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僕が触れてめちゃくちゃ好きと思った、2020年発のコンテンツ10選

 こんにちはです。
 「年内は毎日書きたい」って前回の記事で書いたのに、実質昨日(=12/30)の投稿をサボりました。雑魚。
(追記:2020年内すら間に合いませんでした……)

 とりあえず「書かねば」からスタートしているのが今です。年内に間に合わせるべく、テーマは安直に2020年に体験した「あれは良かったな……」と思えるコンテンツを異なるジャンルから10個ピックアップして一年の締めくくりにしようと思います。
 基本的には2020年発のコンテンツでピックしていますが、いくつか2019年から存在するものもまぎれちゃいました。その点ご容赦ください。

今はまだ「幼馴染の妹」ですけど。(ラノベ)

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双原灯火。幼馴染の妹で、同じ高校に入学してきた後輩でもある。自称・あざとい小悪魔系。自称・温もり大好きスキンシップガチ勢。そして「自称・先輩を慕う美少女」だそうだ。そんな小悪魔系(?)美少女後輩は、今日も早朝からわざわざ僕を迎えに来ている。ポイント稼ぎに余念がないな。
「せんぱい! 手! 手繋ぎましょう! 温もりくださーい!」
けれども僕は、僕だけは知っている。灯火が本当は照れ屋な子犬系で、手が触れるだけで赤面し、僕をからかいながらも内心テンパっていることを。小悪魔キャラは演技でしかなく、僕に近づく口実でしかないことも。そして――今はまだ、僕を好きではないことも。

 今年読み始めたラノベで、一番大好きな作品です。タイトルで「幼馴染の妹からジョブチェンジしたい!」っていうような雰囲気を作っていじらしい空気感を作ってからの、あらすじの最終行による不穏さ。

 引きの作り方からして最高なところに、隠されている真相・伏線・タイトルの回収とすべてを気持ちよく作り上げているので是非読んでください。当然ながらありがちないちゃいちゃラブコメではないです。

 ラノベ部門で個人的次点だったのは「スパイ教室」です。何人ものキャラクターを立たせながら魅力を引き出すのが絶妙に上手くて、本筋のスパイストーリーも悪くないです。今年の「このライトノベルがすごい!」で2位を受賞した作品ですね。

②【推しの子(漫画)

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「この芸能界において嘘は武器だ」
地方都市で、産婦人科医として働くゴロー。芸能界とは無縁の日々。一方、彼の“推し”のアイドル・星野アイは、スターダムを上り始めていた。そんな二人が“最悪”の出会いを果たし、運命が動き出す…!?

 あらすじの情報量がほとんどないのは仕方ないことで、この作品はおおむね何か喋るとネタバレになるんですよ。言えるのは「芸能界の裏を描いた作品」である、ということくらい。とりあえずここから1話を読んでください。

 この漫画は1巻が本当に秀逸です。1話の時点で引きになる驚きポイントを作って興味を持たせつつ、収録最終話で「こういう風に物語を展開していくのか!」と設定一本釣りではないことをキレイに示してくれる。絶賛連載中ですが、そのパートでも伏線と真相の開示をうまくコントロールしながら物語を進めていて非常に面白いです。

 漫画部門の時点は「葬送のフリーレン」でした。勇者パーティが魔王を”倒した後の世界”を描く作品。旅が終わった後の切なさと、旅の後も続いていく世界を生きるエルフの物語をキレイに描いている、優しくて美しい話です。【推しの子】とは違うベクトルで大好き。

③Pokémon Special Music Video 「GOTCHA!」 (映像作品)

 僕が20年近くずーーーっと遊んでハマり続けているポケモンの、スペシャルムービーとして公開されたのがこの「GOTCHA!」。ポケモンのこれまでの歴史の各ピースをすごく丁寧に抽出して拾っていて、一度でもポケモンにハマった人なら、確実に「これは!」って思う心くすぐるポイントがあるはうず。とにかく本当にファンなコンテンツでした……

④電音部(IPコンテンツ)

