見出し画像

アーカイブ/2023年5月号

お出かけにいい季節は、虫にもいい季節

風薫る5月!平地は初夏の陽気、標高の高い場所はまだ寒いですが、日中は気持ちの良い日差しが心を明るくしてくれます。長期休暇もあり、普段お留守番の多い愛犬を連れ、ここぞとばかりにお出かけする人も多い時期ですが...

ノミダニ予防の意義とは

ノミやダニは様々な病気や寄生虫を媒介し、人や動物の健康を損ないます。

◆ノミが媒介する条虫⇒腸炎の原因
◆ノミが媒介する「猫ひっかき病」
◆ノミの吸血による貧血
◆ダニが媒介する様々な病気⇒バベシア
病、ライム病
◆死に至る!マダニが媒介する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

お散歩をする犬や外猫さんはもちろん、家の中にもダニはいますので、室内飼育であっても気をつける必要があります。
ダニはフィラリアと違って冬でも活動しますので、通年の予防対策が必要です。

市販のノミ取首輪はNG

スーパーやホームセンターのペットコーナーで見かける、青っぽいノミ取首
輪。ハーブのきつい臭いがしていかにも効果がありそうですが、犬や猫が体
調を崩す原因になりますので絶対に使わないようにしましょう。
知らずに猫に使ってしまったケースで、大量の涎を流しぐったりした猫を
見て、慌てて外したという事例があります。猫は香り成分を分解できません
ので厳禁ですし、犬にとっても非常に危険なものと思います。

推せる虫よけ&考えて使いたい虫よけ

よく見かける滴下型のノミ除け。病院ではおなじみですね。
動物が舐められないように後ろ首に滴下しますが、多頭飼いの場合はお互いに舐めあうことがあるのでやめたほうが良いでしょう。薬剤自体も結構きついので、毎月使うものとしては避けるほうがいいかもしれません。
ただ、既にマダニなどが付いてしまった場合はその限りではなく、きちんと落とすために緊急薬的に使う必要はあります。

推せる虫よけはコレ!

安心して使えるのは「ペットクール」の「ビーンエッセンス」です。
ネットで「ペットクール 虫よけ」と検索すると出てきます。楽天やAmazon
で購入できますし、ペットショップでの取り扱いも時々見かけます。

素材は大豆由来の成分で、無香料です。大豆アレルギーのある子でなければ、一番安心して使っていただけると思います。
ニームやユーカリなどを使った虫よけもありますが、どれもかなり香りがきついです。猫さんには難しいですし、犬にもちょっと...私自身は自分の犬に使おうと思えないくらい強い香りです。そもそも自分が化学物質過敏症なので、あれだけ強い香りは無理なのですが。

ペットクールはスプレーすると半日ほどもつのですが、河原や山の中などに行く場合はダニ遭遇リスクが高いので、より確実な予防が必要です。

「シンパリカ」という飲み薬があります。ノミダニだけを予防する「シンパリカ」と、フィラリアも一緒に予防できる「シンパリカ・トリオ」の2種類がありますが、当店の看板犬たちが使う予防薬は「トリオ」のほうです。こちらが当店看板犬たちの体質に合うということと、一度の服薬でフィラリア予防もできるので、使っています。
「トリオ」は取扱いのない病院も多いようなので、かかりつけの先生にご相談ください。

野生動物の落し物に注意

愛犬が野生動物の糞を食べ、寄生虫が悪さをして犬が亡くなってしまった事例があります。野生動物のいる場所では放し飼いをしないで下さい。
鹿は可愛いですが、持っている寄生虫はエグイです。北海道の狐はエキノコックスを抱えています。これらは薬剤で予防できませんので、本当に気をつけましょう!

いいなと思ったら応援しよう!