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忍殺TRPG小説風リプレイ【メガ・エボリューション(その4)】

◆アイサツ

 ドーモ、海中劣と申します。こちらの記事はニンジャスレイヤーTRPGの小説風リプレイとなっております。ニンジャスレイヤーTRPGについては下記の記事をご覧ください。

 本記事はニンジャスレイヤーの二次創作小説でありニンジャスレイヤー本編及び実在の人物・団体とは関係ございません。

 こちらの記事は前回の続きとなっております。よろしければそちらから見てやってください。

 それではやっていきたいと思います!

◆本編

◇◇◇

「ここだ!トガリ=サンの研究室は!」サルーテたちはついに目的地であるトガリのパーソナル研究室へと到着した。サルーテはロックドアにLANケーブルを挿し込み、ハッキングを行う。

サルーテハッキング: 13d6>=5 = (2,3,1,1,4,6,6,1,4,2,6,3,1 :成功数:3)

 キャバァーン!電子音と共にドアがスライドし、3人のハック&スラッシュチームは研究室内へと身を滑りこませた。「ヌウ……」部屋の内装を見たイセとアンモナイトの2人は揃って不愉快気に顔を顰めた。サルーテの表情は窺い知れない。

 壁に飾られたサメの写真にサメの絵画、そして『サメが好き』のショドー。大型ラックに置かれたサメのフィギュアにサメの大型模型、サメの骨格標本。そして本棚に並ぶ『サメの生体分布』『サメの過去と未来』『サメ密着24時』『サメ映画大全』『サメにのった彼』といった本の数々……。

「最低のセンスだな」「まったく理解に苦しむ」イセ、アンモナイトの2人は吐き捨てるように言った。「それで、シャークパイアとやらは何処にいるのかね?」「それは……そこだろう」

 イセが指差したのは研究室の4分の1ほどを占める大きさを持つ、青紫色の光を放つ殺菌灯に照らされた大型水槽だ。手入れをする人間がいなかったためか、水槽の水は不気味な濃緑色に濁り切っており、中に何がいるのか判然としない。

「気配を感じないが……死んでいるのか?」「かもしれんな。だが治療薬の作成には何の影響もない。水槽の水をすべて抜き取ってしまえ。所詮魚類モチーフのバイオニンジャに過ぎないシャークパイアはそれで無力化されるだろう」

 イセの言葉を受け、サルーテは水槽横に設置された制御盤を操作して排水装置を作動させる。ヴー……ン。長い眠りから覚めた獣の呻き声めいた音が鳴り、濁った水が渦を巻いて徐々にその嵩を減らしていく。サルーテはLAN直結銃の銃口を水槽へ向け、アンモナイトは部屋の角へ下がったイセをフォローする位置につく。

(さて、この後はどうするべきか……)水槽の渦を眺めながらイセは思案に耽る。このまま治療薬を完成させてサルーテに渡せば自分はサヴァイヴァー・ドージョーから無事に解放されるだろう。その後、アンモナイト琥珀が手に入るかどうかはサルーテ次第だが……

(隙を見てアンモナイト=サンだけでも始末できるよう動くべきか?だがおそらくこの狂人も同じことを考えているに違いない。治療薬を完成させたらアンモナイト=サンは問答無用で私を殺しにかかるかもしれん。そうならないよう上手く立ち回らなくては……)(((その通り、用心して行動せよ、イセ=サン)))

 突如、イセのニューロンに超自然の声が響き渡った!(誰!?)イセは驚愕と共に辺りを見回すが、サルーテとアンモナイト以外の人影は何処にも見当たらない!(((落ち着け、落ち着くのだイセ=サン。私は君を導くもの。君の味方だ)))(味方……)「おい?何かあったのかねイセ=サン」イセの様子がおかしいことに気が付いたアンモナイトの注意が水槽から逸れた。

 ……その瞬間!「GRRRRRR!」水面から巨大な影が跳ね上がり、アンモナイト目掛け飛び掛かった!「なんと!?」アンモナイトの反応が遅れる!回避が間に合わない!BLAMBLAMBLAM!サルーテが咄嗟に間に割って入り、10連射撃で迎え撃つ!「GRRRRR!」SPLAAASH!影は身を捩るようにして弾丸を回避し、再び水槽へ戻る!

