村上春樹さんが読んだかもしれない創刊号のこと。
2016年4月発行、記念すべき『海の近く』創刊号。なにしろ雑誌としての信用(実績)もお金もなかったので(お金は今もないけど)、まずは地元のマルシェをいくつか巡って取材をしました。イラストマップつくったり、定置網の漁船に乗ったり、来場者にインタビューしたり。今あらためて読み返しても楽しい記事になっています。
実はこのとき、1年間コツコツと発刊準備をしてきて、でもいろいろ事情が変わって土壇場でやっぱり創刊できないかも問題が緊急勃発したりして、それでも何とか発行にこぎつけたこの創刊号が失敗したら、つまり読者につまらないと思われたら、もうそこで終わり、創刊号が最終号になってもおかしくない、なかなか切羽詰まった状況でした。
でも発行後、ありがたいことに各方面から、おもしろい!そのままつづけて!という声をいただき、次号へ向けての広告もいくつか決まり、2ヶ月後に第2号(6月号)を出すことができました。よくコアなうみちかファンの方から「2016年の5月号はどうしてないんですか?」と聞かれるんですが、そんな事情があったのです。
そうそう、当時、たしか茅ヶ崎の漁業関係の方だったと思いますが、この表紙のイワシを見て、「ここにはナントカイワシとナントカイワシとナントカイワシの3種類が混じっているな、この混じり方は大磯だべー」ときっぱり断言した方がいました。この写真、たしかに大磯でとれたイワシを撮影したものだったので、編集部一同これにはびっくりしました。目利き?イワシのプロ?ぜひ一度イワシについてインタビューさせていただきたい、と思いながら、それっきりになっています。
もうひとつ書いておきたいことがあります。えーと、自慢話です(笑)。創刊号を出した4月、少しでも多くの方に読んでもらうために、うみちか編集部は大磯市に出店して来場者に配布していたのですが、そのとき、ぼくは人混みの中を歩いてくるひとりの方に気付きました。それは、村上春樹さんでした。
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