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誰にでも超二流にはなれる、一芸を究める「超二流」の道

昨今では人生100年時代と言われていますが、仕事や趣味で長く活躍するためにはどうしたらよいか、を最近読んだ本を中心にしてピックアップして記事にしてみました。

誰にでも超二流にはなれる

全ての人は何かしらの可能性を持っている。
一流は無理でも「超二流」にはなれる。
長く”結果”を残せるのは一流より「超二流」

『超二流 天才に勝つ一芸の究め方』 野村 克也 (著)

これはヤクルトスワローズ、阪神タイガース、楽天イーグルスの元監督の故・野村さん(ノムさん)の言葉です。

子供頃に野球選手やサッカー選手に憧れ将来はプロの選手になりたいと夢があったけど、歳をとるにつれ才能がないことを自覚し、夢を諦めたといういう人も多いと思います。

夢は叶わなくとも、これだけは誰にも負けないという一芸を究めれば「超二流」に誰でもがなれ、時には一流をも倒すことができ、さらには一流より長く結果を出していける、と言います。

一流の選手になるためには、生まれ持った素質や才能が欠かせない。もちろん、プロ野球選手なら誰しも才能は持っているのだろう。だが、その中でも一流になれるだけの才能を持っている選手はそうはいない。
自分のことをすごい選手だ、一流だ、と勘違いしてしまったら、そこで努力をしなくなるし、成長は止まってしまう。

『超二流 天才に勝つ一芸の究め方』 野村 克也 (著)

プロになっても、そこがスタートライン、そこから一流になるのが難しいと指摘しています。

スポーツの分野でプロの選手になれる人は、子供の頃から、遠投ができる、速いボールを投げる、足が速い、運動センス など、持って生まれ持った素質や才能があり、それらを前提に、日々の血の滲む努力を積んだ結果、プロとなっているのですが、なったとたん謙虚さがなくなり成長が止まる選手が多いと野村さんは言います。

超二流を目指す

では、「超二流」とはどんな人のことなのでしょうか。

「超二流」をあえて定義するならば、自らの強み・長所と弱点を理解して、強みを活かせるように頭を使う選手のことだろう。

『超二流 天才に勝つ一芸の究め方』 野村 克也 (著)

仕事や趣味でもっと活躍したいけど才能がないし”やっぱり無理だ!”と諦める必要はありません。

二流は最後に勝つ。一流を負かすことができる。自分には才能があるとおごらないから、謙虚な気持ちで諦めずに努力を続けることで「超二流」になれる、と断言しています。

野村さんの「超二流」になるための12の極意
※本記事用に書籍より12に抜粋しています

①人は誰しも可能性を持って生まれている

②二流でも最後に勝てる、二流だからこそ「謙虚」でいられる強み

③「自分が勝てる場所」を見つけ、そこで勝負する

④コンバートこそ「超二流」になるチャンス

⑤技術には限界がある。それを補うのは「感じる力」

⑥「超二流」になるために、短所は最低見直す

⑦「努力には即効性がない」ということを知る

⑧「準備」の一流になればいい

⑨プロ入りはゴールではない

⑩人間的な成長を止めるな

⑪素質だけでは、いずれ成長は止まる

⑫他人の評価の中で生きていることを忘れてはならない

全て心に響く内容ばかりです。

個人的には、誰にでも出来る、⑧「準備」の一流になればいい、が特に響きます。

野村さん曰く、野球でベンチは休憩する場所ではなく、次の準備をする場所だ、と記していますが、心掛け次第で結果は大きく違ってくるのは納得できます。

我々の仕事においても会議の進行をする際、事前に議論の構成を準備する、しないでは、その結果は大きく変わってくるでしょう。

陶芸でロクロを回すのにあれこれ他のことを考えて、心が乱れてると、絶対と言っていいほど、うまくいきません。

メジャーリーガーの大谷選手は、栄養バランス、睡眠を大切にしてますが、一流選手が準備に拘るところは、超一流選手だと言えます(完璧)

①から⑫の極意は、素質や才能で一流となった人がなかなか気づかない(忘れてしまう)、意識してコツコツと積み上げることが可能なことばかりです。

実践すれば、誰もが「超二流」
になれます。

短所は最低限見直す

⑥「超二流」になるために、短所は最低見直す、という点について考えてみます。

「長所を伸ばす」、「短所を直す」か、どちらに力を入れたらよいか意見が別れるところです。

よく「長所を伸ばして欠点を補う」などと言うけれど、これは間違いだ。確かに長所を伸ばして引き出してあげれば、全て上手くいくことはある。ただ、それはあくまで結果論だ。いくらいいところがあっても、欠点を直さないと往々にして長所を邪魔してしまう。だから、まずは欠点を直す。最低限、直す。それを第一に考えるべきだと私は思う。

『超二流 天才に勝つ一芸の究め方』 野村 克也 (著)

普段、他人の短所のことは気になりますが、自分の短所をちゃんと理解して改善してますか?

長所や強みはある程度まで伸びたら、それ以上伸ばすのはなかなか難しいと思いますが、普段あまり意識していない短所はちょっと意識すれば改善されることが多いのではないでしょうか。

現在、チームで作業をやっているのであれば、メンバーどうしで補完できればいいじゃん、と思いがちですが、昨今ではテレワークが広がり、主体性をもって一人である程度は成果を出していかなかればならない、状況が増えてきます。

そのためにも、自分の足を自分で引っ張らないように、野村さんも言っている「最低限」短所を直して自分の平均点を上げていく努力は必要です。

努力には即効性がない

自分の力量を過信しないから努力をする。それが「超二流」という成功への道だ。
根気よく続けて、2年勝3年経ってからようやくその成果が見え始める。だから素振りや努力を続けていくことは難しい。特に最近は、ピッチングマシンがあるから素振りをやらなくていいような気がしてしまうのだろう。いつでもすぐに室内練習場に行ってマシンで打撃練習。ただ、何事にも段階がある。いきなりマシンの打撃練習では基礎を飛び越えて基本・応用をやっているようなもの。身につくべき基礎が身についていないから、いくら基本や応用をやっても本当の力は身につかない。

『超二流 天才に勝つ一芸の究め方』 野村 克也 (著)

ゴルフの練習にしても、打つことばかり専念してしまいます。ボールを遠くへ飛ばすことに頭が一杯になって素振りが疎かになりませんか?

素振りが上手くできなくて、ボールは飛ぶことはない、ということを念頭に置かなくてはなりません。

次のステップに行くには、一つ前の工程が正しくできているか意識することで、結果的に全体がうまくいきます。

誰もが仕事や趣味において一流になりたいと考えていると思いますが、素質や才能については前述しているとおり、持って生まれたものが大きいと誰もが認識しています。

それでも、一番大切なことは、準備を怠らず、短所の改善して基礎を固めることなのです。

最後に野村さんが大切にしていた言葉『努力に勝る天才なし』で締めたいと思います。

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