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【旅行記】天売・焼尻2泊キャンプの巻

おはこんばんにちは
かーみんと申します。
初投稿なのですが、今回は、北海道の離島「天売島・焼尻島」にキャンプをしに行った話を書きたいと思います。君は離島したかい?

天売島・焼尻島とは?

天売・焼尻島は、北海道羽幌町に属する離島です。羽幌町は、日本海側にあり、札幌と稚内の(ざっくり)中間地点である苫前町というところから、7㎞ほど北上した場所にあります。
後で詳しく書きますが、札幌市から高速道路で3時間弱(下道でも3時間ちょっと)で行けます。3時間で行けるとかいたほうがいいのか、3時間もかかると書けばいいのか迷いますね…。
羽幌町からは、25㎞ほど離れた場所に焼尻島、そこからさらに西側に3.5㎞ほどで天売島があります。
焼尻島と天売島の面積は、5.21平方㎞と5.14平方kmであり、東京ドーム117個分、江ノ島13個分くらいの大きさです。
焼尻島と天売島の周囲は、約12㎞ほどで、そこまで大きな島ではありません。

羽幌→焼尻島(NikonD800)


アクセス方法

島へのアクセス方法は、札幌から車で羽幌町へ行き、そこからフェリー(時期によっては高速船)で島へ渡ります。本州からだと、新千歳空港もしくは旭川空港からレンタカーで羽幌町に行くのが良いかと思います。
安く抑えたい場合は、札幌から羽幌町行きの高速バスがあり、5往復(留萌市までまっすぐ行く系統と、増毛を経由する系統の2系統)運行しております(運行状況や時刻については、沿岸バスHPへ)。
羽幌町フェリーターミナルからは、羽幌沿海フェリー株式会社のフェリー「おろろん2」もしくは、期間限定(多客期)で高速船「さんらいなぁ2」で渡島します。

フェリー「おろろん2」(NikonD800)

島でのキャンプ

本題に入ります。
そもそもなぜ、天売・焼尻島に行こうと思ったのか…。それは、友達となんか離島行きたくね?離島へ行った実績を解除したくね?みたいな軽いノリでした(笑)
島でのキャンプは、まずはじめに、どちらの島でキャンプをするか?という問題です、これは非常に難しい問題です。島にキャンプ場は1箇所ずつあり、天売島には有料の「天売島キャンプ場」、焼尻島には無料の「白浜野営場」です。
今回は、焼尻島の白浜野営場に2泊しました。
無料の野営場なので、トイレしかないと思われますが、トイレは水洗で、炊事場があり、水シャワーもあり、近くの海岸で海水浴をするための更衣室もあります。
無料の野営場にしては、設備が整っていました。

テントサイトは、5箇所あり、場所によってかなり雰囲気が異なります。

ざっくりマップ

「上のサイト」。砂利道の坂を登るサイトで、車でも行けます。崖の上にあるため、ロケーションは最高です(写真はない)。また、サフォーク牧場のそばにあるので、運が良ければもっふもふの羊たちを間近で見ることができます。ただし、崖の上にあるため、強風時には注意が必要です。
「更衣室裏のサイト」です。ここは、自転車もしくはバイクのみでしか行けないです。更衣室の裏にあるため、ロケーションは遮られますが、風に当たらないのでおすすめです。
「下のサイト」です。ここは、道道から一段下がったところに位置し、更衣室裏のサイトと同様に風が当たらないのでおすすめですが、海は見えますが、背が高い人じゃないと見えにくいです。
「看板裏のサイト」です。白浜野営場と書かれた大きな看板の裏になります。少し傾斜があるため、場所を探すのに苦労しそうですが、上のサイトの次に高い場所に位置するため、景色は良いです。
「海辺のサイト」です。海辺といいつつも、海に行くのには、階段を降りないといけませんが、一番海に近いため、景色はとてもよいです。今回は、海辺のサイトにテントを張りました。

海辺のサイト(iPhone12Pro)

楽しみ方(焼尻島編)

島での娯楽はありません。娯楽の定義にもよりますが、映画館もないし、ゲーセンもないし、ラヂオの電波も入りにくいです。最たるは、携帯の電波が入りにくいことです。docomoはあまり問題ではないですが、auとソフトバンクは1本立てば良い方で、天候次第ではずっと圏外にです。ただし、キャンプ場周辺だけの話で、島の中心部(フェリーターミナル周辺)は、バリ4ですので、ご安心ください。また、レンタサイクルはありますが、レンタルバイクはありません。

焼尻島の名所を書いていきます。
まずは、「鷹の巣園地」です。ここは、焼尻島の一番西側に位置し、お隣の天売島が間近に見える場所です。
ここから見る夕日は、最高に綺麗でした。

鷹の巣園地にて天売島を望む(NikonD800)

次は、「北海道電力株式会社焼尻発電所」です。焼尻島と天売島の電力を供給するために、重油を使用したヂーゼルエンジンで発電しております。2つの島のためだけに発電している、発電所ってロマンありません?

