泥舟文庫本を振り返るコーナー

こんにちは、夕凪です。
紙の本作りは毎回ドキドキとワクワクとハラハラとヒヤヒヤが混在するのですが、今回も色々と思うところがあり、備忘録的に振り返りを行いたいと思います。

どうでもいいですが、忘備録と備忘録ってどっちだっけ? ってなりませんか? 私はよくなる。
で、毎回調べて、毎回「そうか、備忘録が正しいけどいまは忘備録でも間違いではないのか」と納得して、それを忘れてまた調べる、ということを繰り返してします。いい加減覚えろ。

はい、というわけで今回の文庫本です。

『泥の舟は沈む』
上巻436ページ
下巻400ページ
本文用紙 淡クリームキンマリ57
表紙 ミニッツGA170(スノーホワイト) 
カバー コート+マットPP
ブックケース ハイマッキンレーポスト+マットPP(箔押し~100㎠)
イラスト:青城硝子様 
デザイン:てんぱる様

今回はとにかく表紙がめちゃくちゃにうつくしかったですね!
デジタルで見るより紙媒体で見てもらう方がマジで万倍きれいで、デザインの素敵さと相まってほんとに震えました。
なんか、すごいもん生み出してしまったな、としみじみ。
イラストレーターさんとデザイナーさんがタッグを組むとこんなことになるんですね。すごすぎる。

今回初の試みとして、ブックケースを作った、ということがあります。
なんでブックケースを作ったかというと、なんか良さげだったから、というひと言に尽きるのですが、私はとにかく今回は、
『黒地に黒い箔押し』
『白地に白い箔押し』
がやってみたかったんです!!!
結果は個人的に超満足でした。
作って良かった!!

しかし

良いことばかりが人生じゃないんですよね。
知ってた!!

今回、フォロワーがいつの間にか増えてたよ記念で、お礼企画として三名様に文庫本プレゼント、そして希望者全員に特別価格での頒布、と銘打って泥舟の文庫本を作りました。

まず、三名様にプレゼント、ということで抽選を行いました。
そして当選者の方に、プレゼント用の応募フォームのURLを送りました。
使用したのは、グーグルフォーム。
これまでもアンケート等々で使ってきました。

そしたらここでちょっと怖いことが。

当選者のAさん、Bさん、CさんにURLを送ったあと、数日してから私はそろそろ全員回答してくれたかな~、とフォームを確認しにいきました。
そこで目にしたのは、『回答数4』という数字。
4???
3じゃなくて???
4???
頭にハテナを飛ばしながら個別で回答を確認したところ、
Aさん、Bさん、Cさん、Cさん、の順で回答がありました。
Cさん二人居てるやん、なんか間違ったんかな?と思いつつ両方のCさんの回答を見てみると……最初のCさんと二人目のCさんの本名と住所がまったく違っていたのです……。

どういうこと??
しかも二人目のCさんがなんだか怪しい。
備考欄に、こっちのメールの方がよく使ってるので連絡があればこっちにください、と申し込み時とは違うメールアドレスを提示してきている……。

私はとりあえず、申し込み時にいただいたメールアドレス宛に、Cさんの名前でお二人から回答がありました、フォームのURLを誰かと共有しましたか?とお尋ねしました。
しかしCさんは「そんなことしてません」との回答。
ではこの二人目のCさんは一体……。

二人目の怪しげなCさんが書いてた住所を調べてみると、廃墟っぽいアパートがありました。(でもその廃墟の隣に住所にあったマンション名のマンションが建っていた)

なにかの嫌がらせか??? でもURLはどっから漏れた??? っていうかいったいなにが目的やったのか……。

気を取り直して

今回の本についてはとりわけお値段について確認されることが多かったので、その辺を少し説明させていただきますね。

まず、個人で作る同人誌は
・印刷所
・部数
・加工の有無
・紙の種類
・納期
等々でかなりお値段が異なってきます。
この辺興味ある方はちょっと調べたら印刷所比較の記事があったりしますので、そちらをどうぞ。
そして印刷費用にプラスして、
・表紙イラスト代
・装丁デザイン代
・梱包代
・通販サイト(今回の場合はBOOTH)の手数料
等々が必要となります。

泥舟の文庫本の場合、まず最初に『お礼企画でなるべく安く』という目標がありました。
でもブックケースが作りたい。どうしても作りたい。箔押しもやりたい。黒に黒箔、白に白箔を試したい、というおのれの願望も我慢できませんでした

そのため、今回はブックケースでかかった費用を本のお値段に加えることをやめ、全額自腹にしました。

Twitterの方でも言ってるのですが、元手はKindleの電子配信の売り上げです。ゼロから自腹を切ってるわけではなく、皆様が読んでくれた利益から支払ってるので、私としては実質ゼロ円で本を作っているようなものなのですが、今回夕凪のお財布事情を心配してくれる方が多かったので、ここでもう一度言っておきます。
Kindleくんありがとう!!!
そしてKindleで読んでくれてる方ありがとうございます!!!

