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関係人口と当事者


この2つの言葉は、全く違う。

ぼくはいくつかの地域の関係人口の一人でもあり、当事者であった経験から、その違和感について書いておこうと思う。これは、提言とか文句とか愚痴ではなく、最近よく耳にすることへの独り言、メモ。

「関係人口を増やそう!」の言葉は、当事者がいて初めて成り立つ。

当事者とは、その地域に責任を持ち行動する人。いや、持ちというより責任が生じてしまう人。責任があるということは、周りから常に評価されたり、見られたり、それが暮らしにも強く影響する。サッカーで言えば、選手と監督、チーム。自分のプレーで人を魅了することもあるし、落胆させることもある。

関係人口とは、要は応援者。その地域に対する直接の責任はない。逃げようと思えば、逃げられる人。だから、関係人口になりたい!という人は、サッカーで言えばサポーター。言いたいことは言えるし、観に行きたい、会いに行きたい時に行く。たまに、愛が強くてそのチームに移籍したりするけれど、それは、そのチームがあるからこそ。

仕事の依頼で「関係人口を増やしてください」とよく言われる。関係人口が移住や観光客増につながるらしい。
そりゃ、結果としてそうなる可能性はある。でも、そこにサポーターを呼びたいなら、いいチームを育てることが必要じゃない?なんなら、チームをつくる環境がそれより先に必要じゃない?と、いつも思う。

「関係人口を増やして、プレイヤー(当事者)が入ってくる流れをつくってください」とか言われると、もう・・・。

確かに、数字を求められているだろうことは分かる。サポーターのいないチームは確かに評価されづらいだろう。でも、冷静になって欲しい。
当事者というチームができて、初めてサポーターがつく。それは、時間のかかること。大物助っ人外国人(外部アドバイザー)をバーンと入れて、その選手がいなくなったらサポーターもいなくなる。そんなチーム魅力的?悲しいじゃない。

ワールドカップ開幕直前で、サッカーに例えちゃってるけれど、安易にサポーター獲得手段ばかりを考えるよりもチームとその環境づくりをしっかりやってほしい。
スポンサーの意見で、監督や選手は簡単に代えちゃいかん!

日本代表、このままで勝てるのかい?!(結局そこ)

せめて、誇れるチームであって欲しいよ。全く。
サポーターが少なかったり、環境が悪くても、選手と監督が誇りを持って進むことができるチームは、きっと輝く。そして、そんなチームは人の心を動かす。
サポーターの取り合いをするんじゃなく、サポーターが浮気してしょうがないくらい、魅力的なチームがたくさんあった方が、きっと面白いんじゃないかな。

そんな、何もかもうまくいかない日の独り言。

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