Caligula2のクリア後感想

カリギュラ2のクリア後感想です。ネタバレをしますので注意してください。







まず家族の話に弱いので編木さん、駒村さん、釣巻さん、件、極めつけにブラフマンリグレットで完璧に情緒を破壊された。愛を間違えた父と愛に気付けなかった娘のコンボはきつい。おまけに戦闘不能時の台詞が「お母さん、お父さん」なのがつらすぎる。

キィの成長譚でもあるんだなとは思っていたんですが、本当に初期の「ニンゲンわからん。わかる気も無い」のキィが「お前達を最高に愛している」とまで言うようになるのが嬉し過ぎる。部長と自分を切り離してプレイしているつもりなのにキィに愛されるニンゲンになりたいとすら思ってしまう。

二代目帰宅部、全員が愛おしい気持ちがあるんですがやはり僕は駒村二胡改め駒村一織が一等愛おしい。自分よりも愛されている双子の妹に嫉妬すれど憎しみを抱くことなく「私も大好きだった」と言える駒村一織、自分が思っているよりも遥かに優しく良い人なんですよ。愛されるべき人間なんですよ。二胡も一織を愛していたと思いたいんですよ。

一回最悪の選択をしておこうと思って感情表現の強制パレードを喰らった身なんですがそれはそれとして全体を通して水口茉莉絵を救う話でもあったのが本当に嬉しかった。キャラエピ最後の「ありがとな」に全てが詰まっているんですよね。僕はせめて二代目部長だけでも天吹さんを支えてほしいと思っていましたが、これはもう二代目帰宅部みんなが天吹茉莉絵、水口茉莉絵を愛してくれるじゃないですか。求めていた救いなんですよ。

件、音楽は手段という言葉の通りの人なのかなと思っていたら全然そんなことなくてお前歌にお前をちゃんと込めてるじゃんがきてめちゃくちゃ愛おしくなりましたよね。お願いだから現実でも戦えるようになっていてほしい。そしてあなたを好きなタイプの悪人だと思ったことを訂正させてほしい。あなたは戦士だった。

家永君は……うん、まぁ、うん。正直自分に才能は無いけど才能あったらなぁ、夢追ってれば無いとわかってる才能がもしかしたらあったりしたかもなぁと期待するのはわかってしまうところがあるし憧れを裏切られるのはつらいだろうとわかるので嫌いにもなれない。

山本心々愛の「ハニーはいるけどそれはそれとして社内恋愛の可能性も作っとくか!」の姿勢嫌いじゃないぞ、お前のそういう貪欲なところ部長がどうかはさておき俺は好きだぞ!の気持ちがある。あとくっついてほしくはないけど風祭君との関係性は好き。現実でもちょいちょい会って恋愛観の話とかしてほしい。殴り合いの喧嘩に発展しそうだけど。

ドクトルクランケは想像していた方向性の想像よりもちょっと歪んで湿った闇だったんですがそれでも先に光が見える気がしたのが嬉しかった。これはドクトルが軽蔑しているであろうガキである月島君の熱さと弱くてけれども強くて格好いい釣巻君の真っ直ぐさがあってこそなんだろうなと思うと本当に嬉しい。

パンドラ切子、現実でちょいちょい会ってほしさがある。喧嘩しつつもなんだかんだと定期的に顔を合わせる仲であってほしい。

マキナ、初期から終盤でめちゃくちゃに印象が変わった子なんだけど「良い子なんだろうなぁ」だけは最初から最後まで変わらなかったんですよね。できるなら現実で編木さんと会ってほしいし山本さんともちょくちょく会ってほしいしなによりリグレットが現実に帰れるなら支えてあげてほしい。

実際のところリグレット改め小夜子と人見課長が現実に帰れているかは怪しいんですが、帰れているなら正しい父娘の関係を探してほしいと思わずにいられない。僕は家族はやり直せる限り正しくあってほしいと思ってしまう。これは駒村一織にも言えることだけれど、狂った両親をもう一度説得するのはとても大変だと思うから部長と宮迫さんに支えてもらってほしさもある。

帰宅部、楽士を含めてすべての人が救われていてほしい。キィならば、彼ら彼女らならばあるいは自ら光へと歩いて行ける。そう思える話でした。本当に全てが愛おしく思える、求めていたカリギュラ2でした。ありがとう山中拓也……。


あとあのS氏って多分式島律だよね……。

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