次は、「オンコ自然林」です。焼尻島は島の3分の1が原生林で、自然豊かな場所ですが、その中でも、風雪により曲がりくねった奇木が多数存在する林は、入るととても不思議な感覚になります。

ギンリョウソウモドキという光合成をしない植物(iPhone12Pro)

そして、一番の見所は、島の半分ほどの敷地にいる、「めん用牧場のサフォーク種の羊たち」です。まず、見た目がかわいい。かわいい。もふもふは正義。白と黒のツートンカラーもかわいい。
ただし、人馴れしているわけではないので、近づくと逃げます。残念ながら逃げます。そして、いちばん重要なのは、私有地なので牧草地に立ち入ることはもちろん禁止されておりますが、もう一つ重要な理由があります。それは、家畜の伝染病です。北海道本島から伝染病を持ち込む可能性があります。人間の足の裏にウイルスが付着していたり、車のタイヤにも付着している可能性があります。
絶対に立ち入ることはやめましょう。かわいい羊が見れなくなってしまいます。

かわいい(NikonD800)
はい、かわいい(NikonD800)


そして、焼尻島郷土資料館があります。ここは残念ながら時間がなかったため行けなかったのですが、かつて焼尻島にて、漁業から呉服店、雑貨商などを営んでいた小納家の家を資料館にしたものです。当時の生活がうかがえるみたいです。郷土資料館マニアである筆者もぜひ行きたかったので、またの機会にとっておきます。

以上が、焼尻島の楽しみ方です。

楽しみ方(天売島編)

天売島は、焼尻島に比べて栄えている感じがします。商店は2軒(焼尻島の2倍!!)あり、食堂もあります。
そして、島を一番楽しむ方法は、原チャリを借りることです。フェリーターミナルのすぐそばにある、「おろろんレンタル」で2時間2,000円で借りることができます。ただし、島にも道路交通法が適用されるので、原動機付自転車免許や、普通自動車免許は必須です。また、受付で乗ったことない人には貸せないと言われます。もちろん事故などを防ぐための質問だと思います。
借りれるバイクは、50ccのスズキレッツ5などです(スーパーカブなどはありません)。セル付きのバイクで、エンジンキーをオンにして、ブレーキを握りながら、右ハンドルについているセルを押せばエンジンが起動します。
また、エンジンキーを左に回せば、座席の下が開くので、多少の手荷物であれば入れることができます。脳内シミュレーションして望むか、経験を積むか、諦めてください(笑)

僕は原チャで島を一周したので、それをもとに書きます。

島を回るときは時計回りがおすすめです。

まずは、「天売高校」。ここは、夜間定時制の学校で、日本全国から生徒を受け入れております。島で働きながら、夜に通う高校みたいです。レトロな木造校舎は、かなりフォトジェニックです。

天売高校(NikonD800)

お次は、羽幌町役場の天売支所、の隣になる「電子基準点」。そもそも電子基準点とは…というのは、こちらをご覧いただくとして、要するに測量における基準点や、地殻変動を観測するためのアンテナと付属する機械が収められているものです。こんな感じ↓

天売島電子基準点(NikonD800)

何が面白いんだ…と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、北海道の離島唯一の電子基準点です。それだけです…。ちなみに、電子基準点と一緒にキャンプできるところもあります。ロマンです。

次は、「天売小中学校」です。こんだけ小さい島だったら(失礼)、小学校も中学校も同じ建物になります。ここの学校は、僻地等級5級という僻地MAXの学校で、2003年に新校舎ができたばかりという、比較的新しい建物です。2019年には児童数減少に伴い、休校しておりましたが、翌年には再開校しております。

天売小中学校(NikonD800)

天売小中学校の向かいには、「天売郵便局」があります。ここは、とても貴重な郵政書体(郵政明朝体)の看板を掲げております。天売島到達証明書ももらえますが、日本一到達が難しい郵政明朝体郵便局(諸説あります)の証明書もほしいですね!!

天売郵便局(NikonD800)

そのままアップダウンが激しい道を進むと、「黒崎海岸」に到達します。ここは親不知海岸もびっくりな海岸線が続き(※個人の感想です)、船越英一郎も涙するような美しい景色(※個人の感想です)が広がっております。

黒崎海岸(iPhone12Pro)

ここからは急な坂がひたすら続きます。そのまま進むと、島の最西端、「赤岩展望台(赤岩灯台)」に到着します。ここは、崖に這うように展望台があり、言葉を失うような絶景がみることができます。本当に綺麗です。

赤岩展望台(NikonD800)

ここの展望台の周りには、ウトウという海鳥の巣が多数あります。6~7月にはウトウで一杯になるそうです。

ここからは、アップダウンがしばらく続きます。途中に海鳥観察舎があり、断崖絶壁と海鳥が観察することができます。50倍の望遠鏡が無料で使えます。9月に行ったので、残念ながら、海鳥は全く見ることができませんでした…!またリベンジしたいです。

海鳥観察舎の駐車場(iPhone12Pro)

またさらに進むと、「観音岬展望台」へと続きます。海鳥観察舎からの景色の逆方向を見ることができますが、こちらの景色も壮観でした。

そして、ここからは、急な下り坂と急なカーブがあるので、要注意です。

めっちゃ急な坂とカーブ


天売港に戻る途中に、「天売島灯台」がありますが、バイクや車での到達はおすすめしません。雨によってかなり侵食されているためです。(頑張れば行けますが、怪我します)(自己責任でお願いします)

天売島灯台(iPhone12Pro)

ザ・灯台!という感じの赤白の建物がとてもいいですね!

