2018年夏 2 うみぼうず 2020年3月16日 22:16 夏の入口夕陽に染まる空川の上を無数の小さな光が泳いでいく眩しくて目を細めた掌にすっぽりとおさまる温もりを感じながらどこに向かうでもなく歩いた小石を拾う小さくて何でもお見通しの背中に頼もしさを感じた飛行機が一機飛んで行ったあれに乗ってどこか遠くに行ってしまいたかった途方に暮れるとはこういうことを言うのだなとその状況からしては冷静に思ったものだった***自分に失望した自分には愛も優しさも無く見る目も聞く耳も無くあるのは驚くほどの無情の言葉と強い憎悪の念少しはいい人間だと思っていたのがたぶん間違ってた親失格だとも責めていたし過去を消し去りたいと何度も思った後悔しかなかったなんでこうなってしまったのだろうそればかりだったでも子どもの前では笑うしかなかったどうしたらいいのかわからなくて何かに縋りたかったんだと思うどうしようもなかったんだと思うそんなときに闇雲にピアノの鍵盤を叩いた(今思えば、私の表現の仕方なんだけど、有り余る感情を外に出さないと保てなかった)***あの夏の記憶をいつもは忘れているけれどふとしたときに呼び起こされるとまだ手を止めてしまう。私はあのとき紡いだ曲をずっと聞けなかった。曲を作ったことも録音したこともその録音をどこに保存したかも憶えているのに録音後、聞くことができなかった。でもやっとそれを再生した。数日前に。誰かに聞いてもらいたいなんてあのときは微塵も思わなかった。同じ曲をもう一度自分のピアノで弾いたら今の音で塗り替えられたらいいのかもしれない。けれど敢えて、あの日の音をそのまま載せることにした。間違えすぎて本当に拙くって何かの曲の一部を知らぬうちに拝借して奏でてるみたいで(実際そうだと思う)迷い迷ってでも捕まっていたくてものすごくどうしようもない音だけれど。完結させたいともいうのかな。過去と向き合う時間を過ごすのは本心を言うと怖くてでも客観的に見ればそんなのは大したことないはずでただ先が見えないから不安がっているだけにも思える。重く考える癖があることも知ってるし次の瞬間には笑ってたりするしシーソーゲームみたいな自分を嫌になるけどまぁそれも人間ですからみたいなところもありそんなのかすりキズ程度な出来事なのだと思うからもしもこれを読んで少し心に重いものをのせてしまっていたら下ろしてください。ほんと大したことではないので。むしろ、あの夏からだいぶ私も成長して、変化してきたし、そうやってここまで来れたのはひとえに周りの人のおかげなので。心から感謝してる。ただ、こうして掲載するのは保険みたいなもの。大丈夫って少しだけ勇気を出したかった。言いたくて言えなくて言ってもどこまで言ったらいいかわからなくて言わない選択をしたり言おうとしてみたりやっぱり削ったりして面倒くさくて笑っちゃう。自分のことでいっぱいでほんとどうしようもない。そんな私に付き合ってくれる人へいつも本当にありがとう。 #心がほんのり涙するとき #34日目 #心がほんのり涙するとき #34日目 2