03_創業88年を迎える久米繊維工業の歴史 / 230707メールマガジン
※この記事は「久米繊維と国産Tシャツ週間 -久米繊維のTシャツはカレーライスである-」うなぎの寝床旧寺崎邸開催 2023年 7/7(金)-7/17(月) に付随した特集記事で、メールマガジンでリリースした内容をアーカイブしています。メールマガジンの新規登録はこちら。
職人気質の初代久米才市は丁稚奉公からスタート
関東大震災の波を乗り越え墨田区で起業!!
久米繊維は1935年に創業、1909年生まれの初代久米才市が栃木県足利に生まれ、丁稚奉公で東京都本所に出てきてニットの会社で働いていた。1923年に関東大震災が起こり、東京は火の渦になった。丁稚奉公に出ていた会社は震災を機に会社をたたんだが、真面目にものづくりをしていた才市は近くにあった縫製工場の社長さんに誘われ働きはじめた。それが莫大小(メリヤス)、いわゆるカットソーの工場である。この頃は「織り生地」ではなく、この伸びる(今ではTシャツや肌着などに用いられる)編み生地は新素材であり、この工場で修行を積み独立する。久米繊維は東京都墨田区本庄で創業、ものの消費地として、浅草、日本橋があり、そこに接近する場所として、こまごまとした仕事を得意とする工場と職人が密集する場所であった。時代は和装から洋服に少しずつ変わり始めていて、馬喰町に洋服の問屋街ができ、近接する本庄は、すぐに商品を納めることができるためメリヤスや縫製工場などが密接する場所となった。当時は分業が進んでいたため、ボタンをつけるだけ、アイロンをするだけなど専門の職人が多数おり、当時はチャンスに溢れていて腕一本あれば稼げる。そんな街だったようだ。
アメリカの映画文化に刺激を受け
原点となるTシャツ「色丸首」の製造がはじまる
1950年代半ば、2代目の久米信市と弟の利男は当時のアメリカから流れてきた映画などの文化を嗜み、そこで出てくるマーロン・ブランドやジェームス・ディーンが来ているTシャツに目をつけた。これをつくった方がいいんじゃないか!と初代に提案し、Tシャツの製造がはじまる。当時はTシャツという言葉がまだ普及していなかったことから肌着の丸首に色をつけて「色丸首」という名前でリリースしたのがはじめである。最初は肌着をアウターで着るという文化がなかったので、全く売れなかったが、徐々に映画の影響などで、若者の認識が変化していき、ジーンズにスウィングトップのようなスタイルが普及しはじめ、Tシャツも、それと同時に皆が慣れ親しむようになってきた。VanやJunなど当時のファッションを引っ張るブランドと共にTシャツを大量につくったりもした。日本人がアメリカ文化に憧れ、それと共に生産も急激に増加し久米繊維も繁栄した。当時はアメリカの版権を買ってプリントをして販売したり、オリジナルのブランドもどんどん出していった。しかし、これは長く続かないと判断した久米繊維は、オリジナルをきっぱりやめ、裏方のOEM製造に特化することとなる。時代の流れは縫製などがどんどん中国に移行していく中で、久米繊維はどうするか考えた結果、製造工程上シンプルなTシャツに絞り込み国内製造を続けていくことを決意し、国産Tシャツのメーカーとなる。
「Tシャツ」という特化した分野を
考え続けている
マニアックなものづくり集団
久米さんと話すとマニアックなTシャツ情報しかでてこない。そして、勝手に「うなぎの寝床の現代風MONPEに合うTシャツつくってみました!!」と出てきたのが「02」のシリーズである。アパレルに疎い僕らは、その意図が完全に理解できないまでも、久米繊維さんの半世紀以上培われたTシャツ解像度により、細身のMONPEに合うTシャツをつくってくれてとても嬉しい。今回の店頭の特集ではファーマーズMONPE(太め)に合うと楽Tシャツが提案された。それは、縫製の方法や、リブのつき方、肩の落ち間、生地厚、いろんな要素が相まって、ファーマーズMONPEに合うと言えるらしい。うん。そして、うなぎの寝床が通常取り扱いさせてもらっているものは、セイヤング。フライス生地の身幅は細く、何度も着て洗濯を繰り返しながら、伸び縮みを繰り返し自分の体にフィットさせていくTシャツである。セイヤングのネームがシールでジェントルマンな感じでとても面白い。最後は色丸首。これは1950年代半ばに国産Tシャツの先駆けとなったものを現代の技術で再創造したTシャツである。 久米繊維のTシャツは丸編みと言われる、脇に縫い目がない作り方でつくられている。大量のTシャツをつくっていく時に、裁断クズがでにくい環境配慮した製法でもある。久米繊維のTシャツはオンラインで取り扱いができないため店頭のみでの販売となるが、また、その他久米繊維はTシャツをいくつか集めて店頭でPOP UPを行う。ぜひ久米繊維のTシャツを試してみてほしい。MONPEも時期なので、合わせてぜひ着てみてほしい。
企画名:久米繊維と国産Tシャツ週間 -久米繊維のTシャツはカレーライスである-
場所:うなぎの寝床 福岡八女 旧寺崎邸
期間:2023年 7/7(金)-7/17(月)
お休み:火曜・水曜
営業時間:11:00-17:00
住所:〒834-0031 福岡県八女市本町327
電話:0943-24-8021
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