はじめに
このシナリオは「ニンジャスレイヤーTRPG」のプラグイン環境に対応したシナリオであり、「ニンジャスレイヤーTRPG2版」の「第二回シナリオコン」応募作品でもある。
◆シナリオサマリー
ダンゴウ
このシナリオのダンゴウは、トコロザワ・ピラーのダンゴウルーム…ではなく、来客用の応接室に集められている。普段と違う、『不如帰』『為せば成る』などの力強いショドーや、武田信玄のレプリカ・アーマーが飾られた豪奢な部屋でソニックブームを待つことになる。NMはPL達にRPの肩慣らしとして雑談させておいてもいいし、すぐに次の文章に向かわせ、アイサツからRPを始めさせてもよい。
風格のあるグレーターヤクザであるモロ=サンだが、その表情は憔悴しきっており、心配事にそのソンケイを陰らされている。
ソニックブームは彼を促し、君たちに依頼の内容を説明させる。
モロ=サンの語った内容は以下の概要に纏められる。NMはRPを交えて説明してもいいし、箇条書きで一気に情報を提供してもよい。
ソニックブームが言う通り、プレイヤーたちはニンジャであることを隠し、スナリマヤ女学院へ潜入する事になる。
これはあくまでロールプレイ上の指針であり、判定ダイスを限定するなどのモータル偽装は行わなくてもよい。
(仮に成長したキャラクターでシナリオを行う場合、モータルの能力値上限にあわせた能力になるよう、一時的な制限を与えても良い)
NMはプレイヤーへ以下の追加情報を与え、どのような立場で潜入するかをプレイヤーへ選択させる。
なかなか決まらない場合は、先に必要な交渉スキルを予告しておいても良い(この先の項を参照する)。
事前準備
ここで、PC一人につき【万札:5】と特殊な【余暇:1日】を与える。この余暇はこの場で消費することが許される。交渉・知識スキルを取得することをお勧めする。
以下に、このシナリオで有用と思われる知識スキルを列挙する。
『◉交渉:共感』『◉交渉:超然』『◉知識:セキュリティ』『◉知識:貴族の流儀』
これらのスキルは潜入先にもよるが役に立つ…場合が多い。
潜入調査パート
ここからは調査パートとなり、各調査担当に回ったPCが一人ずつ順番にロールプレイと判定を行う。
調査① 生徒・ユマナ
生徒としてのロールプレイを終えたPCは、ユマナに対して交渉判定を行う。
交渉判定 【ニューロン】【ワザマエ】 難易度:NORMAL
有利な交渉(+2):『◉交渉:共感』『◉交渉:超然』『◉交渉:欺き』
有利な知識(+2):『◉知識:貴族の流儀』『◉知識:ファッション』『◉知識:宗教』
ルームメイトが、ターゲットとなる生徒同様にいなくなったことを聞きだすことに成功する。
なお、原作を読破しているプレイヤーがナカヨシについて深く調べようとした場合は、それを制止するのがよい(のちに追記するが、ナカヨシは今回の事件に関係がないからだ)。
ロールプレイがひと段落するところで、以下の情報を開示し、この調査パートは終了する。また、6の出目が1個以上あった場合追加情報を提示してよい。
調査② 教師・ヒデヤス
職員室で、下劣な教師ヒデヤス・ノリヒコに事情を聴く。
ヒデヤスから情報を聞き出すために、交渉判定を行う事になる。
交渉判定 【ニューロン】または【ワザマエ】 難易度:NORMAL
有利な交渉(+2):『◉交渉:超然』『◉交渉:誘惑』『◉交渉:威圧』
有利な知識(+2):『◉知識:ヤクザの流儀』『◉知識:犯罪』『◉知識:セキュリティ』
交渉判定に成功した場合、ヒデヤスは礼拝堂にPCを誘う。そこで行われている何らかの仕事に、PCを同席させようとするのだ。
ロールプレイがひと段落するところで、以下の情報を開示し、この調査パートは終了する。また、6の出目が1個以上あった場合追加情報を提示してよい。
調査③ 馬丁・ワカヤマ
ヤブサメ部の部活や乗馬の授業に使われる、学園の馬を世話する馬丁として、同僚に話を聞く。
PCは【ワザマエ】判定:EASYを行う。◉魅了を保有している場合、使用しても良い。成功した場合はこの後の【交渉判定ダイス】+2。
ワカヤマは何かを知っているようだ。交渉判定で聞き出すことが出来る。
交渉判定 ニューロンまたはワザマエ:NORMAL
