人員配置は7.5:1?6:1?どっちがいい?令和6年度報酬改定就労B分析

みなさんこんにちは!
めだかファミリーグループの押川です。
障害福祉の経営者の皆さん
今日は令和6年度の報酬改定でどの体制・単価になるのか考えているところかと思います。
自分なりの解釈でこっちの方がいいんじゃない?と分析してみたので、まとめてみました。
少しでも参考になれば幸いです。


(1)7.5:1?6:1?

私たちはこれまで就労継続支援B型事業所を2カ所運営し、7.5:1で人員配置し、目標工賃達成指導員を配置してきました。しかし、6:1が新設されたことと、目標工賃達成指導員の加算が減算されたことを踏まえ、どっちがいいのかを分析してみました。

【これまでの体制と単価】
就労継続支援B型サービス費Ⅰ(20人以下)
・人員配置(7.5:1)平均工賃月額1.5万円〜2万円 611単位
・目標工賃達成指導員 89単位
合計 700単位

【令和6年度法改正での体制と単価】
就労継続支援B型サービス費Ⅰ(20人以下)
・人員配置(6:1)平均工賃月額1.5万円〜2万円 703単位
・人員配置(7.5:1)平均工賃月額1.5万円〜2万円 614単位(+3単位)
・目標工賃達成指導員 45単位+(新設)目標工賃達成加算 10単位
(6:1の体制が前提で目標工賃を入れて5:1になることが条件)

以上を踏まえると、
これまでの7.5:1の体制では、目標工賃達成指導員を配置することができなくなるため、
これまで通りの7.5:1の配置ですと、700単位→614単位に減算となります。

ですので、
7.5:1+目標工賃を取っていた事業所は、6:1の体制にすることで現行よりほんの少しですが加算が増えることになります。
これまで   人員配置(7.5:1)+目標工賃→700単位
令和6年以降 人員配置(6:1)→703単位(+3単位)

目標工賃達成指導員で配置していた人を職業指導員か生活支援員に配置換えすればいいので、人件費を増やさずに現状維持することが可能です。

(2)目標工賃達成指導員は配置すべきか?

目標工賃達成指導員が減算になったことを踏まえ、配置すべきかどうかを検討する必要があります。実際に新旧の計算してみるとリアルな経営判断ができるかと思います。

【毎日20人通所し、20日開所した場合】
(旧)人員配置(7.5:1)611単位+目標工賃達成指導員 89単位
→合計700単位
1月あたりの収益
700単位×10円×20人×20日=2,800,000円
※地域区分ごとに単価は変更してください。

(新)人員配置(6:1)703単位+目標工賃達成指導員45単位+目標工賃達成加算 10単位→合計758単位
758単位×10円×20人×20日=3,032,000円
差額232,000円

目標工賃達成加算は、目標を達成した場合に算定できるものなので、達成できていない場合は、
(新)人員配置(6:1)703単位+目標工賃達成指導員45単位→合計748単位
748単位×10円×20人×20日=2,992,000円
差額192,000円

要は、この増加分で常勤換算1を取得する人件費をかけるかどうかの判断です。

常勤1となると、正社員1名雇用するか、パートさんを2人雇用し1以上にするかの判断ですが、
正社員の給与が200,000円ベースとした時に、社会保険含めると約300,000円の会社負担になるため、正社員対応で目標工賃達成指導員を配置すると、人員は手厚くなりますが、赤字になるかと思います。

パートさんですと、
時給1000円×4時間×20日×2人=160,000円
雇用保険入れて、162,400円ですので、
利用者さんが20名以上で安定的に通所している事業所にあっては、
パートさん2名で目標工賃達成指導員に配置すれば、なんとか黒字でいける計算になります。ただ、交通費等入れてませんので、結局トントンかなとw

我々としては、すぐすぐには目標工賃達成指導員の配置はせずに、様子見で6:1の人員配置で新年度をスタートしたいと考えています。

(3)平均工賃月額の計算式が変わったことで単価UP

平均工賃月額の計算が令和6年度から変わったことによって、おそらくほとんどの事業所の平均工賃がUPになること思います。

【これまで】
① 前年度における各月の工賃支払対象者の総数を算出
② 前年度に支払った工賃総額を算出
③ ②÷①で1人当たり平均工賃月額を算出

計算してみると、
支給額月40万円×12日 20人が20日通所の場合
①工賃支払い対象者総数 400人
②前年度に支払った工賃総額 4800,000円
③一人当たりの平均工賃 4800,000円÷400人=平均工賃12000円

【見直し後】
① 前年度における工賃支払総額を算出
② 前年度における開所日1日当たりの平均利用者数を算出
 (前年度の延べ利用者数÷前年度の年間開所日数)
①÷②÷12か月で1人当たり平均工賃月額を算出
なお「一般就労中に一時的に利用する人」は平均工賃月額の算定から除外することになりました。

計算してみると、
① 前年度における工賃支払総額を算出 4800,000円
② 前年度における開所日1日当たりの平均利用者数を算出 20人
 (前年度の延べ利用者数÷前年度の年間開所日数)
①÷②÷12か月で1人当たり平均工賃月額を算出
4800,000円÷20人÷12ヶ月=平均工賃20,000円
となります。8000円もアップすることに。

これにより、
(旧)7.5:1 平均工賃12,000円 単価590単位が
(新)7.5:1 平均工賃20,000円 単価637単位となり、
47単位アップすることに。

47単位って少なそうですが、
月で188,000円、年間2,256,000円もアップするので、
実質かなり売り上げは上がります。
さらに人員配置を6:1に変更することでさらにアップしますので、
皆様も実際に計算してシュミレーションしてみてください。

4月中旬あたりが、加算届の締め切りとなっていますので、準備がまだの方は、早めに対応されてくださいね。

#令和6年度報酬改定 #障害福祉 #めだかファミリーグループ




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