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kojikojiのワンマンで、いつかのDAYSを聴くんだ

6/16(木)の恵比寿LIQUIDROOMで、待ちに待ったkojikojiのワンマンが開催される。
今週だ。やっと!やっと、この日がくる。

kojikojiの初ワンマン。
大体関西か…と流して見ていると、突然青森。
え、東京は……。と思っていたら、まさかの初ワンマンを東京で。しかもあのLIQUIDROOMで。
本当にわくわくしてる。
墨汁のような黒にも光は差す。この瞬間のために人権なし狂い仕事をこなす。

kojikojiに出会ったのは、彼氏と旅行中のドライブのときだった。まだ付き合ってそんなに日にちが経っていなくて、お互いの好きなものを探り合っていたとき。
ラップを聴くんだと言って流してくれたのが、空音のHug(feat. kojikoji)だった。
は〜ラップか。ぜんぜん聴いたことないな。
そのくらいの気持ちだったけれど、聴いていくうちにどんどん引き込まれた。

テーマから少しずれるけど、語りたい。

Hugは素晴らしい。歌詞もメロディもぜんぶ。
とってもビミョウなバランスで成り立ってる不思議なうつくしい歌だ。聴くたびにいろんな発見がある。kojikojiの包み込む歌声がSF感と🛸、おぼろげさでたしかなLoveを増している。いちばんぐっとくるのは、歌詞のまっすぐな主張を軸にした具体的で繊細な情景描写と概念的なフワフワワードのぶつけ合い。

[心の傷に音の絆創膏
パンにMellowのJamを塗ろう
ドレミの音符 Milkに溶かして
お菓子の家でGood night baby

あの子が付けたKissmarkがドレスコード
てんとう虫が寝癖の先っちょ
指に光をためて撃つ 心臓]
1番の最初に比べて、ここらへんとかフワフワワードの抽象化が少しずつ早まってきていて、脳内ビジョン具現化忙しい戦争が勃発するかんじが大好き。

でも私がいちばん好きなのは、
[ただLoveが溢れるよ 今夜
てかLoveで満たそうよ 今夜]
[Musicは世界を変えるよ]
[音楽に宇宙も関係はない
たださ 愛の力で救いたいのさ]
この純粋な主張の部分である。
フワフワワードだけのSF調の歌詞のなかに見え隠れしながらも、きっぱりした輝きを放つ、愛と音楽を信じるまっすぐな気持ち。空音さん、すごいよ。本当にすごい。正しいことやまっすぐな思いって持続するのが難しいけど、それを持ってるってことってこんなにも美しかったんだっけって思いださせてくれる。

欲を言えば、Hugは一度生で見たい。
来てくれませんか、空音さん。ワンマンに。

他にも好きなfeat. kojikoji曲は、ニューリーのsettee、ぜったくんのMidnight call、CIKIのBOKE、SUKISHAのMagic spellあたり。メロディが好き。
ほかのコラボ曲もそうだけど、声が可愛いから彼女、失恋、友達以上恋人未満的な役回りのfeat.kojikojiが多い気がする。いやもういいのよ、恋愛は。長々語らすな。可愛い声を利用して、君が言わせたいこと言わすな。

と飽食していたら、出会ったのがラップに詳しくない私ですら知っているBASIの手掛けた楽曲たち。誰かの女の子役じゃないkojikoji。主人公がkojikojiの歌である。
そのなかでも、いつかのDAYSは特別な歌である。



「いつかのDAYS」歌詞

歌:kojikoji
作詞:BASI
作曲:BASI

あなたの物の考え方でいい
あなたが思うように描けばいい
毎日をお皿のように重ねて
割らないように工夫してる
なぜどうして 自問自答の旅
伝えたくてまた言葉を選び
instrumentalみたいに黙ったり
まったりしてる陽だまり
あんまり覚えてない日もあり
忙しいことは素晴らしい
泣きたいけどもう泣けない
大丈夫って強がったり
肝心なとこで噛んだり
ドラマ観て泣いて鼻かんだり
どこいったっけラジバンダリー
些細なことで喜んだり

到底無理って言われたいつかのdays
悲劇 嘆き ボヤキのdays

充実はしていても納得はしてない
人にはわからないこのlonely night
違う違うそうじゃそうじゃない
ワイパーみたいにすぐに晴らしたい
そうはおろしてくれないね問屋
so freshになるため刈る床屋
君の人生これからってとこやん
脳にはビーツ 片手にコロナ
イメージはダダ それがオレのmusic
笑ってたいから踏む韻
先人の教えto theオリジナリティーへと
真っ直ぐこのまま道なりに
I believe あの時の決心
毎日 めくることがページ
墨汁のような黒にも光は差す
これは君が笑う 未来のverse

到底無理って言われたいつかのdays
悲劇 嘆き ボヤキのdays


初めて聴いたときに、わたしのための歌かな?と思った。
必死で隠してきた、こころのぶよぶよな部分を優しく包み込んで静かに寄り添ってくれるような歌。
はっきり言って、この歌には気持ちがこもり過ぎて、本当に好きな部分はうまく語れない。なので、少しずつ語れる外枠のところを。

[あなたの物の考え方でいい
あなたが思うように描けばいい]
まず、この冒頭の優しさにじんわりとした、たしかな温かみを感じる。「あなたが正しい」、「思うように生きろ」ではない。サラッと歌われるが、選び抜かれた言葉。そこに残る聴く人への優しい想い。

[到底無理って言われたいつかのdays
悲劇 嘆き ボヤキのdays]
サビ。このいつかのdaysは確実に存在した過去なんだけど、悲観的じゃない。別にそれを否定も肯定も含め、どんなジャッジメントもしない。ただ存在していた事実のみ歌われる。
最後のサビの前の
[これは君が笑う 未来のverse]
の一節で、一筋の光が差し込む。

あとこれは、ラップで名前がある現象なのかも知りたいんだけど、
[墨汁のような黒にも光は差す]
のところ、kojikojiは黒をクソって歌っているように聞こえる。黒がよりくっきりして見える。オリジナルの歌詞と違った言葉を入れて恣意的な意味にするというか…そういうのってラップの文化でありますか?ただの聞き間違いでしょうか。

[脳にはビーツ 片手にコロナ]
ビーツとコロナが対比されるなんて。よく出てきたなあ、ビーツ。コロナはきっとコロナビールのことだろうけど、時期的にはコロナ感染症のこともかけているのかもしれないと思う。だとしたら皮肉的だけど、ぱつっとした美しさが生まれる。違うとしても、この解釈が好きなのでそう思うことにする。


とりあえず、ここまでにしておいてあげよう。

いつかのDAYSがワンマンで歌われたら、泣いてしまうだろう。なんでかはわからない涙が流れ出てしまうと思う。

kojikoji、喉を大切にしてください。
16日、楽しみにしています。

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