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《ダウン症のある子と家族のじかん。「最近どうしてる?」リレーエッセイ》その4 古野 亜紀さんより

「検査の結果、ダウン症でした」と言われたあの日、娘の出産予定日でした。

出産してから半月とちょっと。

私は「きっとダウン症なんだろうな」とわかっていました。

それでも、そんなはずはない! と否定したい気持ちでいっぱいでした。

なんで私が? 何か悪いことした? 何の罰?

頭が割れるかと思うほど泣いてばかりの毎日。

何なら割れて無くなってしまえばいいのに… と心底思っていました。

洗濯物を干しながらここから落ちれば… なんて考えてしまったり。

楽しかった赤ちゃんのため買い物も苦痛でしかない、

街中の見知らぬ家族の楽しそうな姿も笑い声も何もかも、

みているだけで心が痛い。

溢れてくる涙が何をしても止められませんでした。

そんな私と娘の親子の始まり。

あれよあれよというままに、娘は今春小学4年生。


パパには甘え、ママの問いかけは割と無視、


弟には厳しい姉に育ちました笑。

アナ雪が大好きで映画のキャラクターのセリフや表情、

タイミングまでもしっかりコピーして、

突然「ねぇね劇場」が繰り広げられます。

歌うことが大好き。

その時の気分や出来事を即興で歌うこともあります。

ダンスも何とも独特ですが大好きです。

コロナ禍で自主休校を選択することも多かった我が家。

感染症で重症化した事があるので、

この数年の状況が私にとって本当に怖いです。

学校では、支援級のゆったりさんクラスで1・2年生と一緒にリーダーとして張り切って楽しく過ごせています。

将来の夢はおもちゃとぬいぐるみのお医者さんのドックのようになること!と、モデルさん♡

お気に入りの千羽鶴スカートを履くとついくるくると回ってみんなに見せています。

私は視野が狭く、自分が見たこと、感じてきたこと以外の事が怖くて。

そんな私の元に産まれてきた娘は、

どれもこれも私の知らないことだらけでどうしたらいいの!!

と泣き崩れることも良くあるこの子育て時間。

娘は、そんな私の「何か」をぶち壊す使命でもあるのでしょうか??

私もなかなか手強いので、娘とのぶち壊し共同作業は、

この先まだまだ続きそうな予感がしています。

(1枚目写真 撮影/江連麻紀)


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