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たわいもない


小学校、学童保育。
ウォーリーをさがせ!、トムとジェリーのDVD。
ウォーリーがどこに居るかも、
トムがどんないたずらにひっかかるのかも、
知り尽くしてた。



家の近くの大通り、恋愛相談。
相手との将来が不安なことを話したら、
「今が楽しければ良いやん。」と。
大人びた横顔に、
感心したのと同時に、少し寂しかった。



中学校からの帰り道、交差点。
「私、知的障がいやねんて。」と明かした友達。
不安そうな表情。
○○ちゃんは○○ちゃんやで。
としか、言えんかった。



高校の最寄駅のガスト、テスト期間。
わいいこーるえっくすのなんたら...。
時間が足りない。
数学の問題集と睨めっこ。
かと思えば、無駄話で時計の針に目を瞑ったり。



近所の公園、まだ一緒に居たい。
親からの着信も無視して、話し込んだ。
響くのはブランコの金属音だけ。
何も怖くはなかった。
お巡りさん以外はね。



あの子は、
あの時、どんな気持ちやったんやろう。
今、どんな風に過ごしているんやろう。
幸せやろうか。笑ってるやろうか。



今もわたしの思い出の中で。
強くわたしの心を叩いている。


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