そして、いよいよ愛着が湧いてきたバイクともお別れです。2時間2,000円ですが、写真撮ったり色々寄り道をしていると、3時間くらい経ってしまいました(笑)
おろろんレンタルの隣には、「めし処漁師の店海友丸」がありますが、ここは、13:15に営業終了(食べログなどでは、15時までやなくなり次第営業終了など書いてあります。時期によってちがうのかな?)するので、それまでにバイクを返さないといけません。
そして、海友丸名物は天売島産のウニ丼です。この量のウニ丼は、本島では、万超える気がします。ウニの爆弾や~~

海友丸のウニ丼(NikonD800)

これで、3,000円だった気がします。安くね…?大丈夫??

お腹もいっぱいになり、眠くなりますが、せっかく離島に来たので、もう少し楽しみましょう。ちなみにこの時点で2時前後くらい。焼尻島に戻るフェリーは、15:50発です。2時間弱あります。
そこでおすすめなのが、「海の宇宙館」です。ここは、天売島キャンプ場がある場所です。「海の宇宙館」は、自然写真家の寺沢孝毅さんという方が、設置したもので、世界有数の海鳥繁殖地である、天売島の海鳥の生態や観察記録を、写真や模型で紹介している場所です。それだけでも十分楽しいのですが、ここのおすすめは、コーヒーなどが飲める喫茶店になっていることです。

ケーキと珈琲のセット(iPhone12Pro)

ここで、撮った写真の整理やゆっくり時間を潰して、フェリーを待ちます。ちなみに、フェリーターミナルまでは、徒歩10分くらいです。乗船券の購入などを考えると、30分前には到着したいですね。

注意する点

島の生活を乱さないこと

これはほとんどマナーのお話です。天売島と焼尻島は観光することができる北海道の離島ですが、それと同時に、それぞれの島には200人前後の方が住んでおります。重要な生活物資は、フェリーで運ばれます。そしてそのフェリーは、時間通りに運行しなければなりません。乗船券を買うのにもたもたして乗り遅れてしまったら、怒られてしまいます。
また、食料は多めに持っていきましょう。焼尻島には1軒、天売島には2軒の商店がありますが、あくまでも島民のためのものと考え、非常時の手段としましょう。

島への物資と弊車(iPhone12Pro)


電波は入りにくいです

先にも述べましたが、島民が住むエリア以外は、電波が入りにくです。ツイ廃には厳しい世界ですが、緊急時は110番通報も119通報もできません。
全ては自力です。他人とのトラブルは特に避けましょう。

廃墟が多い

色々大人の事情もありますが、廃墟が多いです。そして、廃墟といえども、持ち主はいます。その持ち主に断りもなく侵入すると怒られます。やめましょう。

普通のキャンプよりは少しハードルが高い

水は簡単に手に入りますが、食料が少し手に入りにくかったり、車を持っていかない場合は、徒歩やバイクでのキャンプになります。積載量が限られてしまうため、いつもより荷物は大幅に減らす必要が出てきます。

それでもおすすめしたいポイント

景色ヨシッ!自然ヨシッ!

多くは語りません。景色は本当に美しいです。

羊かわいい

もふもふいいね

おすすめ行程

おすすめの行程というよりは、自分たちが行動した行程です。
フェリーの時間さえきにすれば、あとは自由です!フリーダム!

1日目
0200札幌を出発→0730羽幌FT到着→0830フェリー出港→0930焼尻FT到着→1000テント設営→1200昼食→1300島一周→1600お昼寝→1800夕食→自由行動
2日目
0800起床・朝食→0940焼尻FT出港→1005天売FT到着・レンタバイク→(島内一周)→1230バイク返却→1300昼食(海友丸)→1400海の宇宙館→1550天売FT出港→1615焼尻FT到着→自由行動
3日目
0800起床・朝食→0900片付け・撤収→1030焼尻FT到着・乗船券購入→1110焼尻FT出港→1210羽幌FT到着→1230昼食(甘えびファクトリー

まとめ

以上で、天売島・焼尻島の旅行記を終わりたいと思います。どうでしょうか?行きたくなりましたか?何度もいいますが、本当に景色は美しいし、自然豊かだし、離島というワクワク感!そして、キツネやヒグマなどがいない開放感!(これは結構大きかったりする)ちょっと行きにくいけど、それが離島。ぜひチャレンジしてみてください!

次はあなたの住む街へ…!

ウニの殻(密猟ダメ絶対)(iPhone12Pro)


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