【フタリソウサ】日帰り泥沼トリップ【シナリオ】
●シチュエーション
探偵と助手は何らかの理由(PLが決める)で東京都八王子市を訪れていました。2人が昼食を終えて店を出たところ、向かいのビルの前にパトカーが停まっており騒がしい様子であることに気付きます。探偵は事件の匂いを感じ取り、ズカズカと、あるいはひっそりと、現場のビルに侵入するのでした。
●ロケーション・用語
東京都八王子市
東京都の南西部に位置する市です。今回の事件は、八王子駅周辺で発生します。
東京都武蔵野市
東京都の真ん中より少し東にある市です。
八王子ラーメン
ラーメンの一種です。醤油ベースです。一番の特徴は玉ねぎトッピングです。
多田テック
そこそこの数の特許を持つ技術系の中小企業です。小規模ながらもレベルは非常に高く、日常の様々な装置の中に多田テックの技術が使用されています。ただ、ニッチ過ぎて凄さを理解できる一般人はいません。探偵でさえも技術系のオタクでもない限り多田テックのことを知らないでしょう。基礎研究がメインのため、自社で製品化することは少ないです。製品化の際は、多くの場合大企業と共同プロジェクトを組んでいます。
最近金回りが悪く、後述のテレポーテーション装置に社運を賭けています。
多田テック本社
東京都武蔵野市の某ビルの5階にあります。
多田テック八王子研究所
東京都八王子市の某ビル3〜4階にあります。3階は会議室や事務室、4階は研究室です。
マテリアル・スキャナー
多田テック製。直径1メートルの円形ステージと、同じく直径1メートルの4本のリングからなる架空の装置です。物質の構成と状態をスキャンし、電子データに変換します。
マテリアル・コンポーザー
多田テック製。プロジェクターのような形状の架空の装置です。マテリアル・スキャナーで取得したデータを基に、物質を作り出します。
マテリアル・デコンポーザー
多田テック製。レーザー射出装置のような形状の架空の装置です。対象を瞬時に原子分解します。
テレポーテーション装置
マテリアル・スキャナー、マテリアル・コンポーザー、マテリアル・デコンポーザーの3つの装置から構成されるシステムです。物質を遠隔地へ転送します。このシナリオでは、テレポーテーション前後の存在が同一かどうかが争点となります。
スワンプマン、テセウスの船
もしGMがこれら用語をご存じない場合は調べておくと良いでしょう。類似する概念にも目を通しておくと良いです。シナリオ中に一切これらの言葉は登場しませんが、聡いPLが言及する可能性があるからです。実際、本シナリオはスワンプマンを強く意識しています。
●登場人物
渥美覚(あつみ・さとる) 33歳 男性
多田テックの研究員。理屈屋。愛社精神が強い。
土取典子(つちとり・のりこ) 35歳 女性
多田テックの研究員。理屈屋。多田テックが潰れそうなので転職を考えています。ただ、現在のプロジェクトは完遂するつもりです。
田辺武郎(たなべ・たけろう) 57歳 男性
多田テックのベテラン研究員。理屈屋。愛社精神が強い。多田の親友。
多田尊太郎(ただ・そんたろう) 56歳 男性
多田テックの社長。研究の現場から離れて久しいですが、社員が開発したトンチキ装置の原理は大体把握しています。学生時代は田辺とTTコンビで鳴らしていました。
川島成実(かわしま・なるみ) 24歳 女性
多田テックの新人事務員。多田テックがどういう会社なのかいまひとつ理解していません。
渡辺杜夫(わたなべ・もりお) 29歳 男性
救急隊員。事件の第一発見者。実直な青年。
●真相
渥美覚、土取典子、田辺武郎はとある中小企業の研究員であり、テレポーテーション装置の研究をしています。すでに非生物や小動物の実験で十分な成果を得ていましたが、功を急いだ3人は早々に人体実験に手を出しました。被検体には渥美が自ら名乗りを上げました。3人共人類初のテレポーテーションへの挑戦に浮かれていました。
渥美「人類初のテレポーテーターだなんて、こんな光栄なことはありません!」