「GRRRRRRR!」正体不明の怪物が水柱を上げたことで水槽の中の水はもうほとんど残っていない!だが怪物は水槽底面に空いた穴に上半身を捻じ込み、脱出しようとしている!「まずいぞ!排水口から逃げるつもりだ!」

「私に任せろ!イヤーッ!」アンモナイトの手から溶解泡が射出!「GRRRR!」怪物は素早く飛び退いて回避するが、溶解泡が排水口を塞いでしまった!「これでもはや逃げられまい!ドーモ、アンモナイトです!」アンモナイトとサルーテは同時アイサツを繰り出す!怪物は脱出を諦め、アイサツに応じた!「GRRRRRRR……シャークパイア……」

◆シャークパイア (種別:ニンジャ/バイオニンジャ)
カラテ    6	  体力   11
ニューロン  4		精神力  8
ワザマエ   4		脚力   4/N
ジツ     0		万札   0

攻撃/射撃/機先/電脳  6/4/3/3
回避/精密/側転/発動  6/4/4/-

◇装備や特記事項
 スキル :『●連続攻撃2』
      『◉バイオニンジャ化』
      『◉知識:水路港湾エリア』
 サイバネ:『▲▲戦闘用バイオサイバネLV1』『▲▲戦闘用バイオトルソーLV1』
      『△△サメ感染』		
 生い立ち:『○純正バイオニンジャ』

△△サメ感染:
 『▲▲戦闘用バイオサイバネLV1』を使用した攻撃でモータルまたはニンジャを殺すことになった場合、
 死亡直前にその相手をサメに感染させたとみなし、直ちにコントロール下に置ける。
 サメ感染者は【体力】6、【ニューロン】1、【精神力】-となり、
 『▲▲戦闘用バイオサイバネLV1』を制限を無視して『頭部』に強制的に取得し、
 (既に頭部にある装備は失われる)、サメめいた牙が生えサメめいた黒目がちの四白眼になる。
 (その他の能力値、種別、装備などは本来のままである)。
 サメ感染者は、【ニューロン】や【精神力】を使用するような行動、および受動的行動を取れない。
 サメ感染者はシナリオ終了時に倒れ、全て死亡/爆発四散する。

※『△△サメ感染』は『★◉サクリファイス・ケン』を元に作成したスキルです。詳細は下記の記事をご覧ください。

 おお、それはまるで巨大なサメの頭部を被った人間めいた異形!しかしその肌の質感や色は間違いなくサメのそれであり、鮮血の如き紅に染まった眼や爪は伝承の中の吸血鬼めいている!この怪物こそトガリの生み出したバイオニンジャ、シャークパイア!ナムサン!二足歩行である!なんたる異常進化か!

「GRRRRRR!」トガリが研究室を空けていたことでバイオインゴットを与えられなかったためか、シャークパイアは口から異常な量の涎を垂れ流しながら床の上を滑るようにサルーテへ突撃する!

◇戦闘開始

イニシアチブ
サルーテ→シャークパイア

※戦闘は一騎打ちで行う

 BLAMBLAM!サルーテは棚の上に飛び乗り突撃を回避!更にシャークパイアの背中に重金属弾をありったけ撃ち込む!「GRRRRRR!」だがシャークパイアの体表を覆う鱗が弾丸を滑らせるように弾いてしまう!

「ヌウーッ、サメの鱗は抗力を抑えて水中を泳ぐ速度を上昇させる効果があるといわれているが、論理射撃による重金属弾の連射すらも無力化させるとは!なんという頑丈さだ!」「サメは遺伝子的に強い耐久力と回復力を持ち、それ故に絶滅を乗り越えたとも言われている!生半な攻撃では通用せんぞ!」アンモナイトとイセが解説しつつ助言!

 サルーテは銃を収納し、パルスダガーを展開!顔の前でダガーを交差させる構えを取る!BZZZZZZ!刃から迸る電流がサルーテのゴーグルを照らす!「GRRRRRR!」シャークパイアが光差さぬ暗黒の深海めいた大口を開いて迫る!その口に呑まれ、その牙に噛み付かれればサルーテの上半身と下半身はシャークパイアの内外に2分割されるであろう!だが!サルーテは臆せず前へ!前へ!

 BZZZZZZZ!「GRRRRRR!?」対空ポムポム・パンチめいた突き上げによりパルスダガーの切っ先がシャークパイアの鼻柱に突き刺さる!高圧電流がシャークパイアの全身を駆け巡り、筋肉を痙攣させる!更に傷口から出血!「GRRRRRR!?」サルーテは素早くダガーを引き抜き緑色の返り血を回避!

「グッド!サメにとって鼻は神経が集中している弱点だ!そのまま畳みかけろサルーテ=サン!」「あまり前に出るなイセ=サン!返り血を浴びたらサメに感染するやもしれん!」部屋の隅で観戦しているアンモナイトとイセのボルテージが上昇する!シャークパイアの出血がニンジャと研究者のニューロンを興奮させているのだ!