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 バンダイナムコエンターテインメントが贈るダンスミュージックをテーマにした音楽原作キャラクタープロジェクト。このプロジェクトの何が刺さったかというと、クリエイターを前面に打ち出しているということ。参戦しているコンポーザー陣は誰もがクラブミュージックを牽引している存在ばかりです。実質クラブミュージック界のスマブラなんて言われています。現時点で初期にリリースする予定だった楽曲も全てリリースが完了。まずは曲を聴いてみてください。

 また、コンポーザーのみならず3Dモデルの技術論だったりの解説もYouTubeで配信公開をしていたりと、コンテンツに関わるあらゆるクリエイティブ要素を表面に出していて、新しいIPの形を提案してきたのが電音部、だと感じてます。将来性も含めてひっじょ~~~~~に未来が楽しみなコンテンツの一つです。

ビギンズリターンズアンドライジングフォーエヴァー(演劇)

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 シベリア少女鉄道は、今年の頭に友人から勧められて初めて見て、あり得ないほど衝撃を受けた劇団?です。いったい何を見せられているのか、分からないけれどとにかく面白い……というのが感想でしょうか。今年は2作公演していて、2月に「ビギンズリターンズアンドライジングフォーエヴァー」、12月に「メモリー×メモリー」という新作をやっていました。どちらも面白かったのですが、つかみが早く初手からテンションが上がったという部分でビギンズ(以下略)の方を選びました。

 作家である土屋亮一さんのやりたいことをすべて詰め込んだうえで、面白い部分をメチャクチャ面白く魅せつつ独自の世界をつくるのが本当にお上手です。大分古い作品ですが、YouTubeにショート演劇があったのでこの場で紹介しておきます。これを見て面白いなぁと思った人は是非、次回の公演チケットを購入してみましょう。

⑥ランドルフ・ローレンスの追憶(マーダーミステリー)

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見知らぬ場所で目覚めたあなたの記憶はとても曖昧だ。
やがて記憶を取り戻し、複雑に絡まりあった
数奇な運命に自身が翻弄されていることに気がつく。
ランドルフ・ローレンスとは何者なのか。
運命を変えることはできるのか。
あなたたちは真実の記憶のその先で、
何を犠牲にするか選択を迫られる。

 マーダーミステリーは、物語の登場人物として行動し、殺人などの起きたシナリオで犯人を捜すためにみんなで思い思いに行動しつつ真相を目指す、人狼やTRPGの亜種のようなゲームです。中国で大流行し、2019年から日本国内でもブームが始まりました。

 そして、僕がプレイした中で群を抜いて面白い体験をしたのが「ランドルフ・ローレンスの追憶」でした。この作品の何がスゴイかというと、マーダーミステリーをゲームではなく体験・物語の側面から再解釈・構成をしていて、まったく異なる上質な体験コンテンツとして昇華している点です。

 マーダーミステリーはゲームの性質上人を咎めたりストレスを感じてしまいやすく、一緒に遊んだ人次第では「二度とやりたくない」と思いうる、繊細なコンテンツなのですが、多分ランドルフ・ローレンスならゲームシステムやGMの差配が上手くフィットしていてそういうことは起こりにくいんじゃないか……と思います。

 「ランドルフ・ローレンスの追憶」と同じく、マーダーミステリーの持つ弱点・違和感に対して追求して構成された作品としては「殺意の特異点」というものもあるので、こちらもおすすめです。

欲望のダイヤモンド(Escape game)

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 大阪にある「Escape Osaka」という脱出ゲーム施設で遊べるコンテンツです。テレビ番組のナゾトキであったり、SCRAPさんのリアル脱出ゲームと呼ばれる”日本式”の謎解きとは一線を画していて、「探偵としてその部屋に入り込み」「謎や暗号が自然に存在している場に没入し」「物語を追いかける」という、出来上がった上質な体験コンテンツでした。何よりも演出の一点が素晴らしいの一言。

 もし謎解きの成功失敗体験が苦手だとしても、この非日常体験はやってみる価値大です。

OuterWilds(ゲーム)