この辺の説明を丸っと省いて、BOOTHでの頒布時に、
『ブックケースはおまけで付けてるものなのでノークレームで』
という一文をぶっこみました。

これは、文庫本が手元にある人ならわかってくれると思うのですが、ブックケースがわりとちゃちい(印刷屋さんすみません)作りで、文庫本を入れたときに上下左右に少し隙間ができる形になっていたからです。
(サイズ的には背幅に合うものをオーダーしました)
配送の過程で凹みができるかもしれない、マットPP加工なので(特に上巻の黒は)傷が目立つ、ということが想定されたため、最初に『ノークレーム』をお願いした次第です。

私としては前回noteのようなわけのわからない人や、今回の得体の知れない二人目のCさんの出現などもあり、不要な攻撃を受けないための自衛、というつもりもありました。

そんな経緯で『ノークレームで』と書いたわけですが、先日、ブックケースが凹んでるから交換してくれませんか、との問い合わせをいただきました。

すわクレームか嫌がらせか!とイトミミズ夕凪は即時に戦闘態勢となり、まずは状況を確認したいので写真を送ってほしいとお願いしました。
そして届いた写真を確認し(上巻の上が確かに凹んでました)、ブックケースはおまけで付けたものでその作り上こういう事態が考えられたから『ノークレームで』とあらかじめ書いていた、交換対応はできるが発送の過程で凹むことは十分予想される、まったくの美品を届けられる保証はない、納得できない場合は返金対応するので振込先を教えてくれ、というような内容をまくしたてました。

そしたらとっても丁寧な返信がきて、イトミミズ夕凪は我に返りました。

この人、クレーム言うたんとちゃうで! ちゃんとした問い合わせしただけやぞ工藤!!

私の中のはっとりがそう言いました。

逆の立場で考えたら、届いた商品が凹んでたらそりゃ問い合わせしますよ。しかもたぶん、問い合わせするのも勇気が要ったんじゃないか、と思うと喧嘩腰でまくしたてた自分が恥ずかしくなりまして、とりあえず謝罪をした上で改めて交換させてもらえないかと相談させていただきました。

そんなこんなで

なにが言いたいのかと言いますと、『ノークレームで』という一文があったがゆえに問い合わせや指摘をすることができなかった方が他にも居るんじゃないかなと思い、改めて一方的な通達になったことをお詫びさせていただければと思います。
ブックケースに凹みがあった等不良な状態のものがお手元に届いてしまった方、誠に申し訳ありませんでした。
手元にある数だけにはなってしまいますが、交換希望の方がいらっしゃいましたら交換に応じさせていただきます。
その際、不備のある場所の写メをご用意の上、夕凪のTwitterのDM、もしくは文庫本の奥付のメールアドレス宛にご連絡をお願いいたします。
ただ、問い合わせいただいた方にしたお返事と同じ内容にはなりますが、個人で作ったブックケースという物の特性上、まったくの美品が届くという保証はできかねます。
それをご了承の上での再送、という形となりますので、その辺はご承知おきください。

はい、というわけで

謝罪も終わってちょっとスッキリしました。
そんなこんなで今回も色々あった文庫本作りでしたが、とってもきれいな表紙で本を作ることができて、それを皆様と共有できて、本当に嬉しく思います。
お手に取ってくださった方々、本当にありがとうございました!!

次の本はなにになるかな~、あれかな~、こっちかな~、とウキウキしながら、またなにかしらの作品を紙の本で作りたいと思いますので、ご縁がありましたらお手元にお迎えいただけますと泣いて喜びます。

10月のお庭には新刊をババーンと並べられるといいなぁと思いつつ。(ほんまに参加できるかわかりませんが)
長々と中身のないお話をすみませんでした!

以上、夕凪でした~。

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