいるということだけだった。だが、これが自身の出生の秘真実を知る手がかりとなる。

ラッシェルは従姉妹トレイシーに連絡を取った。トレイシーはレイチェルの出生にまつわる秘密を知っていたが、それを長いこと自分の中だけでかかえてきたと言う。

自分の母親から何十年も前に聞いた家族の秘密だったが、誰にも口外してはいけないと言われていたのだ。彼女の母スーも娘トレーシーに話した以外は、そのことは墓場まで持っていった。

母スーは、自分が死んだら誰かがその真実を知っていなければならないと考え、娘のトレーシーにだけはその秘密を打ち明けていたのだ。トレイシーは、自分だけでそれを抱えているのは限界だった。

ラッシェルには双子の妹クリステルがいる。トレイシーは叔母が養子に出した双子がどこで何をしているだろうといつも考えていた。口止めされている以上、ラッシェルに話すべきか長いこと考えた挙句、彼女には知る権利があると思った。

家族の秘密

トレイシーは真実を話し始める。トレーシーの母スーにはジェニースという妹がいた。トレーシーの叔母であり、レイチェルとクリステルの母だ。

ジェニースは、1960年代にシアトルで双子の女の子を出産したが、双子の父親は彼女の元を去った。自分一人で育てることができなかったジェニースは、双子を養子に出し、カトリックの家庭で育てられることを希望した。それがラッシェルとクリスタルだった。

その2年後、ジェニースはディーンという男性と恋に落ちる。2人はバージニアビーチへ引っ越し結婚。そこで子供をもうける。ジェニースが産んだのは、またもや双子の女の子だった。

トレイシーから、この双子がバージニアビーチに住んでいると聞いたラッシェルの胸は踊った。

双子の名前はリサとシャノン。シャノンの名前を聞いた時、ラッシェルは震え顔が蒼白になる。そしてすぐにシャノンに電話をかけた。

4人姉妹

シャノンは大きなショックを受けていた。自分たちの母親が過去に養子に出していたなんて全く知らされていなかったからだ。

しかしそれは、どちらの双子にとっても素晴らしいサプライズだった。彼女たちはもう僅かな時間さえも無駄にしたくなかった。

そしてついに4人は対面を果たす。好き嫌いや癖など、お互いの共通点をシェアし合った。

シャノンは語る。

「私たち4人姉妹はみんな陽気な性格で、同じ声で笑い、1人が話を始めると他の誰がその文章を終える、と子供たちにも驚かれます。」

4人姉妹は失われた過去を埋めるように、季節のイベントごとに集まった。リサとシャノンは、母ジェニースを前の年に亡くし、まだ時間が経っていないため、母の分身が現れたような気持ちだという。

ラッシェルとクリステルは産みの母には会えることはなかったが、母が天国から全て見てくれていると信じている。

4人ともこの対面が偶然とは思っていない。母が自分たちを会わせようと何か大きな力が動いたように感じている。




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