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 新米宇宙飛行士として宇宙を飛び回り、この銀河系に秘められたある真相に迫っていく……というゲームなのですが。このゲームのすごいところは「ゲーム側から○○しろと言われることがほっとんどなく、そしてプレイヤーが自由に考えて自由な方向から攻略することができる」こと、そして「最初からできることは全て提示されていること」です。

 究極言うと、ゲームをプレイしてすぐにクリアすることすら理論上は可能です。しかし、そこに至るまでに様々な宇宙の神秘に触れて、思考・考察・実行を繰り返し、そういった「知的好奇心の刺激」「思考することへの肯定」によって気持ちよく真相へとたどり着くゲーム体験が過去類を見ないほど素晴らしかったです。

 もしプレイされる場合は、極力攻略サイトを見ず、身の回りにいるのならプレイ済みの人に相談しながら進めていくことをオススメします。

デカダンス(アニメ)

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 突如として姿を現した未知の生命体《ガドル》により、人類が滅亡の危機に陥ってから、長い年月が過ぎた。生き残った人々は《ガドル》の脅威から身を護るため、全高3,000Mの巨大な移動要塞《デカダンス》を建造し、日々を暮らしていた。
 《デカダンス》に住まうのは、日夜《ガドル》と戦う戦士たち《ギア》と、戦う力を持たない《タンカー》たち。ガドルと戦う戦士《ギア》に憧れ、自らも《ギア》になることを夢見る《タンカー》の少女・ナツメは、ある日、無愛想なデカダンスの装甲修理人・カブラギと出会う。
 夢を諦めない前向きな少女と夢を諦めたリアリストの男。一見正反対のように見える二人の出会いは、やがてこの世界の未来を大きく揺るがすことになる。

 ネタバレ要素に触れてしまいうるため、本当は公式サイトのリンクは貼りたくなかったですが不便なので埋め込んであります。

 世界観がすごく秀逸なのと、その世界観の魅せ方が非常に美しい作品です。正直、その演出の関係で2話で切っちゃう人が多そう(というか僕もそうしかけた)なんですけど、3話・4話と続けていくごとにふつふつと「ああ、これ面白いな……!」となりました。様々な角度からロマンを詰め込んであるので、そういうのが雑多に好きな人ならオススメできます。

TS悪役令嬢神様転生善人追放配信RTA(web小説)

王国の名家の一人娘、マリアンヌ・ピースラウンドにはある秘密がある。彼女は事故によって命を落とし、神々の手で異世界にTS転生した転生者であるということだ。
悪役令嬢ロールで断罪・追放されるまでのタイムアタックを神様たちに配信し、結果次第で来世をより良いものにしてくれる約束だったが、マリアンヌは最高の追放を目指して逆に無双してしまい……?

 2020年でスタートしたweb小説でぶっちぎりに大好きな趣味作品です。一個前の記事で「web小説で配信モノが流行している」という話をしましたが、「web小説で直近流行したありとあらゆるジャンルを全部混ぜたら面白いだろ」という考えを愚直に実行した頭のおかしい作品がコイツです。頭がおかしいんですけど、特有のギャグテンポと〆るところではしっかりとアツイ展開をぶち込んでくる温度差で本当に面白いものまで昇華しているところがヤバイです。

 それだけではなく、書籍ではできないwebならではの表現記法を活用しているのも特徴。web小説を読み慣れていないと開幕の数話で面食らってしまうかもですが、できればぐっとこらえてもう何話か読んでみてください。


終わりに

 はい。なんとか終わりました。2020年内に書き上げることは、できなかったね……(反省)

 あと、当初は2020年にスタートしたコンテンツに限定するつもりが、リストアップした後に「これ初出2019年やんけ!」と気付いてしまったりしてごまかしました(猛省)

 年が明けてからも様々なジャンルのコンテンツを摂取・自分の糧にしていくために今年こそnoteにどしどし書いていきたいと思いますので、新年もよろしくお願いします!

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