土取「これまでの実験は全て成功しています! 原理的には炊飯器もラットも人間も変わりませんよ! いけますよこれは!」
田辺「多田と約束したんだ! この実験を成功させて会社を再生させるってな!」
実験内容は、八王子の研究所から武蔵野市の本社まで渥美をテレポーテーションさせるものです。テレポーテーション装置は、マテリアル・スキャナー、マテリアル・コンポーザー、マテリアル・デコンポーザーの3つの装置から構成されています。マテリアル・スキャナー及びマテリアル・デコンポーザーは研究所に、マテリアル・コンポーザーは本社に設置されています。テレポーテーションは以下の手順で行われました。
(1)研究所:マテリアル・スキャナーで転送対象をスキャンし、転送対象の構成情報を電子データ化する。
(2)研究所:(1)で取得した電子データを本社に送信する。
(3)本社:受け取った電子データを基にマテリアル・コンポーザーで転送対象を再構成する。
(4)本社:再構成の成否を研究所に送信する。
(5)研究所:再構成が成功した場合、マテリアル・デコンポーザーで転送対象を消滅させる。再構成が失敗した場合、転送対象は消滅させない。
この実験手順には致命的な欠点がありました。物質の構成情報データは非常に重い為に研究所から本社までの送信に時間がかかります。従って、スキャンから消滅までに数秒から数分のタイムラグがあるのです。このタイムラグは研究所側の転送対象にとっては死へのカウントダウンとなりましょう。
そう、研究所の渥美はこのタイムラグの間に熱が冷め、自らがまもなく消滅するという現実を受け止めきれなくなったのです。そして、近くのビデオカメラ付きスタンドを掴んで田辺に殴りかかったのです。「実験は中止だ! 俺は消えたくない!」田辺も負けじと電工ナイフを手にとって応戦しました。「駄目だ渥美くん! 会社のためにもいまここで消えてくれ! 君だって実験前は合意していただろう!」田辺は渥美を深く斬りつけることに成功しましたが、渥美からビデオカメラで側頭部を殴られ転倒し、机の角に後頭部をぶつけて死亡しました。その後、本社から再構成の成功通知を受け取ったマテリアル・デコンポーザーが渥美を原子分解たらしめました。
渥美が田辺をビデオカメラで殴るまでの映像と音声はそのビデオカメラを通して研究所から本社に配信されており、土取はリアルタイムで視聴していました。また、転送後の渥美は録画映像を視聴しました。土取と渥美はこの映像を削除しました。映像さえ消してしまえば、警察は真実に辿り着けないだろうと考えたからです。頭の固い日本警察がテレポーテーション装置なんてものを思いつけるわけはない、と。
●犯人
犯人は渥美覚です。ただし、犯人を当てるだけでは不十分です。詳しくは真相フェイズに記載します。
事件発生フェイズ
探偵と助手は何らかの目的(みんなで好きに決めよう)で東京都八王子市の八王子駅周辺に来ており、午前中の用事が済んだのでランチとして八王子ラーメンを食べています。店内のテレビでは集中豪雨のニュースが流れています。朝頃に八王子市に土砂降りを降らしていた雨雲は今や武蔵野市まで移動し、豪雨と落雷を齎しているようです。
探偵と助手がラーメン屋を出ると、向かい側のビルが何やら騒がしいことに気付きます。パトカーが数台止まっています。これは事件の匂い。腹ごなしにもってこいとばかりに探偵のニューロンを刺激することでしょう。
事件現場はビルの4階です。このビルの3階と4階には多田テックという技術系の中小企業が入っています。現場に辿り着くと見知った刑事がいることでしょう。PCたちに刑事の知り合いがいなければ、公式NPCの刑部正義を出すと良いでしょう。PCたちがどうやって事件に介入するかは好きにロールプレイしてください。
刑事は事件の概要を話します。
・多田テック社員の田辺武郎(たなべ・たけろう)が死亡した。死因は後頭部を机の角に強打したことである。また、側頭部がえぐれており、複雑な形状の鈍器で殴られたものと見られる。
