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私の知らない誰か

ある朝、目が覚めて知らない誰かになっている時がある。

ベットから起きて両手を見ると知らない手だと思い、鏡を見て知らない誰かの顔が覗き込む。

毎日じゃない、疲れたなとか今日は仕事が暇な日だな〜とかそんな日に限ってなる。

ただ、知らない誰かの身体で私が動いている、とても不思議な感覚。

私は真面目だからそれでも自然と仕事へ向かう準備をする。A型だからだと思う、多分。

出社しても誰も何も言わない、挨拶は返ってくる。

そのまま仕事をして、昼ごはんを食べ終わって、洗面所で一休みする頃には私に戻っている。正真正銘の私の身体である。

どうしてだろうか、不思議に思ってもそんな日に限って午後の仕事が忙しくなり、そのまま忘れてしまう。