見出し画像

嘘をつきに

「嘘をつきに街へ出た」という小山田壮平のブログにあった一文を、今、唐突に思い出した。
あの人のブログは、かなり好きだ。(andymori時代のやつね)(いや、やっぱ解散後のも好き)

「羊水の中にある本当の光がほしい」とか、「知之は次のアルバムでエベレストのてっぺんに登る」とかね。
後者の発言が指す"知之"っていうのは言わずもがな長澤知之のことで、"次のアルバム"は確かJUNKLIFEのことだったと思う。私は当時の長澤知之たるシンガーが放つただならぬ才気というものを実際にこの目で見たわけではないけれど、JUNKLIFEが類なき名盤であることは事実だし、それに、その頃の彼を本当にエベレストのてっぺんに掲げてみたとしても、そこにはきっと山頂の荘厳さに引けを取らない彼の佇まいを見ることができたのだろう。少なくとも、小山田壮平の目には。

「エベレストのてっぺん」発言を含んだ記事が投稿されたのは2010年の出来事であるけれども、まさかこのフレーズが後年に到って小山田・長澤率いるバンドALの楽曲において再び用いられることになるなどとは、誰にも予想できなかっただろう。

海も陸地も生きていけないね それでも一応この世じゃほ乳類
朝も夕もエベレストのてっぺんで昼寝をしながら嘆いてる

「風のない明日」という楽曲の歌詞だ。
リリース直後、初めてこの曲を聴いた時には上記の経緯なんか綺麗さっぱり忘れてしまっていて、頭をかすめもしなかった。それからしばらく経って小山田壮平のブログを読み返していた時に、たまたま発見したのだ。(これは…!)と思い、一人にわかに興奮したのを覚えている。
「風のない明日」が収録されているALの1stアルバムがリリースされたのは、2016年。一体この曲の構想は、いつ頃から出来始めていたのだろうか。

最良のバンドメイトでありながら盟友とも呼ばれる両氏の言うことには、ALの楽曲の多くは「いつの間にかできてた」「どっちが書いた歌詞だか忘れた」「酒飲んで歌ってたらできてた」そうであるが(最高すぎん?)、この曲もまたそんな作品のうちの一つなのだろう。
他にもこういう感じの小ネタ知ってるよ〜〜!!って人がいたら、もったいぶらずに教えてほしい。

・余談
ミュージシャンのブログ遡って読むのってかなり面白いよ。悪趣味だけど。

・注意
ブログ内での発言等はかなりうろ覚えかつ脳内補完されたものなので、大体こんな感じのこと言ってたんだな〜くらいに受け止めておいてください。

いいなと思ったら応援しよう!