素和素和
朝起きると、そわそわすることが多い。
これは一般的な言語で示せば"不安"である。
言語とは人の感覚を一般化するものであるため、私の感覚が10割正確に表現されているわけではない。そもそも感情を言語で認識するためには、10割正確ということは基本的にない。どこか感覚と言語の間に遊びや解離がある。
師である養老孟司先生が仰っていた。
『人間は不安があることが正常であり、
不安がなくなれば恐怖に変わる。』
先生の理論で考えると、私がそわそわする状態は恐怖とは一線引かれた場所におることになる。
距離感で言うと遠くはないが、恐怖になりきることはないなんとも言えぬ距離感、紙一重である。
私のこの素和素和は
私から濾過される乱数の根源である。
これは毎回同じことをなすには少々"邪"であるが、
不均一な物を創造するにはとっておきの武器となる。
これが朝起きて素和素和する意味なのかもしれない。
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