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蘇る、羊毛。尾州産地に根付く"再生"の文化 【ウールMONPE 新色登場】

※この記事は『10月のうなプロ週間』に付随した特集記事で、メールマガジンでリリースした内容をアーカイブしています。
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【新色】MONPE 尾州 ブラウンとサンドベージュ

羊毛は何度でも蘇る

日本の毛織物産地「尾州(びしゅう)」には、他にあまりない文化があります。その名も「再生羊毛」
一度使命を果たした古着を、再び生地として蘇えらせる技術として、半世紀以上前から行われてきているようです。
どうしてこのような文化が尾州産地にはあるのでしょうか。

今回は、尾州に根付く再生羊毛という文化を覗いてみましょう。

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毛織物産地 「尾州」とは

尾州産地は、愛知県一宮市を中心とした愛知県尾張地方の西部から岐阜県西濃地区にまたがる地域一帯にある、スーツやコートなどの服地を中心とした毛織物産地です。毛織物の生産は全国一の規模であり、日本の尾州として、イギリスのハダースフィールド、イタリアのビエラと並んで世界三大毛織物産地とも呼ばれています。

再生羊毛 「反毛」
- 羊は貴重な資源なのだ - 

反毛(はんもう)とは、一度使われなくなった衣類や糸くず、ハギレなどを再利用するために、繊維を崩してワタ状に戻す技術です。

毛織物の原料である羊毛を自給できない日本*にとって、羊毛は貴重な資源です。そのため、使われた毛織物からもう一度糸を再生する技術が尾州産地で発展しました。尾州産地では、半世紀以上前から反毛の技術で再生羊毛の生地をつくっています。

*日本の毛織物産業は、原料となる羊毛を自国で手に入れるために、羊の家畜化に幾度も挑戦した歴史がありますが、いずれも失敗に終わったそうです。

全国から集められた古着・ハギレを手作業で品質表示やボタンを取り外し、ウールの混率や色味ごとに仕分け。分類された布類を裁断し、反毛機と呼ばれる機械で繊維をひっかき、ワタ状にします。

反毛されたワタを糸にする際、繊維が短くそのままでは糸にすることは難しいため、ポリエステルやアクリルなどの化学繊維を全体の3割ほど混ぜ込みます。これにより強度があり、風合いの良い糸を紡ぐ事が出来ます。

こうしてできた再生羊毛は、ウール7割、化学繊維3割の比率で作られていたことから、尾州産地では古くから「毛七(けしち)」と呼ばれていました。

あったかウールMONPE
「MONPE 尾州」

うなぎの寝床では、日本各地の生地を穿き比べ体感する「産地コラボMONPE」の中で、尾州の再生羊毛を使用した「MONPE 尾州」を2022年からお取り扱いしています。今回は、MONPE尾州に新色2種が仲間入りしました!

【新色】 生地の特徴

「再生羊毛 / 反毛ウール」は、再生する生地の色が混ざり合いながら糸として生まれ変わるため、新毛では表現できない深みのある色味や、様々な繊維長が混ざり合うことで生まれるムラ感のある表情が魅力のひとつです。

杉綾織(サンドベージュ)

杉の葉のように斜線が右左で連続して入ったような織り模様。右と左の綾織を交互に織ることで模様を表現しています。別名へリンボーン(ニシンの骨)とも呼ばれます。
しっかりとしたハリのある生地感。肌に触れる裏面は起毛されており、空気を含んで熱を逃さないため、温かな着心地です。
感じ方には個人差がありますが、若干のチクチク感もあるウールならではの風合いです。

フランネル(ブラウン)

織り上がった生地に縮絨*をかけて表裏起毛をかけたもの。生地の密度が高く、表面の起毛が空気を含んで熱を逃さないため、保温性に優れています。

*縮絨(しゅくじゅう) … 織り上がった生地を石鹸溶液などで湿らせ、圧力や摩擦を加えて収縮させる後加工のこと。織組織が緻密になり、フェルト状に変化する。

商品詳細

左:170cm / Lサイズ
右:158cm / Sサイズ

MONPE 尾州

サイズ:S / M / L
原材料:ウール70%、ポリエステル15%、アクリル10%、ナイロン5%
価格 :16,500円(税込)
種類 :フランネル ブラウン / フランネル チャコール
    杉綾織 サンドベージュ / 杉綾織 カーキ

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