初心者から始める!企業分析力の鍛え方
仕事や就職活動、投資などに役立つ「企業分析力」
このnoteは、企業分析の初心者だった私が、2年間で
「どのようにして企業分析力を鍛え、100人以上の前で分析内容をプレゼンできるようになったのか」
について書いたnoteです。
特に「企業分析力を鍛えたいけど、どうすれば鍛えられるの?」という方の参考になれば幸いです(^^)
このnoteの内容は、会計クイズのオンラインコミュニティ「ファイナンスラボ」で毎月開催される業界地図勉強会12月の番外編として発表させていただきました!
業界地図勉強会は毎回100名を超える方が参加される、ファイナンスラボの人気コンテンツの一つです。
業界地図の元編集長中山さんを中心に、
と一緒に、私も毎月発表をさせていただいています。
(今年好評だった回。SHIFTの記事は途中から有料です)
今回は、企業分析力を鍛えるために、企業分析の初心者だった私が、どのようなインプット、アウトプットをしてきたかについてお話させていただきました!
以下は参加していただいた方からのコメントです。
みなさんのコメント、毎回めちゃくちゃ嬉しいです!
どのようなインプットしたのか
そもそも、なぜ企業分析力を鍛えようと思ったのか?ですが、
「ビジネスに対する理解を深めたい!」
と思ったのが、企業分析力を鍛えようと思ったキッカケです。
2年前、仕事で壁にぶつかり、「このままだとビジネスパーソンとして成長できない。。。」という将来に対する不安を抱えていました。
どうすればその壁を乗り越えられるのか?と考えてたどり着いた答えが、
「企業分析力=ビジネスの構造を読み解く力を鍛える」でした。
ただ、ビジネスモデルや財務諸表の読み方を解説している本を読んでも、どうすればそういった分析ができるようになるのか、わからず。。。
そんな中、出会ったのが 「#会計クイズ」でした。
Twitterを眺めてみると、企業の財務諸表を当てるクイズのようです。
「財務諸表を理解できているか腕試しになるな」と思い、トライしてみることにしました。
「3択問題なので当てられるでしょ」と思いきや、なんと全問不正解!
なんとなく「JR東海は固定資産が多そうだから、固定資産の割合が一番多い③かな」とか、各社のビジネスが理解できておらず、知っている情報からなんとなく推測しただけで、ほとんどヤマ勘で答えていました。
ただ、#会計クイズがよかったのは、その後の解説がわかりやすく、自分の間違いから多くの気づきを得れたこと。
ビジネスへの理解不足を痛感しましたが、これを続けていけば、ビジネスへの理解が深められそうと感じ、毎週トライすることにしました。
ただ、最初はビジネスに対する引き出しが圧倒的に少なく、根拠が導き出せずに「なんとなく」でいつも回答をしていました。
なんとなくクイズを解いているだけでは、引き出しは増やせないと思い、
「会計クイズを使って徹底的に勉強しよう!」と思って始めたのがこの2つです。
最初に始めたのが、「会計クイズのまとめnoteを作ること」でした。
回答を考える際に
・財務諸表のどこに着目したのか?
・どういったプロセスで答えを導き出したのか?
といった点をメモしておき、答え合わせの際にそれらのポイントが解説と合っているかどうかをチェックします。
答え合わせの際は、「なぜ正解できたのか?」、「なぜ不正解だったのか?」を思考プロセスとともに検証し、解説スライドの重要ポイントはマーキングして、自分の中に記憶として定着するよう手と頭を動かして覚えるようにしました。
また、解説を読んで理解できなかった箇所や、疑問が湧いたポイントについては、深堀りすることを心がけました。
その時にとてもお世話になったのが、ファイナンスラボのメンバーの方々です。
ネットで調べても答えを見つけられない個別企業の詳細などについて、詳しい方々が丁寧に教えてくれるので、めちゃくちゃ勉強になりました。
こういうのがコミュニティのいい所ですよね(^^)
そうしたことを1年続けていると、自分の中にある程度、企業を見るときの「モノサシ」ができてきます。
特に業界トップの企業や、ビジネスモデルが優れている企業はよく問題にも出てくるので、特に記憶に残ります。
同じ業界であれば、その企業と比較することでビジネス上の差が、財務諸表の特徴としてわかるようになるなど、自分のモノサシをさらに拡張できるようになりました。
その結果、昨年の会計クイズ期末テストでは「満点」を獲得することができ、自信にもつながりました(^^)
今年も会計クイズ期末テスト開催されていますので、ぜひこの機会に挑戦してみてください!!!
また、近日中に会計クイズのメディアも公開予定とのこと。
業界別、指標別などの問題が取り揃えられており、やり込むことで企業分析力が上がる作りになっているそう。
また、他の参加者の方の回答根拠も見れる仕組みになっているとのこと。
他の方の回答根拠(モノサシ)を見ることで、自分の中のモノサシをさらに強化できるんですよね。
会計クイズのメディア、今からめちゃくちゃ楽しみです!