・田辺は胸から顔にかけて大量の血を浴びている。
・現場には争った形跡がある。しかし密室であり、田辺と争った人物がどこから脱出したのか不明である。
・死亡推定時刻は12:00。
・第一発見者は救急隊員の渡辺杜夫(わたなべ・もりお)。
・多田テック社員の土取典子(つちとり・のりこ)と渥美覚(あつみ・さとる)が12:00頃に武蔵野市の本社から田辺に電話をかけたところ応答が無かったため、持病の心臓発作が出たものと考え救急に連絡した。
・多田テック社員の川島成実(かわしま・なるみ)は事件発生当時ビルの3階にいた。本当は武蔵野本社への出勤日だったが間違えて八王子研究所に出社していた。
・土取と渥美は川島と部署が違うため、川島が八王子に出勤していることを知らなかった。川島に田辺の様子を確認させずに、直ちに救急を呼んだのはこのため。
・警察の到着後、多田テック社長の多田尊太郎(ただ・そんたろう)が八王子研究所にやってきた。多田は事件のことは一切知らなかったと話している。
刑事から一通りの説明が終わったタイミングで、ゲームマスターは事件調査シート、知ってたカード1、知ってたカード2を探偵PLに渡してください。捜査困難レベルは「2」です。
PCたちは初動捜査を行います。初動捜査では被害者の状態を観察することになります。この初動捜査で使用する技能は《外見》《現場》です。獲得できるキーワードは①です。
捜査フェイズ
捜査フェイズではPCたちが事件について調べていくことになります。主な舞台は多田テック八王子研究所ですが、PLが望むなら多田テック武蔵野本社へ行くことも可能です。
●知ってたカード
キーワード
①血痕
②血塗れの電工ナイフ
④等間隔のリングで囲われた直径1メートルの円形ステージ
⑤実験の手順書
⑥物質の構成情報をスキャンして電子データに変換する装置、物質の構成情報から物質を生成する装置、物質を原子分解する装置
重要キーワード
③田辺が何者かを刺した
⑦テレポーテーション装置
⑧同一性を認めなければテレポーテーション装置として成立しない
⑨転送前後の存在が同一でないなら、今のあなたは何なのか
知ってたカード1
現場を観察すると警察が話していた通り争った形跡がある。ビデオカメラが取り付けられたスタンドが倒れており、ビデオカメラには「①」が付着している。ビデオカメラは壊れており記録内容を再生するのは無理そうだ。被害者の田辺の上半身は鮮血で塗れており、近くには「②」が落ちている。警察の話では田辺の直接の死因は後頭部の強打であるから、胸から顔までを覆う血は『③』ときに浴びたものと見るのが妥当であろう。
知ってたカード2
※この知ってたカードのキーワードは探偵PCのシーンでしか獲得できません。(助手は判定には参加可能)
密室殺人自体も十分興味深いのだが、この研究室の設備にも興味がそそられる。レーザー射出装置めいた物体や「④」は一体何の装置なのだ。それに床には「⑤」が散らばっている。
知ってたカード3
※知ってたカード1と2の両方が埋まったら渡します。
※⑦は⑥を入手済みでないと入手不可能です。
現場の証拠は渥美と田辺が争ったことを物語っている。しかし渥美にはアリバイがある上、刺し傷が残っていない。そんなことが可能だろうか。実験の手順書にヒントがあるかも知れない。3種類の装置「マテリアル・スキャナー」、「マテリアル・コンポーザー」、「マテリアル・デコンポーザー」はそれぞれ「⑥」である。これらを組み合わせたシステムは『⑦』として機能するのだ。『⑦』を使用すればアリバイを崩すことができる。
知ってたカード4
※真相フェイズでPLが困っていたら渡します。
※キーワードを全て埋めなくても真相フェイズに行けます。
渥美は転送前後の渥美が同一の存在ではないとして自らの罪を認めていない。これは実際のところ解釈の問題であるから、同じ土俵に立つのは得策ではない。説得の方針としては、1つには、中小企業の存続を賭けたプロジェクトであるところに訴えかけ、「⑧」ことを指摘する。あるいはより哲学的に「⑨」という点で自我を攻撃する。
