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小学生の頃好きだった作品
おはようございます。こんにちは。こんばんは。小萩です。
今週もやってきました「電子書房うみのふね」、ネットの海を漂って、今回はこの海辺にやってきました。なんだかんだ、ぷかぷかと気ままに船を進め続けています。
朝早く起きるようになって、ちょうど夜明の頃合いなのでベランダに出て空を眺めたりなどしたりするのですが、涼しいくらいの時間が流れています。少しずつ秋に移ろいでいきますが、台風が沖縄・九州と通過している時で、今はまさに台風シーズンで、今年は台風が少ないですがここからどんな災害が起こるかわからないしそこにどれだけ感染症が関わっていくかわからないけど、自分の身を、大切に。
さて、本当は今日は「主人公が最低にクズな作品」だったのですが、ぼんやり本棚を眺めていてもあんまりピンとこなくて、それは私の読書の底が浅いことが大きいんですが、ぱっとまず思いついたのは今年読んだ貴志祐介の悪の教典だったんですが、あれはサイコパスで、最低にクズ、とまで言い切るほどの勇気がないというか。今日読み終えた八咫烏シリーズ最新作「楽園の烏」を読むとやはりこのキャラなかなかにクズだな~と思ったりもしたんですがそれは自分の正義にも基づいていてクズってそういうことじゃないよなあと思ったりして、難しいのでひとまず置くこととしました。
なので今日は「小学生の頃に好きだった本」です。
図書室で借りたり家で繰り返し読んだり、何度も読んだな~と思い出深いものを10冊、ピックアップして挙げていきます。
果たして小学生の頃に読み始めたかというとたぶん幼稚園の頃から読み聞かせて貰っていた絵本なんですが、ほんっとうに、ほんっっとうに大好きな絵本でした。くまのコールテンくん(ぬいぐるみ)が人気のない夜のデパートを歩き回るお話しです。コールテンくんの愛らしさと夜という時間帯の見ることのない情景にどきどきしながら読んで、読んでもらいました。
私が絵本からいわゆる本というか、文字のみの本に移行したきっかけの本でした。実際の本見ていただくとその装丁がまず素敵で、子供の私は完全に装丁につられて中身が文字のみというのを多分あまり意識していなくて、母に「大丈夫?読める?」と尋ねられながら買ってもらって読んだ本でした。めちゃくちゃ思い出深いです。そして、恐ろしい本です。女の子二人が幽体離脱を経験し、老齢の魔女に騙されて自分の身体を奪われ自分たちは老人の身体に入るという話。単純に恐くて衝撃的だったんですが、恐い物読みたさで止まらず、最後は……。新しい扉を開いた本でした。名刺代わりの本を選ぶのであれば、筆頭に挙げられる本です。
アレックス・シアラーの名作。二冊目の13ヶ月と~を読んでいよいよ読書にはまって、たしか、13ヶ月と~の本に挟まっていた広告に載っていた本で、取り寄せてもらった本です。なんというか、本に関してなんにも言わず買ってもらえてた環境っていうのは良いもので有り難いことです。死んだ少年が、幽霊となって地上に戻り生きていた頃に関わっていた人間たちに触れていく話。お姉さんとのあれは……ね……涙無しでは語れないです。当時自分でもびっくりするほどぼろぼろ泣きました。
冒険活劇!!わくわくする児童文学です。なぞなぞをしかけてくる恐竜のような化け物に立ち向かっていく子供達の話。負けると時間を奪われて老人になります(確か……)。そうした老人の村を通りながら、恐竜の住む城で恐々と呼ばれるその時を待ちながら、どうすべきかどう戦うべきかを考え、少年と少女は立ち向かいます。勇気と知恵が武器の、成長物語。久しぶりに読みたいなあ!
