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(66) 踏切で待ってる

彼と出かけた翌日、わたしは都心に用があり特急電車に乗り出かけた。
本当は、もともと決めていた予定。
彼と離れてしまうなら、いっそのことまたショートカットにしてしまおうと予約を入れてあった。
その前にもカットに行こうと思っていた時、その話をしたら今くらいでちょうどいいんじゃない?って言うからキャンセルしたことがあって。
えぇい、ショートにしてやる!と予約したんだけれど、今回は彼の意向を汲んで、長めにした。

ついでに、叔母の形見でとても気に入っている時計と、母がもうボケてしまって忘れてしまっている、母の時計を持って某スイスの会社の時計屋さんに行こうと思った。
敷居が高いが意を決して。

最初、販売している店舗に行ったんだけど、叔母のアンティークの時計を見せたら、けっこう適当に見てる感じだった。
たぶん時計の素材うんぬんより、アンティークの時計はそれほど高くない。
わたしがメルカリで購入したと思ったのかな?
ところが母の時計を見せたら、急いで手袋をしてトレーを出している。
それから驚くほど親切になって修理部門を教えられた。

結局のところ、叔母の形見は、日本にパーツが無いからスイスへ送る。アンティークだからね。
そのお値段127000円、126000円?プラスかかると思うというので、わたしが断念。
母の時計は、ブレスレットを短くセットし直してもらおうと思ったら、メンテナンスをしてないから汚れと錆で固まっていて、取るのに6000円、ベルトはもう皮にしたほうがいいというのが、40000円。
考えてきますと返してもらった。
んー、外国の時計は、高い。
でも修理部門の受付の方は、叔母の時計を素材が高価なものですから大切に、と言ってくれた。

それから特急電車の時間に合わせて大急ぎで帰る。明るいうちに帰りたいから。
LINEで何時の電車?と聞かれて、何時何分だよ。
乗ってるのは右左?右だよ。
何?どうしたの?と聞いたら、今線路沿いのお店に行ってるから踏切で手を振るよ、と。
彼の家はわたしの乗る特急沿線。特急の止まる駅の隣の駅。
あいにく特急が止まった先なので加速して通り過ぎる。

寒くなるから帰っていいよ、と言ったら待ちながら帰る、???な答え。
じゃあわたしも見ないけど見るね、と訳のわからない返事。
いちおうスマホをビデオにして窓にセットして準備。

彼の駅の前の踏切なのか先の踏切なのか、よく聞かないうちに駅を通り過ぎて加速していく。
よーく目を凝らしてみても彼はわからなかった。
わかんなかったよ、と言ったらなんだーと。

それからビデオをコマ送りで見ていたら、いました、彼だと思われる人が。
それも踏切じゃない、踏切から外れたところにいるじゃん、それじゃわかんないよ。
踏切に全集中してたんだからさ。

いたよ、とスクショを送ると、俺だよ!と。
ビデオつけといてよかった!笑笑
それに、手を振ってないじゃん!

そんな感じで楽しくやっている。
言いたいことはたくさんあるけどね。

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