●マスターシーン:知ってたカード1が埋まった時
知ってたカード1のキーワードが全て埋まった時点で発生します。鑑識から報告があり、ビデオカメラに付着した血液は田辺のもの、田辺の上半身と電工ナイフに付着していた血液は渥美のものであることが判明します。
●マスターシーン:キーワード⑤を獲得した時
PCがキーワード⑤を獲得したときに発生します。PCたちは実験の手順書を発見しました。手順書を流し読みで理解するのは難しそうです。しかしながら3種類の装置「マテリアル・スキャナー」、「マテリアル・コンポーザー」、「マテリアル・デコンポーザー」が登場することはわかります。また、この3種類の内2種類が事件現場に設置されていることもわかります。即ち、レーザー射出装置めいた機械が「マテリアル・デコンポーザー」、等間隔のリングで囲われた直径1メートルの円形ステージが「マテリアル・スキャナー」であることがわかります。(注意:キーワード④未獲得の場合は、マテリアル・スキャナーがどれなのか教えないでください。キーワード④獲得時に教えてあげてください)
また、残りの1種類の装置「マテリアル・コンポーザー」は武蔵野本社に設置されているということもわかります。プロジェクターのような外観の装置です。
●フタリソウサシーン:③を調べた場合
このフタリソウサシーンが開始されると、探偵と助手は現在入手している情報を整理します。すると、田辺の死体の不自然な点が浮かび上がってきます。側頭部と後頭部にしか怪我がないにも関わらず、胸から顔にかけて血塗れになっていたのは何故でしょう。自分自身の出血ではこんなことにはならないはずです。田辺が何者かを電工ナイフで刺したときに浴びた血と考えるのが妥当でしょう。そのような確信が二人に湧いてくることでしょう。
重要キーワードの「③田辺が何者かを刺した」を獲得します。
探偵と助手がキーワード③の事実に気づいたことがきっかけとなって警察が厳密な血液検査を行い、「マスターシーン:知ってたカード1が埋まった時」の描写に繋がります。
●フタリソウサシーン:⑦を調べた場合
このフタリソウサシーンが開始されると、探偵と助手の二人で手分けして実験の手順書を解読することになります。結果、3種類の装置「マテリアル・スキャナー」、「マテリアル・コンポーザー」、「マテリアル・デコンポーザー」からなるシステムが「テレポーテーション装置」であることがわかります。実験の手順は以下の通りです。
(1)研究所:マテリアル・スキャナーで転送対象をスキャンし、転送対象の構成情報を電子データ化する。
(2)研究所:(1)で取得した電子データを本社に送信する。
(3)本社:受け取った電子データを基にマテリアル・コンポーザーで転送対象を再構成する。
(4)本社:再構成の成否を研究所に送信する。
(5)研究所:再構成が成功した場合、マテリアル・デコンポーザーで転送対象を消滅させる。再構成が失敗した場合、転送対象は消滅させない。
重要キーワードの「⑦テレポーテーション装置」を獲得します。
●フタリソウサシーン:⑧を調べた場合
このフタリソウサシーンが開始されると、渥美を追い込むための情報を整理することになります。そして思い至るのが多田社長の発言、「田辺たちが取り組んでいたのは我が社の存続を賭けた一大プロジェクトなのだ」です。この言葉で探偵と助手は閃くことでしょう。「転送前後の渥美が同一でないとするならば、それは最早テレポーテーション装置として成立していないのでは?」
重要キーワードの「⑧同一性を認めなければテレポーテーション装置として成立しない」を獲得します。
●フタリソウサシーン:⑨を調べた場合
このフタリソウサシーンが開始されると、探偵と助手の脳裏に素朴な疑問が過ります。転送前と後の渥美が別の存在であるとしたら、今この場所にいる渥美は元の渥美と違う存在ということだ。じゃあ、あんたは一体何なんだ、と。お前は渥美の記憶と体を持った渥美じゃない何かなんじゃないか、と。実際のところ、結論は考え方や立場によって変わってきますが、渥美を精神的に追い込むには十分でしょう。
