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デザイナーとして、相手の言葉から紡がれる”想い”、言葉では表しきれない”想い”に向き合う。【うむラボ通信】メンバーインタビュー#5 岡田 味佳
【うむラボ通信】は、私たち「うむさんラボ」の想いや活動を知ってもらうために、学生インターンのあかり、ちより、しまゆうが、メンバーへのインタビューを通してお届けする、みなさま宛のお便りです。
私たちうむさんラボは「株式会社沖縄県」を目指して、沖縄の様々な社会課題解決に取り組むと同時に、豊かさを分かち合う”逞しく優しい経済循環”を産み出し、あたたかい社会の実現を目指しています。
第1回のインタビューでは、代表取締役 比屋根 隆が描く未来や想い、うむさんラボの魅力などを語っています。ぜひご覧ください。
キーワードは「株式会社沖縄県」社会的インパクト投資による”あたたかい社会”を、沖縄から世界へ。 【うむラボ通信】インタビュー#1 代表:比屋根 隆
第5回はうむさんラボの立ち上げメンバー、デザイナーの岡田 味佳さんです。
人との対話を大切にし、相手の “物語” に耳を澄ませる。彼女の “想い” を語ってもらいました。
デザイナー 岡田 味佳
ハマってること:観音舞❀ 2月からは”伝え手”としての道を歩み中❀
うむさんラボとの出会い
デザイン活動家として、デザインと対話を通し、ひとりひとりが願いや想いの根源につながりなおすための活動をしている味佳さん。
https://mikaokada.com
「沖縄で新しいことをはじめるので、一緒にやりませんか?」
うむさんラボとの出会いは、立ち上げメンバーの佐藤道明さんからの一声が始まりでした。
うむさんラボが目指す世界の一つである、 “逞しく優しい経済の循環”。
立ち上げ当初は「社会的インパクト投資ファンド」の設立を中心に動いていたため、主に投資家や起業家を中心としたメンバーが集まっていました。
そんな中「想いをカタチにする」ためのデザイン等、クリエイティブな部分を担うべく、味佳さんが加わります。
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社名や事業内容、ビジョンを決めるため、立ち上げメンバーが集まって行われた合宿。
合宿では「一人ひとりの大切にしているものを分かち合う時間」を丁寧にとったといい、そこではじめて比屋根さんやメンバーの目指す世界、想いを知ります。
一人ひとりが沖縄を良くするために熱い想いを持ち、比屋根さんの想いに共感し、集まったメンバー。たった2回の合宿でしたが、彼らに惚れ込むには充分な時間でした。
「うむさんラボ」に込められた想い。 同じ”北極星”を目指して。
「うむさんラボ」という名は、立ち上げメンバーによりワークショップや対話が重ねられ、生み出されました。
「うむさん」とは、沖縄の言葉で楽しい、心地いいなど明るい感情を表しているほか、うむ(生む)さん(産)として”勇気”や”希望”を生み出す、という意味も込められているそう。
うむさんラボの世界観は、「船、海、太陽、北極星、生命力、共生、多様性、光」という8つのキーワードが基となっており、ロゴのデザインは「”生きる温もり”や”唯一無二な在り方”を表現するため、手書きで描いた」のだと教えてくれました。
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また、自身とうむさんラボの関わりを、”船の乗組員”のようなものだと表現した味佳さん。
『人とのつながりを大切にし、互いを尊重しあい、共に育んでいくあたたかな社会』
比屋根さんが掲げる「株式会社沖縄県」という言葉に込められたこの”願い”は、まさに道しるべとなる”北極星”。
同じ”北極星”を目指す人が、共に航海をしようと集う。
船乗りは様々な役割を持ち、旅の最中に仲間になる人、途中で船を下りる人もいます。
味佳さんは普段は沖縄県外に暮らし、また常にうむさんラボの活動に関わりがあるわけでありません。ですが一歩引いた立場にいるからこそ、見えることもあるそう。
常に一緒にいなくとも、傍に在り、必要なときには力を添え、また見守る。
「うむさんラボの一員として、苦しみや喜びを共有し、共に成長できる立場であることは変わりません」そう語ってくれました。
デザインを通して、相手の “願い” をカタチに。
デザインの仕事をするうえで、味佳さんが最も大切にしているのは「相手の “願い” を聴く」こと。
事業を立ち上げるときは必ず、「世界を変えたい」「困りごとの解決」「身近な人の幸せ」など、きっかけとなる出来事があります。
どう心が動き、想いを抱き、“願い” が生まれたのか。一つずつ、過程を紐解いていきます。
「例えばカリーファンドの場合、森や水の話がありました。一つ一つの取り組みが実り、いずれ大きな “森” になる、そのための命の源である “水脈” がファンドの役割だと。また業種や取り組みの大小に関わらず、多様な “木” があっていいよね。」そんな話をしたそうです。
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これまで多くのデザインに携わってきた味佳さん。
色やモチーフの無限の組み合わせで、一人ひとりの物語を描いていく楽しさがあるそう。
「人の “物語” を聴くのが好き」で、「非言語だからこそ、その人らしさや想いを表現できる」と語ってくれました。
自分の内側に向き合い、心の声を聴く。
人の物語を聴くことと同じく、”自分自身と向き合う”ことも大切にしているという味佳さん。
最近はデザイン以外にも、“舞” による表現の在り方にも触れているそう。
「自分の外」に、幸せの基準が多く溢れている現代。忙しい日常の中では忘れてしまいがちな、自分の内側に目を向けること。自分の心の中にある”想い”を知ることで、「全ては自分の中にある」ことに気づくことができる。
本来一人ひとりが持っている想像力を大切にし、決して言語では表現しきれない”感性”を思い出してほしい。味佳さんの”願い”を伝えてくれました。
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はじめてお会いしたにも関わらず、暖かい空気で包んでくれた味佳さん。
インタビューを通して、人に向き合い続けてきた味佳さんだからこそ、自然と相手の想いを尊重し、”私”を受け入れてくれる安心感、そして味佳さん自身の魅力なのだと思いました。
“うむさんラボ” という船に乗り、同じ北極星を目指せたこと、味佳さんという存在に出会えたことを、改めて嬉しく思います。