SOS

労働基準監督署が「前倒し付与」と判断し、私の主張を全面的に肯定してくれていることを伝えても、有給を削減するという会社の態度は変わることはありませんでした。

(ただし、会社の説明はその後も一貫性がなく、理解できる内容ではありませんでした)

この時点で10月上旬、私の勤めている会社の給料日は毎月10日です。10月の給与は9月の勤務実績で支給されるのですが、9月は妊婦検診のため3日休暇を取得しており、会社の主張どおり有給残日数を1.5日とされると、間もなく支給される10月の給与が減額されてしまいます。

産休を目前に控えている私にとって、産休前の給与の額は育児休業給付金の金額に直結する大切なものです。会社の理不尽な主張によって、給与が減額されるばかりか、この先1年の育休給付金の額が減り、生まれてくる我が子のために使えるお金が減ってしまうと考えると、悲しくなって涙が出てきてしまいました。

仕事にもあまり集中できなくなり、このままではお世話になっている取引先にも迷惑がかかる。(私は取引先に常駐するSEです)

労働基準監督署に介入してもらってから、総務からのメールのCCに私の上司が(勝手に)入れられていたこともあり、上司にもある程度話が通っているのだと思い、上司に相談することにしました。

ちなみに小規模な会社なので、私の上司はその1人のみ、かつ、その上司は社長に次ぐ会社のナンバー2的ポジションにいる人です。

普段から私の能力を高く評価してくださっていて、仕事をバリバリこなす、信頼のできる上司でした。(仕事の上では信頼できる、上司でした。有給の件を書き終えたら番外編として書こうと思いますが、とんでもないセクハラオヤジでもあります)

上司に対し、「最近総務とやりとりしている有給の件で、相談があるので聞いてほしい」とまずはメールで連絡しました。

1日待っても返事がなかったので、きっと忙しいのだろうとは思いましたが、突撃で電話をかけることにしました。

給料日はもう2日後ぐらいまで迫っていたので、これ以上待つことはできませんでした。

電話は定時後、できるだけ迷惑にならないように19時ごろにかけました。

電話に出るなり、「忙しいから手短にお願い。今月見積もり地獄でさ・・・」と、バッサリ言われ、心が折れかけましたが、泣きながら、今までの経緯を伝えました。そして、総務担当の上司(=社長)に、上司からも声をかけて、私の主張を労働基準監督署が全面的に肯定し、会社の主張がおかしいと認めていることを伝えてほしい。助けてほしい。とお願いしました。社長に直接物申せるのは、上司しかいないのです。

ひととおり話を聞いた上司は「俺は介入したくないな~。だって俺今までこの件に直接かかわってないのに、ここでいきなり首突っ込んだら変じゃん?」と、私のSOSを退けました。

さらに、「メールでらちが明かないなら、直接話せば?(社長に)」と言われました。一社員の私(しかも4年間出向で自社に帰っていない)が社長にアポを取って、直談判しろと?そんなこと、できるはずもありません。

社長に一番近い存在である、会社のナンバー2である上司は、部下の涙ながらのSOSを退け続けました。

私は状況を詳しく説明したうえで、上司はどう思うか、問いました。何度聞いても「俺にはわからない」の一点張りで、私の意見を肯定も否定もしませんでした。

結局30分ほど食い下がり、やっと上司から引き出せた言葉は、「社長に、△△さん(私)がなんか悩んでましたよ~ぐらいには言っとくわ」だけでした。

勇気を出して、泣きながら訴えたSOSでしたが、上司には届きませんでした。

一縷の望みを絶たれ、絶望的な気持ちになり、その日はたくさん泣きました。

妊娠中ってメンタルが不安定になりやすく、軽いうつ状態だったようにも思います。

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