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20240725 Oslo 国立美術館にどっぷり

晴れ 24℃くらい

今日は1日美術館に充てるつもりで朝ごはんを食べてから少しゆっくり目に出発。

12時前頃美術館に到着して中に入る。かなり大きく、3階までギャラリーが続いている。最近できたばかりなのもあってとてもきれい。入場料は常設も特別展も一律で200kr(約2500円)。友人とは別行動にして、それぞれのお目当てに向かう。館内は撮影自由だった。

カンディンスキーの展覧会が一番の目当てだったので、まずそこに行こうとしたが迷ってしまい、別のフロアの展示室に来てしまった。

でもそこで出会ったAnna-Eva Bergmanという人の絵がとても気に入り、しばらく眺める。

アポロが月面着陸したのがモチーフらしい

カンディンスキーはフロアが違ったことがわかり、2Fに降りてからとりあえず目的の展示室へ。
カンディンスキーは好きだと思うけど詳しくはないので、初期は童話的な木版画の作品をたくさん作っていたことも初めて知った。

カンディンスキーのペン画。恐ろしく緻密だった

キリスト教や地域の伝説をモチーフにしていて、素朴さとどことなくエスニックな感じがする作品で、後期の記号的なシンプルな絵しか知らなかったけどこちらもとても好き。

あとカンディンスキーのデスク前に飾ってあったというこの2枚がものすごく刺さった。

その1
その2

そんなに大きくはない展示だったのですぐに見終わったけど、展示室の中で何枚か絵の説明カードみたいなものがフリーでもらえたのにはびっくり。ここの展示でしか見かけなかったけど大盤振る舞いだなぁ。

その後は2Fを順番に見ていく。時代ごとに並んでいるけどかなり現代アートも多い印象。インスタレーションもあって体験型のものに入ってみたり音系など参加型のもある。あとは子どもと視覚障がい者向けの工夫がすごくたくさんあって、子ども向けのやつは各展示室のソファベッドにその部屋の作品に関連するパズルみたいなものやおもちゃが準備してある。

中世以降の絵画のコレクションは同時代のものをたくさんプラドでもみたけど、選ぶ作品の方向性が全然違うので雰囲気も異なっている。地域柄フランドル絵画も多い印象。宗教画もぜんぜん血みどろな感じではなく淡々としている。風景画にも力を入れているらしく、たくさん展示されていた。

これまでずっとノルウェー南部の田舎の方を巡ってきただけあって、結構馴染みの風景もあり、親しみを感じる。ウルネスのスターヴ教会の絵もあって、描かれている教会は同じなのに周りに描かれている人々や家の様子がいまと違うのでとても面白い。

この絵かわいかった

途中で友人に会ったので一緒に昼食のために外に出る。チケットは1日有効なので出入りは自由。

ベーカリーで買っておいたサンドイッチをベンチで食べて少し休憩。友人は早く見終わったら別のとこに行こうかと言っていたけどどう考えても終わらないね、と言うことで次はおやつ休憩で落ち合うことにした。

美術館内から港を見る

その後はなんとなく先に3階へ。先程気になった展示をゆっくりと見る。そのまま流れでロスコーも見る。最終的にとてもシンプルな表現で人の感情を描いた画家のイメージだけど、若い頃のいろんな試行錯誤や歴史の影響を流れで見ていくと、あのシンプルさの中にいろんなものが詰まっているのか〜と感じた。

ロスコー、実物の圧はぜんぜん違う

あと、印刷ではぜんぜんわからない色の重なりとか、輪郭のぼやけ具合とか筆のタッチとか思ったより巨大なこととかを感じられてよかった。

再び2階へ降りて、年代に沿って見て、そのままムンクの部屋へ。もっと悲愴な感じかと思いきや思ったよりも暗くはなく、哀しみのあるユーモアみたいなのを感じた。叫びも結構小さくて、他の作品と並べてみるとあるタイミングのときにこうなっちゃったのかなぁという感じで、こればかりが有名になったのは本意だったのか疑問。

その後はトロルなどノルウェーの民俗的なモチーフの絵などもひと通り見て、待ち合わせ時間が近づいてきたので3階へ。

先ほどは見なかった、サーミ族の刺繍アーティストBritta Marakatt-Labba の展示をさらっと見ようと思ったらこれもとても良くて、とても素朴でシンプルな糸の表現なのに、伝承や日々の生活の様子がありありと伝わってくる。環境問題への強い提起でもあるのだけど、単純にとてもかわいい。

Britta Marakatt-Labba

歴史絵巻みたいな長ーい作品も世界に入り込めてとても良かった。

時間になったので屋上で友人と落ち合い、アイスを食べつつオスロの港を眺める。とてもいい天気でアーケスフース城もよく見えた。

16時、閉館まであと1時間ということもあり、まだ見ていない1Fのエリアを見に行く。数日前に訪れたøyeのスターヴ教会で「オリジナルのレリーフはオスロの美術館にある」と言われていたものの現物を発見!カトリックからルター派への変遷もこうやって並べてみるとわかりやすい。

オイエのスターヴ教会の扉

その後は陶磁器や衣服の展示。伝統衣装的なやつかと思ったら、貴族のドレスとかだったので流し見する。
近現代のデザイン家具などの展示を通って、とだいたい見終わったかな。
結局、休憩含めて5時間の滞在になり、やっぱり美術館は一日がかりになってしまうことを実感。足がヘトヘト。
閉館になったので外に出て、小一時間外のベンチで休憩。

王宮前もまた通った

ノルウェー最終日なのでこの旅程初めてレストランに行き、ノルウェー料理を食べた。どれも優しい味わいで美味しかった。

にくもりもり

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