有利な交渉(+2):『◉交渉:共感』『◉交渉:超然』『◉交渉:鼓舞』
有利な知識(+2):『◉知識:スポーツ』『◉知識:公僕の流儀』『◉知識:貴族の流儀』
なお、味方がこれらの交渉・知識を持っている場合+1として使用してよい。
交渉判定に成功した場合、ワカヤマは自分の目撃した情報を教えてくれる。
ロールプレイがひと段落するところで、以下の情報を開示し、この調査パートは終了する。また、6の出目が1個以上あった場合追加情報を提示してよい。この判定により、追加調査のチャンスを得る。
追加調査・現場
調査③を行ったPCは、生徒の部屋に踏み込み、調査を行う。
手掛かりを探し、調査判定を行う。
調査判定 ワザマエ:HARD
有利な知識(+2):『◉知識:犯罪』『◉知識:ストリートの流儀』
『◉知識:セキュリティ』『◉知識:ヤクザの流儀』『◉知識:貴族の流儀』
他のPCが同行している場合、そのキャラクターが当該スキルを持っていれば同様に適用できる。
ロールプレイがひと段落するところで、以下の情報を開示し、この調査パートは終了する。また、6の出目が1個以上あった場合追加情報を提示してよい。この場で6の出目が出た場合、EXTRAの項へ進むことが出来る。
◎全ての調査が終わったら
以下の地の文を表示し、ロールプレイを行う。
PC達は互いの情報を共有し、犯人を調べるために礼拝堂で待ち伏せる事になる。この時、作戦を以下の選択肢から決定する。
なお、下記どちらかの条件を満たした場合には、下記のEXTRA判定に入る。
EXTRA・キカ・ヤナエ
情報共有を行っていたPC達は、何者かの気配を察知する。
発見判定 ニューロンU-HARD 全員(一人でも成功すればOK)
発見できなかった場合、このイベントは終了し、作戦を決定する。
◆◆◆
NMは、このタイミングで以下のデータを開示してもよい。
◆キカ・ヤナエ/アズール (種別:ニンジャ)
カラテ 2 体力 6
ニューロン 6 精神力 7
ワザマエ 3 脚力 2/N
ジツ 7 万札 0
攻撃/射撃/機先/電脳 2/3/6/6
回避/精密/側転/発動 6/3/3/13
◇装備や特記事項
『◉◉グレーター級ソウルの力(封印)』、『◉◉アーチ級ソウルの力(封印)』
アズールは自らの意思か、もしくは偶発的な理由でそのソウルの影響が肉体に及んでいない。
これらのスキルによる体力・精神力の増加は半分となる。(他のスキルの前提としてのみ使用可能)
『★★★不可視の獣召喚』
手番攻撃フェイズに精神力1を消費し、ジツ発動判定:HARDを行う。成功時、自身の隣接マスに『◆不可視の獣』を召喚する。
不可視の獣は召喚されたターンのみアズールの次に行動するイニシアチブを持つ。
不可視の獣の体力が0以下になり爆発四散した場合、このジツはそのシナリオ中二度と召喚できない。
◆◆◆
交渉 ニューロンまたはワザマエHARD(全員挑戦可能)
有利な交渉(+2):『◉交渉:共感』『◉交渉:超然』『◉交渉:煽り』
交渉判定に成功した場合、以下の情報を得ることが出来る。(ロールプレイでも、箇条書きでも良い)
また、NMはロールプレイの巧みさや交渉ダイスの出目などで追加情報を与えても良いと判断した時、以下の情報を開示してもよい。
ここまで情報を開示できた場合、キカをソウカイヤへのスカウトすることに成功したとみなし、
この後のメイン戦闘で味方が一人でも戦闘不能となった場合、キカが援軍として参戦する。
◎すべての調査が終わったら・2
EXTRA判定に成功した場合、作戦に第三の選択肢が出現する。
戦闘
各プレイヤーはマップにキャラクターを配置し、イニシアチブを確認後、戦闘を開始する。
以下のスプレッドシートマップを添付する。
(注意:ヒデヤスを殺害した場合は攫われた生徒の行方が分からなくなるため、ミネウチを行う事を推奨)
◆レッドハンド (種別:ニンジャ)
カラテ 4 体力 5
ニューロン 6 精神力 7
ワザマエ 6 脚力 3/N
ジツ 4 万札 10
攻撃/射撃/機先/電脳 5/7/7/7
回避/精密/側転/発動 6/7/7/11
◇装備や特記事項
『☆カトン・ジツLv3』『★オクリビ・ジツ』『⦿オクリビ召喚』
『タクティカルニンジャスーツ(体力+1)』『パーソナルメンポ(精神力+1)』
