ふりかけ法と顕微受精どちらが良い?


着床前診断で産み分けをするには、ご存知のようにとにかく胚盤胞の数が必要です。

いざ採卵をする時、ふりかけ法と顕微受精どちらが良いか?について迷う方も多いのではないでしょうか?

私ももちろんかなり調べました!
当初調べた通りに1回目の受精方法を決めたのですが、着床前診断の結果が出てからまた考えが変わり、2回目は違う方法を選択しました。

もし、今時間を戻せるなら、私なら受精方法はこう選ぶ!というのを今日は書いていこうと思います。これから採卵される方の参考になれば嬉しいです♡

まず、受精方法は大まかに2つあります!

ふりかけ法(体外受精)と顕微受精です。(*1)

体外受精→シャ-レと言われるお皿の中央に卵子を置き、その周りに精子を泳がせ、受精させます。この方法は「コンベンショナルIVF」「ふりかけ法」または「体外受精」と言います。

顕微授精(ICSI)→培養士が形態・運動性の良好な精子を選択し、顕微鏡下で確認しながらその精子を細いガラス針で卵子の細胞質内に直接注入し受精させる方法です。

それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。

ふりかけ法

メリット
・安価
・卵子へのストレスがないため、胚盤胞到達率、良好胚盤胞率が上がる(*2)

デメリット
・受精障害の可能性
・多精子受精の可能性

顕微受精

メリット
・精液所見が不良でも受精可能
・形態的な精子の選別が可能
・ふりかけに比べて受精率が高い

デメリット
・針を刺すことによる卵子へのストレスの結果胚盤胞到達率と良好胚盤胞の確率が下がる
・オプション料金がかかる

これだけ見るとふりかけ法の方が良さそうですよね。

胚盤胞到達率やグレードが高くなりやすく、お値段もお手頃♡

私も第1子は1周期で授かっていること、主人の精液所見が良好ということでふりかけ法を選択しました。

ところが、我が家は予想ほど結果が伴わなかった…

デメリットの、1つの卵子に複数の精子が入ってしまう多精子受精がやはりありました。。。

結果論ですが、1回目と2回目を比較して顕微受精の方が断然向いていました。
(どちらが向いてるかは人によります)

でも、どちらが向いているかなんて採卵前に分かりませんよね?
これをスプリットという方法で解決できます!

スプリット

スプリットとは採卵した卵子を2つのグループに分け、片方はふりかけ、もう一方を顕微受精とする方法です。

メリット
・どちらの受精方法か決めかねる場合にリスクを減らすことができる

デメリット
・ある程度の採卵数がないとできない

採卵1回目の時にスプリットにすれば、どちらかがダメでも片方が保険になります。

また、この結果を指標として、2回目以降どちらの方法が効果的なのか決めやすくなります。

スプリットのほかにレスキューICSIというものもあります。

レスキューICSI

レスキューICSIは最初にふりかけ法を行い、その後4~6時間経過観察し受精の兆候が認められない卵子だけを抜き出し顕微授精する方法です。

メリット
・ふりかけで受精しなかった卵子でも顕微授精により受精する可能性を高められる
デメリット
・人為的な多精子受精の可能性

レスキューICSIは、効果がある反面、受精しているのかしていないのか(レスキューするのか)判断が難しい点があるので、検討する際はよく考慮した方が良いです(*3*4)

また、顕微受精には従来法と新しいPIEZO-ICSI(*5)という方法があります。
従来の方法に比べてこのピエゾ法は膜の破り方を最小限にして、顕微受精時の卵子のストレスを減らすことで、受精率を上げる効果があると言われています。
これにより、従来では60〜70%だった受精率が80〜90%と10〜20%上がるようです。(*6)
ピエゾ法は今のところ追加のオプション料金がかかるクリニックがある、くらいしかデメリット無さそうなので、選べるとしたらピエゾICSI導入しているところが良いかとは思います。

もし、私が今から採卵をはじめからするなら、ピエゾICSIがあるクリニックで1回目はスプリットにして、ふりかけ法と顕微受精どちらが自分達に向いてるのかを明らかにします!

そして、2回目は良好であった方の方法を選ぶと思います♡

レスキューICSIについては、凄腕培養士が担当だとはっきりわかってる場合なら考えるかもしれません…

ピエゾICSIが無いクリニックでもそれ以外の培養技術が高ければ検討はしますが、選択肢としてある場合は私ならばスプリットで絶対試そうと思います。
※あくまでも私の場合です。状況は個々人により違うと思いますが、参考になれば嬉しいです。

(*1)はらメディカルクリニック

https://www.haramedical.or.jp/content/vitro/icsi

(*2)リプロ大阪の北宅先生ブログ

https://ameblo.jp/koetaro/entry-12598808401.html

(*3)矢内原ウィメンズクリニック

https://www.yanaihara.jp/blog/?p=1564

(*4)アグリナレッジ日本卵子学会誌
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010733012

(*5)愛育レディースクリニック

https://www.aiikucl.jp/vitrofertilization/piezo-icsi.html

(*6)セントマザー産婦人科

https://www.stmother.com/treatment/piezo-icsi/


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