唐沢さんの訃報・町山さんの話・きみの色
起きた時、妙にお腹が空いていて「これは行ける!」と。13時半までランチがやってる高円寺の駅前の店に。13時半はちょっと微妙な時間だが、今日はなんとかそのタイミングに合わせて体も整い、ステーキへ。これは整ってないと食えない。
美味。水道橋博士のいきつけだそうで、店主とすこし話を。もう30年近く営業しているけれど、最初のお客さんのことはよく覚えていて、ゆでたまご(キン肉マン)の嶋田さんだったそうな。
案の定、帰ってから「仕事しよう!」と思ったんですが、眠気に勝てず寝てしまいました。
唐沢俊一さんの訃報を知る。
実はまったく面識がない。まだ90年代で20代最初のころに、大阪でオタクアミーゴスのライブに行った。当時はインターネットじゃなくパソコン通信の時代で、ほとんどしらない人ばかりの中、ひとりでオタクネタをニヤニヤ笑いながら聞いていた覚えがある。打ち上げの飲み会にも参加したけど、当然そのころは誰ともコミュニケーションとれなくて、でも、なんかそれでも楽しかった。
内容は一切覚えてないけど、楽しかったな。
博士と町山さんの唐沢さんにまつわるトークをみる。
雑文家が生きていける時代は終わった、もう60過ぎたら隠居したほうがいい、ということを町山さんがつぶやく。
いや、そりゃアメリカ住んでてて貯金あればそうしたいけどほとんどの人はむりだよ! と思ったら、その話が。
海外かあ……(遠い目)。それ言ったらタイとかカンボジアとかドイツとか選択肢は無限にあるけども、英語まったくできねえし生活できる気もしないうえに、とくに海外の文化が好きじゃないので、令和の文士として日本でなんとか生きる方法を模索していきたい。
国が押し付ける理不尽な自己責任論はガチでクソだとおもうけど、自分の才覚を信じて自分で選んだことは自分にかえってくるのでそこは甘んじて受け入れる。
水曜日は映画が安い。1300円で観られる日なんですよ、ウェンズデイシネマ!そこで山田尚子監督「きみの色」を予約。
「今日しかない!」と急いで電車に飛び乗って歌舞伎町。
……さて、観た後にまた感想を話しましょう。
――――――(2時間経過)――――――
終わりました!
いや、良かったですね。山田尚子監督の「きみの色」、素晴らしかったです。今まで「けいおん!」、「MyGO!」そして「ぼっち・ざ・ろっく」、最近では「ガルクラ」などの音楽アニメの系譜があるんですけど、今回はちょっと変わった感じで攻めてきました。演奏シーン、めっちゃリアルでしたよ。特に最後の演奏シーンなんですが、素人っぽい感じの音楽がそのまま響いてきて、「これだよな!」って思いました。
アニメの演奏シーンみんな上手すぎるんですよ。でも今回は、素人っぽいリアリティがあって、学園祭のバンド感がそのままで、ドラムの音とかもデジタルっぽくて少し響きすぎてるところが「そうそう、これがリアル!」って感じでしたね。特に3曲しかないライブシーンで段々演奏がまとまっていく過程が、まさに学園祭の現実っぽくて……良かったですね。
あと、きみちゃんの声優さん、すごかったです。最後の叫ぶシーン、一言だけで心を揺さぶられました。長いセリフじゃなくて、感情だけで伝わる。
わざとらしい悲劇、大事件などがなく、「やらないこと」がけっこう明確な映画だった。
つづく
御芳志は新たなる書籍購入の糧となり申し候。文學の道を往かんとする糧となります。