『★オクリビ・ジツ』
手番攻撃フェイズに精神力1を消費し、ジツ発動判定。(発動難易度:N)
対象を術者から視線の通る周囲20マス以内の任意のマスへ瞬間移動させる(敵の場合回避難易度:NORMAL)。
その後、移動先のマスを中心として『3x3』の爆発が発生し、範囲内の敵は『火炎ダメージ1』を受ける(回避難易度:NORMAL)。
『⦿オクリビ召喚』
自身の手番開始時、ヤクザが1体もいない場合、精神力1を消費して、ジツ発動判定。(発動難易度:N)
成功した場合、ヤクザを2体召喚する。
◆誘拐ヤクザ (種別:モータル)
カラテ 3 体力 3
ニューロン 2 精神力 1
ワザマエ 2 脚力 2
ジツ – 万札 1
攻撃/射撃/機先/電脳 3/2/2/2
◇装備や特記事項
チャカ・ガン: 銃器、連射1、ダメージ1
ブラックジャック:近接武器、ダメージ1
◆ヒデヤス (種別:モータル)
カラテ 1 体力 2
ニューロン 3 精神力 1
ワザマエ 2 脚力 2
ジツ – 万札 10
攻撃/射撃/機先/電脳 1/2/3/3
◇装備や特記事項
チャカ・ガン:銃器、連射1、ダメージ1
◆アズール (種別:ニンジャ)
カラテ 2 体力 6
ニューロン 6 精神力 7
ワザマエ 3 脚力 2/N
ジツ 7 万札 0
攻撃/射撃/機先/電脳 2/3/6/6
回避/精密/側転/発動 6/3/3/13
◇装備や特記事項
『◉◉グレーター級ソウルの力(封印)』、『◉◉アーチ級ソウルの力(封印)』
アズールは自らの意思か、もしくは偶発的な理由でそのソウルの影響が肉体に及んでいない。
これらのスキルによる体力・精神力の増加は半分となる。(他のスキルの前提としてのみ使用可能)
『★★★不可視の獣召喚』
手番攻撃フェイズに精神力1を消費し、ジツ発動判定:HARDを行う。成功時、自身の隣接マスに『◆不可視の獣』を召喚する。
不可視の獣は召喚されたターンのみアズールの次に行動するイニシアチブを持つ。
不可視の獣の体力が0以下になり爆発四散した場合、このジツはそのシナリオ中二度と召喚できない。
◆不可視の獣(種別:アニマル)
カラテ 7 体力 10
ニューロン 7 精神力 -
ワザマエ - 脚力 7
ジツ - 万札 0
スキル:『●連続攻撃2』『●不可視』『●見えざる盾』『連続側転/射撃攻撃不可』『●ソウルの獣』
攻撃/射撃/機先/電脳 7/-/7/-
回避/精密/側転/発動 7/-/-/-
●見えざる盾:
この獣は巨大であり、一種のバリケードの役目すら果たす。
このキャラクターに隣接する術者、および術者と同じ陣営のニンジャは
『回避ダイス』が+1される。
●不可視:
このキャラクターは自ら攻撃を行わない限り攻撃対象とならない。
ただし獣以外のキャラがターゲットとなっている場合のみ、カトンなどの範囲攻撃に巻き込むことは可能。
さらに初回の近接攻撃のみ、回避難易度が+1される。
●ソウルの獣:
このキャラクターはニンジャソウルが実体化したものであり、ニンジャ同様に回避ダイスを持ち、『サツバツ!』を発生させられる。
また、隣接するキャラクター1体を運搬することができる。アズール以外を運搬する場合、運搬状態でのすべての行動難易度は+1される。
このキャラクターの近接攻撃基礎ダメージは『2』となる。
エンディング・報酬
親密度データ:アズール
最重視するパラメータ:【ニューロン】または【ワザマエ】
親密度1:「……何?」
報酬:『◉知識:犯罪』/『◉交渉:卑屈』
親密度2:「私はおかしくなんかない。ただ…苦手なだけ」
報酬:『◉交渉:煽り』/『◉不屈の精神』
親密度3:「あの時…ニンジャが私をどこか遠くへ連れて行ってくれると思ってた。…馬鹿みたい」
報酬:『◉ツジギリ』/『◉挑発』/『◉ニューロンブースト/チルアウト』
親密度4:「約束してほしい。…何があっても、置いていかないで」
報酬:『◉切り裂きの牙』/『◉ニンジャアドレナリン強化』
◉切り裂きの牙:連続側転移動時、『●轢殺攻撃1』を得る。(回避:NORMAL)
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