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ボクと洋楽(No.2) 皆が通る道 レッチリ

はじめに

 レッチリなんて洋ロック好きなら誰しもが通る道だ。ロックの産道、Red Hot Chili Peppers、日本では通称レッチリと呼ばれる。
 中学二年生のある日、僕はYouTubeを見ていた。その頃の僕は、邦楽のロックバンドにお熱であった。KANA-BOONだとかONE OK ROCKを好んで聞いていた。そんな中でレッチリは、おすすめ動画欄に現れた。Can’t Stopの襲来だった。


「By The Way」

 初めてレッチリを聞いた時の衝撃は忘れない。初めて耳にするアメリカ西海岸のロックサウンドは、稲妻となり自分に降りかかった。すぐさまApple Musicを開き、レッチリを検索する。「By The Way」を頭から聞いた。
 今思えば、この体験は自分が洋楽ロックをあさるための通過儀礼だったと思う。多分、レッチリのCan’t Stopではなく、違う洋楽アーティストの曲だったら自分はこんなに洋ロックをうるさく語っていない。でも、同じような体験をした人は多いはず。誰しもが通る道、レッチリ。それだけ日本人向けな洋楽であると思っている。だから、紹介するよ、レッチリの8枚目「By The Way」(2002)。
 

 レッチリを語るうえで、ギタリストの説明は欠かせない。このアルバムでは、神ギタリストであるジョン・フルシアンテがギタリストを務める。2003年にアイルランドでレッチリはライブした。かの有名な live at slane castleである。中学生の僕はその映像を見て、神がかったジョンのプレイに感動して、エレキギターを親にねだった。安いストラトギターを買ってもらい、ジョンみたいになりたくてレッチリの曲を練習しまくった。

 このアルバムはVery Johnだとメンバーが発言しているように、このアルバムは「ジョン・フルシアンテ」なのである。ジョンによるメロウでファンクなギターサウンドがアルバムのポップ色を強めている。アンソニーのボーカルは唯一無二の存在感を放ち、フリーの暴れたベースラインとチャドの太くしっかりとしたドラムが添えられて、ごつい花束のような仕上がりである。

 このアルバムを聴くたびに、訪れたこともないカリフォルニアの晴れと海辺を思い浮かべる。このアルバムは、アメリカ西海岸の太陽を浴びて誕生したんだと思う。多分、季節の変化が大きい日本ではこんなアルバムは作られることはないだろう。邦楽でも似たような音色のアルバムはあるが、何かが違う。おそらく、カリフォルニアの太陽が足りない。

 忙しくてアルバムを通しで聴けない現代人は、前半分だけ聴けばいい。Can’t Stopまで聴けば、十分にカリフォルニアを感じれる。

カリフォルニア(レッチリ)のイメージ

 レッチリを聴く人は、多分日本にたくさんいる、数えきれないほど。だから、「レッチリ聴いてます。」というのは「音楽通」ではないだろう。しかし、僕は「レッチリが大好きだ!」と声高らかに宣言する。だって、レッチリは僕のアイデンティティを造りげてくれた存在だからだ。
 皆もレッチリを愛そう。我らの産道を。

それだけ。終わり。

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