自転車日本一周WWOOFの旅を終えて
2020年9月末から始めた日本一周は、2021年9月5日に無事完了‼️
北海道行ってないから日本一周じゃなくない?
それを言われると痛い。確かに一周ではないので題名も変えなくてはいけません。しかし9月から始めたため、雪が降り積もる前に東北、北陸を抜けなければならない時間的な制限があったため、”まだ行っていない”だけなんです!
そもそもなんで日本一周??
気がつけば人生の1/3を海外で過ごしていた中で、以前からずっと
「きちんと日本を見たい!」
と思っていました。海外に出て色んな人たちから日本についての質問を受け、初めて自分が日本についてよく知らないことを思い知らされたんです。
ただ日本一周を終えても、「まだまだ知らないことが多すぎる」と追い討ちをかけられただけでしたw
なぜ自転車??
せっかく日本を見るなら五感をフルに使って色々感じたい。なるべく環境に優しい方がいい。それにお金もかけずに行く。そしたら選択肢は自転車一択でした。
それと生前父が乗っていた電動自転車が放置されていたので、これで行こうと。父も旅が好きだったし、一緒に行くか!と。
なぜ農業?? なぜエンターテイメント??
この話は大学〜青年海外協力隊時代まで遡ります。ただ根本から話すと小説1本分くらい長くなるので1/100に削って書きます。青年海外協力隊の活動時、パナマ奥地で電気も水道もない村で部族の方々の暮らしを見て自給自足のすごさ、強さ、大切さに感銘を受け、これは生きる強さ、美しさだと感じたのがきっかけです。
近代的な文明に暮らす私たちのことを知りながらも自分たちの生き方を続けていく彼ら。文明のことを知っていてもなぜ文明を追わず暮らすのか疑問に思ったので聞いてみました。
するとある部族のおっちゃんは「太陽があって、海があって、山がある。これ以上何が必要なんだ?」と。そんなことを目の前で言われた時は自分のちっぽけさに悲しくなるほど衝撃を受けました。かと言って同じ生活ができるとも思えなかった自分に無力感さえ覚えました。
それ以来、「Qué más quiere?=これ以上何が必要なんだ?」は私の座右の銘になりました。
そして文明に住む私たちの生活が、彼らの大切にしている(唯一それを生きる土台にしている)海、山を奪っているとしたら? いや、実際にそうなっている現実があるんです。
だから知って欲しいし考えて欲しいんです。私たちの生活、生き方ってどうなの?と。
私たち文明の生き方ってそんなに優れているのでしょうか? 便利になっているのは間違いありません。ではそもそもなぜそんなに便利さが必要なのでしょう? 楽するため? 忙しい人のため?
そのためにどんどん便利でインスタントなもので溢れ、大量のゴミにもなっていきます。そのゴミが地球のあらゆるところに溜まっていき、海、土、空気が汚染されていきます。便利なもので溢れているのに相変わらず忙しい人、労働時間は減らず、便利だけどゴミになるものがさらに増えていきます。
うつ、引きこもり、過労死、自殺者数、ストレスなども依然として多いです。
私は発展途上国の暮らし・現状を見て初めてそこに疑問を感じました。そしてわざわざ発展途上国に行かなくても(実際に見て欲しい気持ちもありますが)それを考えるきっかけとして農はすごく身近なんです。
でもこんなことを真面目に語っても、実際に人の行動や生き方を変えるのは難しいというのも痛感しました。都会では最終生産物しか見たことがない人も多く、関心すらない人もいます。より多くの人に農を通じて海や山のことを考えてもらうにはどうしたら良いか。
そもそも考えて環境を悪化させようなんて誰もしていませんよね。だったら考えて環境に良いことなんてしなくていいんじゃないか。
無意識に環境に良いことしてもらっちゃえばいいじゃん。人は楽しいことなら積極的にするから、楽しんでいたらいつの間にかいいことしてたらいいな。
「じゃあエンターテイメントにしちゃおう!」
旅した結果
− お金がなくても生きていけちゃうことを立証できました。それをより多くの人に知ってもらうというのはまだまだできていません。。
− 素敵な人たちにたくさん出会って、農のことや生き方、持続可能とはどういうことなのかをたくさん学べました。スポットライトが当たらないだけで、すでに豊かで素敵な生き方をしている人が大勢いることをこのレポートでも紹介できたと思います。
そんな人たちを見て、日本の根底にある文化や精神性は世界に誇れ、これからの世界に必要だと確信しました。日本の政治、経済、主要メディアがそこに目を向け切れていないのが現状ですが、若い世代でも経済観念、物質的豊かさのみに縛られない生き方を模索していることをこの旅を通じて体感しました。
私が世界中を周り、遠回りしてようやく気づけたことを若者があっさりとその本質に辿り着けているのがすごい。どうしてそんな考えに行き着いたのか何人にも聞いたのですが、衝撃的な出会いや経験があったわけではない人たちが多いのが不思議。今の若者たちすごい‼️
− もちろん農作業しながら、課題やエンタメのアイデアを考え、アイデアだけならたくさん収穫!