どのようにアウトプットを磨いたのか
次にアウトプットの磨き方です。
今でこそ100名以上の方の前で会計クイズや分析結果のプレゼンをさせていただけるまでになりましたが、はじめての会計クイズはかなりレベルの低いものでした。
問題自体をつくることはそれほど難しくないですが、会計クイズの価値は、その問題を通じて「読み手にメッセージを伝える」点にあります。
分析の深さや、着眼点など、読み手にその分析者ならではのメッセージを伝えられるかがポイントです。
ネットで調べればすぐにわかるような、ただ違いを並べただけの内容にあまり価値はありませんが、初心者には難しい。。。
企業分析の勉強を始めてすぐの頃にこんなnoteも作ってみたのですが、ただの「まとめ」だと評価は低かったです。。
あと、見せ方にも問題がありました。
伝えたいメッセージが曖昧なので、とりあえず重要そうなものをスライドに詰め込んでしまい、余計に何が伝えたいのかわかりにくくなります。
(これは企業分析だけでなく、仕事のプレゼンでも同じですね)
では、どのようにこうした問題を改善していったのか?
ですが、私は
・うまい人を徹底的に真似る
・型を身につける
という2つのことをやりました!
自分ができないことをできるようにするための方法として、「自分もこうなりたい」と思う人を徹底的に真似るというやり方があります。
私は大手町のランダムウォーカーさんを徹底的に真似しました。
大手町さんのスライドは、「1スライド=1メッセージ×1ビジュアル」とシンプルでめちゃくちゃわかりやすいですよね。
最初からオリジナルでわかりやすい資料を作ろうとしても無理なので、最初は徹底的に大手町さんのスライドを真似してつくりました。
そうすることで、「これを伝えたいからこの見せ方」というのがわかるようになってきます。
また、大手町さんのスゴイ特徴として、「大量のスライドを高速につくる」という点があります。
そのやり方も真似しました。
具体的には、大手町さんのパワーポイントの師匠であるラボとみさんのパワポ講座を受けに行きました。
ラボとみさんの講座はハッキリ言って、めちゃくちゃオススメです。
パワポの操作を体系的に勉強したことがある方は少ないと思いますが、きちんと体系的に学ぶことで、間違いなくスライド作成スピードが向上します。
(パワポだけでなくExcelも同様です。Excelラボ体験レポはこちら)
他にも、大手町さんの資料作成講座や、パワポに関する本などを読んで勉強し、アウトプットし続けたことで、資料作成の基本が身につき、質・量(スピード)を向上させることができました。
ちなみに、これは本業でもめちゃくちゃ役に立っています。
パワポについては勉強会もやってますので、もしご興味のある方はお気軽にご連絡ください(^^)
さて、このようにうまい人を真似して「メッセージの伝え方の基本」を見につけた後は、企業分析の型をつくりにいきました。
まず財務数値に関しては、会計クイズのまとめをベースに「業界の特徴」を抑えました。
上の「モノサシをつくる」でもお伝えしたとおり、業界の特徴を押さえておくと、分析の時の比較軸ができます。
理解を深める上では、「他の人に説明する」のがオススメです。
人に伝えることを意識すると理解が曖昧な点がわかるので、その点を改善していくと、モノサシとして自分の中にしっかりインストールすることができます。
次に行ったのは、「企業分析のテンプレをつくること」です。
企業分析力の高い方々の分析手法を参考に、自分に合うやり方を取捨選択して、自分の型をつくってみました。
そしてそれを実践を通じて型を磨いていきました。
いきなり時間をかけた分析をしようとするとハードルが高いので、#30分企業分析のように短時間で繰り返し型を使い、改善を繰り返すやり方が個人的にはオススメです!
ちなみに#30分企業分析はにしけいさん発案の、30分で企業のIR資料を読んで、なにか1つ以上のメッセージを見つけよう!という活動です。
ご興味のある方はにしけいさんのTwitterを見てみてください(^^)
最後に3つ目は「マーケティング」です。
「なぜマーケティング?」と思われた方もいらっしゃると思いますが、マーケティング戦略は企業の業績に直結するものであり、マーケティング戦略の結果が、財務数値に現れてくることも多いからです。
マーケティング未経験者の私が、マーケティング思考を身につけるために行ったのが、「マーケティングトレース」です。
マーケティング思考を身につけるため、1日1マーケティングトレースに挑戦しました。
最初はフレームワークを1つ使ってアウトプットすることから始め、徐々に使えるフレームワークを増やしていきました。
そして、最終的にはマーケティングトレースの型を使った企業分析に挑戦しました。
そうしてアウトプットし続けていた結果、「業界地図勉強会で発表してみないか?」と大手町さんに声をかけていただき、以降、毎月業界地図勉強会で発表させていただくようになりました。
大勢の方の前で自分の分析を発表することに、最初はめちゃくちゃ緊張していましたが、参加者のみなさんからのコメントが励み&勉強になっており、4月から8ヶ月も続けてられて本当によかったと思います(^^)
2021年も引き続きよろしくお願いします!!!
まとめ
以上、まとめるとポイントはこの3点です。
この発表を行うにあたり、最初の頃の自分のアウトプットを見返してみましたが、正直、恥ずかしくて消したいくらいのレベルです笑
ただ、いきなり中級者、上級者にはなれないので、その時の自分が出せるベストを出し続けていくことが大事だなと改めて思いました。
これからも企業分析力&アウトプット力を磨いていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします!!!