バーチャル・プロダクション Vol.1|基礎知識まとめ
パンデミックの影響により、世界は今あらゆる業界で「遠隔リモート化」へのシフトが迫られる状況となりました。そんな状況に対して、これまで大人数のスタッフで行われてきた「動画撮影」の世界には、一体どんな選択肢があるのか?
この記事では、撮影監督 Matt Workman 氏と Unreal Engine によるデジタルシネマの最前線、リアルと仮想空間を組み合わせた「バーチャル・プロダクション(VP)」への取り組みと、それを理解するための基礎知識について、まとめていきたいと思います。
バーチャル・プロダクションに関する情報は、その旗ふり役とも言える Epic Games 社の『Unreal Engine(アンリアル・エンジン)』のサイトに、動画クリエイター向けのガイドラインが公開されているので、まずはそれをチェックするところから始まります。
当記事は、動画制作のオンラインサロン 『UMU TOKYO』で公開されたものです。限定公開を目的に有料化しています。公開日:2020/5/12
https://community.camp-fire.jp/projects/view/231393
※ 2020年10月現在、Premium グループでの限定公開となっております。
1. バーチャル・プロダクション|概要
まずはじめに「バーチャル・プロダクション(以下VP)」とは何なのか?その特徴をひと言であらわすと、以下の感じになります。
現実世界と区別できない「フォトリアル(photoreal)」な質感・動きの CGI(映像)をリアルタイムで再現することで、被写体または動画撮影そのものを、仮想空間に移行しておこなう「ナラティブ(narrative)」な映像制作を「バーチャル・プロダクション」と呼びます。
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