LED ライトの表面が黄色いのはなぜ?
撮影用のライトなんとなくで選んでませんか?この特集では、青色 LED の発明で塗り替えられつつあるライティングの新常識「Solid State Lighting」の基礎を学んでいきます。
1. LEDライトの表面が黄色いのはなぜ?
Aputure Light Storm シリーズをはじめ、人気の LED ライトの発光面をよく見るとどれも黄色くなっています。ARRI Sky Panel には黄色いスクリーンが貼られたモデル(RP)もありますが、その理由は何なのか?
2. 光の基礎
まず光の色を理解するために重要なポイントとなるのが、波長 です。光は波長(wavelength)の数値によりその色が変わっていきます。
人間の目に見える光を「可視光線」と呼びますが、その中で最も波長が長いのが赤色です。黄色、緑、青と続いて最も波長が短いのが紫色になります。目に見えない領域では、赤の先には赤外線(IR)、紫の先には紫外線(UV)があります。
この連続する波長の分布をあらわす 分光スペクトル は、LED をはじめ光の色を理解する上で重要なものとなります。
3. タングステン灯のしくみ
白熱電球(incandescent light)は、フィラメントという金属線を熱して光を発生させるしくみになっています。
フィラメントに高温に強い金属であるタングステンが使われるので、撮影用語ではこの白熱灯のことを タングステン灯 と呼んでいます。撮影用のタングステン灯の色温度は 3200K になります。
4. 蛍光灯のしくみ
蛍光灯(fluorescent light)は水銀ガスを満たしたガラス管の中で、アーク放電により発生する紫外線をガラス管に塗られた蛍光体(phosphor)に当てることで、発光するしくみになっています。コーティングされる蛍光体の種類により、その色温度はさまざまですが、蛍光物質の性質により黄色・緑が強くなるとされています。
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