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女子の髪 悲喜こもごも

先日、念願のパーマをかけたことにより
憧れのくせ毛風パーマロングヘアを実現させたことを報告した。
だがしかし
維持するのはなかなかに大変だ。

昔から地肌トラブルに陥りやすいことを承知の上で髪を伸ばしたので
その辺りの悩みが増えた上に
髪が絡みやすくなったし
指を通すたびに髪が抜けていくし
少し落ちるだけでえらく目立つし(何しろ黒髪ロングだもの)
更に枝毛(それも、何がどうしてこうなった的な複雑な裂け方で)など見つけてしまった日には
女子たるもの、こんなことじゃあ
なんて多少反省したりもする。

とは言え
10年以上も憧れた髪型ではあるので
やはりテンションは上がるし
そう簡単に変えるつもりはないわけで
しばらくは維持する方針。

そう言えば
わたしが髪型について決意を新たにしたある日
知人で20歳の女の子から唐突に聞かれたことがあった。

「風間さん、それって地毛ですか?」
「ほとんど地毛だよ。何かあったの?」

事情を聞いてみると、つい最近まで高校生だったその子は
高校生活中、髪を染めていないのに生活指導が入ったのだそうだ。
それにも理由があって、女の子は3年間水泳部であった。
プールの水の塩素のせいでか色素が薄くなってしまったらしい。
故に、何も手をつけていない髪に対して
「ちょっと、明るすぎるんじゃない?」と。

何たる災難……!

ただこのむかし話には後日談があり
結果的に、女の子は黒染めせずに済んだ。
通っていた高校で染髪を禁止していた理由が
「若者の髪が傷むから」。
自発的に染めているわけではないので
黒染めしたら、余計に髪が傷むという理屈だったらしい。
更に水泳部の人たちは皆、同じ理由で例外なく髪の色が抜けてしまっていたので
抗議を受け入れられた水泳部は無罪放免になったという。

なかなかにおどろいた。
学校側が、いちいち生徒の髪の毛の傷み具合を気にかけるものなのか。
同じような理由をつけてお化粧も禁止していそうだ。
思いやりととるか余計なお世話ととるかは
なんとも言えないところではあるな。
世代が変わると考え方も変わるものだろうし。

まあ、どのみち
髪が傷むと5歳は老けて見える、なんておそろしい説があるくらいだ。
うつくしい髪が女の命であることには違いない。

そう。髪に関して言うならば、女は誰もが戦友。
明日の朝も、その次の日の朝も
ブラシ片手に鏡とにらみ合う。
女である限り避けて通れない、終わらない戦いなのかもしれない。

#コラム #エッセイ #文章

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