◇1ターン目
サルーテ集中射撃:
8d6>=3 = (5,1,6,4,4,4,5,2 :成功数:6)
+8d6>=3 = (5,6,5,6,1,1,5,2 :成功数:5)痛打!
+7d6>=3 = (6,6,4,5,3,4,6 :成功数:7)痛打!
シャークパイア回避:
1d6>=4 = (6 :成功数:1)
+1d6>=4 = (6 :成功数:1)
+1d6>=4 = (4 :成功数:1)

シャークパイア近接攻撃:
6d6>=4 = (2,6,2,5,2,2 :成功数:2)
サルーテ回避:
7d6>=4 = (5,2,4,3,2,6,5 :成功数:4)カウンター!
シャークパイア体力10

サルーテ集中オートマチック・ピストルカラテ:
4d6>=4 = (4,4,5,3 :成功数:3)
+4d6>=4 = (2,3,6,2 :成功数:1)痛打!
+4d6>=4 = (1,3,4,6 :成功数:2)痛打!
+3d6>=4 = (1,6,3 :成功数:1)痛打!
シャークパイア最初以外回避:
1d6>=4 = (1 :成功数:0)
+1d6>=4 = (5 :成功数:1)
+1d6>=4 = (2 :成功数:0)
シャークパイア体力5

シャークパイア近接攻撃:
6d6>=3 = (3,3,3,6,6,5 :成功数:6)サツバツ!
サルーテ回避:
7d6>=4 = (1,5,3,3,4,1,2 :成功数:2)

 BLAMBLAMBLAM!サルーテはLAN直結銃を引き抜きゼロ距離射撃!「GRRRRRR!」如何に頑強なサメの鱗とはいえ流石に銃口を密着させての射撃は無力化出来ぬ!腸を弾丸に喰い荒らされ、油の詰まった肝臓が破裂する!「GRRRRR!」しかしサメの生命力は強靭であった!シャークパイアはサルーテの肩を掴み、その頭を噛み千切ろうとする!

 だが!「GRRRRR……!ゴボボーッ!」シャークパイアが突如もがき苦しみ、痙攣しながら天を仰ぐと緑色の血を大量に吐き出した!サヴァイヴァー・ドージョーのバイオニンジャたちを見ていたサルーテは、そしてヨロシサン研究員であるイセはその症状の原因を即座に看破した!これはバイオインゴット欠乏症!それもかなり重度の!

「トドメヲサセー!」イセが叫ぶのと同時、サルーテは右手を思い切り突き出し、密着射撃によって穴の開いたシャークパイアの土手腹に突き刺した!「GRRRRR!」苦悶の声を上げるシャークパイア!サルーテは右手を引き抜き、バックステップからのバック転でサメニンジャから距離を取る!そして次の瞬間!

 KABOOOOOM!「アバババーーーッ!サヨナラ!」シャークパイアの腹部にサルーテが埋め込んだバクチク・グレネードが爆発!まるで魔界の火山の噴火めいて緑色の血と肉片と鱗が盛大に噴き上がり、恐るべき化け物サメの断末魔が、そしてアンモナイトとイセの喝采が響き渡った!

◇2ターン目
サルーテ集中オートマチック・ピストルカラテ:
4d6>=4 = (5,6,1,5 :成功数:3)痛打!
+4d6>=4 = (2,1,6,1 :成功数:1)痛打!
+4d6>=4 = (5,5,5,4 :成功数:4)
+3d6>=4 = (5,3,1 :成功数:1)
シャークパイア回避アドレナリンブースト:
1d6>=3 = (2 :成功数:0)
+1d6>=3 = (4 :成功数:1)
+1d6>=3 = (3 :成功数:1)
+1d6>=3 = (1 :成功数:0)
シャークパイア体力2

シャークパイア近接攻撃:
6d6>=3 = (4,3,5,5,5,4 :成功数:6)
サルーテ回避:
7d6>=4 = (5,1,2,4,5,3,3 :成功数:3)

サルーテ集中オートマチック・ピストルカラテ:
4d6>=4 = (4,1,1,5 :成功数:2)
+4d6>=4 = (4,5,6,1 :成功数:3)痛打!
+4d6>=4 = (4,3,1,5 :成功数:2)
+3d6>=4 = (5,2,2 :成功数:1)
シャークパイア回避:
1d6>=4 = (3 :成功数:0)
+1d6>=4 = (2 :成功数:0)
シャークパイア体力‐2!

戦闘終了

メガ・エボリューション(その5)へ続く