重要キーワードの「⑨転送前後の存在が同一でないなら、今のあなたは何なのか」を獲得します。
真相フェイズ
「事件の振り返り」と「犯人はお前だ」を行います。場所はどこでも構いませんが、八王子研究所の3階に会議室があるので、そこを利用すると良いでしょう。警察と事件関係者は全員招集してください。
招集時、多田テックの社員達は以下のようなセリフを言います。
多田「田辺たちが取り組んでいたのは我が社の存続を賭けた一大プロジェクトなのだ。それなのに田辺の奴め……お前はいつも俺より先に行ってしまうのだな……。探偵だかなんだか知らんが田辺のためにもとっとと解決してくれ」
渥美「田辺さん……どうしてこんなことに……昨日のウキウキした様子が遠い昔のようだ……」
土取「ああ、田辺さんの研究は私達が必ず完成させますからね!」
川島「す、すいません、何がどうなってるんですか……?」
田辺を殺害した犯人は渥美です。渥美は当初犯行を認めませんが、テレポーテーション装置を使用すれば可能であることを指摘すると、「ほう、あの装置がテレポーテーション装置であることを見抜きましたか。ええ、その通りです。テレポーテーション装置を使用すれば私のアリバイは崩れ去ります。しかし探偵さん、重要な点を見逃している。今ここにいる私は、田辺さんを殺害する前の私の構成情報から再生された存在です。つまり、田辺さんを殺害した私と、今ここにいる私、同一の存在とは言えないのではないでしょうか。現行法で私を裁けますか? 電工ナイフで刺された傷も無いというのに?」と犯行を認めつつも屁理屈で罪を免れようとします。
これに対して警察は「参ったな、こんなの前例がありませんよ。確かに彼の言う通り、殺人を犯した渥美はもうこの世にいない。いないものは裁けない。このままじゃ立件できませんよ。探偵さん、なんとか彼に、転送前後の自分が同一の存在であると認めさせてやってください」と言います。
探偵と助手は渥美に「転送前後の渥美は同一の存在であること」を口八丁で認めさせてください。以下の何れかの条件を満たすと、渥美は「転送前後の渥美は同一の存在であること」を認めます。
・「転送前後の渥美は同一の存在であること」を認めなければ、テレポーテーション装置として成立しないことを指摘する。
・「転送前後の渥美は同一の存在であること」を認めない場合、いまここにいる渥美は渥美ではない何かなのではないか、という問題提起をする。
・GMの琴線に触れるロールプレイ・発言をする。
もしPLが答えに困っていたら、知ってたカード4を渡して捜査フェイズに戻ってください。キーワード⑧と⑨は答えです。
※「殺人事件として立件しなくてもよくない?」という意見もあるかも知れませんので、臨機応変に対応してください。尤もな理由が示されていれば、犯人無しとして事件解決にしても良いです。
終了フェイズ
迷宮入りした場合
今回の事件は不審死として処理されます。渥美と土取はテレポーテーション装置を完成させることでしょう。数年以内に家電にテレポーテーション装置が搭載されるかも知れません。
解決した場合
渥美は罪を認めます。その後、会社や社員がどうなるのかは参加者のみなさんにお任せします。弊卓では残った人々が図太く会社を続けているようなエンディングになりました。
あとがき
スワンプマンをやりたかったのでやりました。タイトルは「日帰り」と「トリップ」でテレポーテーションを暗示し、「泥沼」でスワンプマンを仄めかしています。また、冒頭の武蔵野市の落雷描写もスワンプマンの暗示です。露骨すぎると思うなら、集中豪雨と落雷の下りはカットしましょう。
現代日本の法律と常識に照らし合わせた結果として「これはそもそも犯罪なのか?」と疑問に思ってしまうようなシナリオを目指しています。
以上
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