「10年前の僕へ」

今から10年前の僕は小学5年生か6年生。
この時の僕に今の僕から手紙を書いてみようかなって思ったのでPCを起動してカタカタ。

それじゃあ、君へ僕からのメッセージを贈るね。

はっきり言って僕は小学生から中学生までの記憶ないんだよね。
感情的な記憶はうっすら憶えているんだけど…。
だから、何が起きてどうしたほうがいいとかは言えないの。
そこはごめんね。
きっとなんでかは君は解っちゃうと思うからここには書かないでおくね。

今君は多分たくさんの事柄に押し潰れそうになりながらも、信じることを諦めずに自分自身のことも信じて1日1日を頑張っているんだと思う。
既に人間関係で悩んで、泣いて、絶望して、時には戦って、たくさんのエネルギーを使いながら必死になっているんだよね。
今の僕から見たら、すごいなあって心底思う。
尊敬するよ。
本当に。
そのおかげで今の僕が在るしね。
だからこそ、頑張りすぎな君には心の休憩所を見つけてほしい。
なんでもいいんだ。
絵を描くことでも、歌うことでも、文章を書くことでも。
君の中の表現したいものを表出して形にするんだ。
その形になったものは君の一生の宝物になるよ。
その宝物は君だけのもだから周りに伝えようとするものにはしなくていい。
大事に大切に温めておいて。
もし誰かに伝えたくなったら、母に一番に伝えに行ってみて。
きっと喜んで受け取ってくれると思う。

あと、君は周りと合わせることが苦手だよね。
集団っていう大きな箱の中にいることが窮屈だよね。
色々考えて、先々のことをしていく中で壁にぶち当たることが多くて挫けそうになる。
なんで、なんで、なんで、ってひたすらに疑問だらけで。
自分の普通やハードルが周りの人たちとあまりにも違いすぎてギャップがあるよね。
自分が間違っているのかなとか、変なのかなって。
それでも、君は、君だけは君自身を信じてあげて。
絶対にあきらめちゃだめだよ。
今言ってもそんなこと分かってるしってなるだろな。
でもね、自分自身を諦めないことで分かることが解るになるんだ。
誰よりも言葉に敏感になって、その分大切に大事に贈るようになるよ。
大丈夫。
大丈夫だよ。
君は君のままでいいんだ。

性別に関しても、ものすごく違和感があってしんどいよね。
きっと母にも話せていないんじゃないかな。
友だちにすら。
どっちにも違和感があって、どうしたらいいのかわからなくて。
周りの言葉や目、雰囲気に怯えて何とか自分を殺して耐えているよね。
実際に言うと今の僕もずっと同じことで悩んでるんだ。
ごめんね、なくなったとか、解決したって言えなくて。
男になりたいわけでも女になりたいわけでもない。
恋愛対象もどっちかわからない。
中間にいることが何よりも楽で。
ネタバレになっちゃうかもだけど、今の僕ね、ボーイッシュにして周りからイケメンって言われるくらいに男子なんだよ。
格好だけどね。
公共の場所の女子トイレ行ったりすると二度見されて、終いには標識二度見されて確認してる人がいたりするくらいにね。
今の僕は後悔していないし楽だよ。
今の自分が好きだよ。
だから、今君はそのままたくさん悩んで、たくさん自分のことを視て、たくさん自分を発見するんだ。
大丈夫だよ。
いいんだよ。
君はそれでいいんだ。


ものすごくしんどくて、そのしんどさを言葉に表すことが難しほどに自分を押し殺してしまってわからない時間が過ぎていく。
その過ぎていく時間はとても辛い。
ずっと息のできない水中にいるみたいで。
死にたいと思ってしまうよね。
殺してほしいとさえ思うよね。
でもね、きっとこの先、必ず君の周りにたくさんの小さな幸せが集うよ。
これでもかっていうくらいの、こんなに幸せでいいのかなって疑ってしまうくらいの最幸な日々が。
君のことを、君自身のことを見てくれる人たちに出逢うことができるよ。
一生繋がっていられるんじゃないかっていうくらい、楽しい、美味しい、を共有して笑顔になれる仲間たち。
だから、だからさ、泣きたいときに泣いていいんだ。
叫びたかったらいくらでも叫んでいいんだ。
君の声を一番に受け止められるのは君自身で、君の声が届くのはこれから出逢う最幸の仲間なんだ。
辛いことがないわけじゃない。
けどそれ以上の幸せがあることは確かで。
生きてて良かったって思えるから。
あと少し、生きることを諦めないでくれ。
出逢ってからの決断は任せる。
君の人生だから。
僕が君の人生が幸せになることを保証する。
絶対に君自身を諦めないで。
待ってる。
またね。


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