中学こわっと思わされた一冊。地毛が金髪の少年が先生や先輩から圧力をかけられいじめられたりするような話なんですが、そのいじめシーンがあまりに痛々しすぎて恐くて泣きました。でもその部分の挿絵がまた、きれいなんですよね~……今でも瞼の裏にはっきりと浮かびます。美人なんですよね、主人公。全体的には感動本なので、ポジティブに涙を流します。
この本は、おばあちゃんが急に買ってくれたシリーズです。新聞広告に載っていた本を、プレゼントしてくれて、思い出してみておばあちゃんから本をもらったというのはこの本が唯一だったように思います。そういう意味でも思い出深い。三部作で、なぜか三作目をいただいて、読んで、後から一作目から買ってもらいました。みんな大好き、戦国時代の和もの!自分より何倍も大きな鉄棒も振り回す力持ちの主人公、ちゃっかりものだけどやるときはやるちびっこ忍者、剣術は素晴らしいのにおねしょが治らないイケメン剣士、などなど、魅力的なキャラクターたちが、圧政を強いる武将や呪術師などに立ち向かっていきます。面白い本です。
言わずとしれた名作、大好きでした。先日、100分de名著で取り上げられて話題になりましたね。のんの朗読は本当に良かったな~灰色の男たちの恐ろしさとか、ファンタジー世界の幻想的な描写などなどを紙芝居のような雰囲気で進めていくのも素敵で良かった。こう、今回、改めて小学生の頃特に好きだった本を並べてみると、あんまり意識してこなかったんですが「時間」に関する本がもともとけっこう好みだったのかもしれません。「時間」を題材にするとどこかしら、絶望の深淵を見るような恐ろしさを味わって、それが物語を深くする要素であり、心を刺激していったのかもしれません。
めっっっっっちゃ好きでした。このシリーズ三部作あるんですが、二作目のーこのブルートレインが特に好きでした。小学生二人で函館まで寝台列車に乗っていく話。心細さと、無邪気さとを抱えて、彼等はゆく。するするとうまくいくはずもないんですが、寝台列車、ブルートレイン、それだけでもう、未知の世界。田舎住まいの私は普段電車なんて使いませんから、まるでひとつの大冒険を読んでいるようでした。小学生四年生の時だったかな、廊下にクラス関係なく借りれる小さな本棚があって、そこで出会い、以来返してはまた読み、その繰り返し……好きすぎて自分で挿絵を描いたりしていました。懐かしさしかない。
森絵都は友人がめちゃくちゃ好きで、その友人は音楽好きだったこともあり「リズム」を特に好んでいたのですが、私はこれが好きでした。DIVE!!は最近アニメになりましたね。最近といってもまあまあ昔か。私はアニメは見ていないのですが、主人公よりもサブキャラの断崖絶壁から白波立つ海へ飛び込む荒々しさに対して直立的な静けさをもつスワン・ダイブが好きすぎて(もとの単行本だと二巻目だったかな)何度も読みました。以来、飛び込みを題材にした小説や、オリンピックなどで飛び込みを見ると、この本を思い出します。
私の小学六年生の読書青春そのものといっても過言はありません。森絵都を好きだった友人は本仲間でもありましたが、彼女はバッテリーは当時あまり好きではなかった(ように記憶している)のですが、私はとにかく好きでした。クールで独りよがりな兄、病弱で心優しい弟。豪速ピッチャーと明るくおおらかキャッチャー。上記のハードルもそうですがいじめシーンがつらかったり弟とのやりとりにやきもきしたりバッテリーの亀裂にどきどきしたり海音寺先輩はかっこよかったり瑞垣のいやらしさがたまらなかったり、もちろん、緊迫巻ある野球試合シーンには手に汗握るものがあり。野球だけにおさまらない、いろんなキャラを巻き込んだ名作青春物語ですよね~好きです。表紙絵に惹かれて読み始めたように思います。文庫本もいいんですが、単行本のかっこいい巧みのシンプルな顔つきとかね……いいんですよね……中学になってから映画化して本好きの友達と海音寺先輩できゃーきゃー言ってたのが懐かしいです。
はーっ懐かしいです!一人暮らしの今、手元にない本がほとんどなんですが、子供時代にたくさん触れた本は深く残っているような感じがするし、人格形成に関わっているような気がします。こういうの、人の聞くとけっこう楽しいですよね。その人のルーツを知るみたいで……。
今週のうみのふねはここまで。楽しんでいただけましたら幸いです。
来週は「一番好きな短編集」です。よろしければ、またお会いしましょう。それでは、良い日々を。台風通過される地域の方々は、気をつけて。
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