さてこれから
多少の不便さや生きることを楽しめる「余裕」を持つことが大切だなぁと。その余裕がなければそもそも環境課題に目を向けたり、家族や友人、周囲の人を気遣うことさえできません。自分一人ができていても社会がそうでなければ、守りたい環境さえ守れない。余裕を持った生き方・心を持った人を増やしていきたい。
その目的のための活動が自分や他人の時間・労力を使うことで結局忙しい人を増やすことにならないかという不安。自分の目指すことと矛盾せずにいられるだろうか?
でも何かを成し遂げる人は共通して多くの労力をそこに費やしているんですよね。
なにもせずに何かできるわけもなく、考えるだけ、言うだけなら誰にでもできます。あとはやるかどうか。そしてやりきれるのか。
それに本気になれたらそれはもう労力ではなくなって楽しいことだし。楽しいことっていくらでも時間費やせちゃいますもんね。
新しい起業の形。 最初の投資家は農家さん!
農家が投資家に! 私は食べ物をいただいて生かしてもらいます。自給自足のベースさえあれば失敗なんて怖くない! うまく行っても行かなくても、どっちに転んでも自給自足が最強だという事例になれちゃう! どうなってもうまく行くならやらないだけ損‼️
ということで自給自足させてもらえる地域に移住します! この旅で出会った熊本県菊池市の友作農園とその周辺地域に住むコミュニティーが素晴らしかったんです。他にも三重県津市の山間部のコミュニティーや素晴らしい地域は日本各地にあり迷ったのですが、一つどこかで事例を作ることでその他の地域にも広がってほしいので、一番フィーリングの合った菊池市に決めました。
水は日本でもトップレベルに綺麗で豊富。温泉や渓谷もあり、自然豊か。それも菊池を選んだ理由です。自然環境という有限な資源なしに生活が成り立たないのはパナマの部族も私たちも同じ。それを守っていくのも破壊するのも人間。どうしていくのかも地域の人たちと一緒に考え、私のスキル・経験を生かしながら、農作物で投資してくれる農家さんと地域に還元していきたいと思います。
もちろんお金も必要なものなので、お金も一つの手段として還元していけるようにしたいです。農をエンターテイメントにすることによって、農業の新しいビジネスモデルを作り、楽しんでいたらいつの間にか農の関係人口が増え、その結果余裕を持つ生き方や自然と共生することの大切さに気づく人が増えていったら良いなと妄想しております。
応募
noteが創作大賞2022というコンテストを開催しており、この記事にハッシュタグをつけ、この旅のマガジンを応募してみようと思います。そのためこの下にずらっと各記事のリンクを並べますので、読み逃しているものがありましたら、この機会に読んでいってください。
もし皆さんもnoteを書いていらっしゃったら、応募してみませんか? どんなジャンルでも構わないそうです。誰しもが表現者になれる時代ですので、応募しちゃいましょう! 誰かの人生にあなたの表現が関わることができるってすごい時代!
というのも、私の記事がそんなに多くの方に読まれているわけではないのですが、この旅の記事を読んで、WWOOFに興味を持ち、実際に私が訪れた場所へ行ってくれた人が何人もいるのです‼️ 思いは誰かに届く可能性を秘めています!
一緒に旅を充実させませんか?